かのこちゃんとマドレーヌ夫人 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 3362
レビュー : 478
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006870

感想・レビュー・書評

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  • 何故かReaderから1,000円分の図書券をいただいたので購入。
    でもソニーさん、Reader Store使いにくいです…。

    万城目さんはプリンセス・トヨトミに続いて2冊目。
    前回の壮大な歴史ファンタジーとは打って変わって、猫と老犬とその飼い主の女の子の出会いと別れを描いた心温まる物語。

    マドレーヌ夫人(猫)視点と、その飼い主であるかのこちゃん(小1)視点の物語が、交錯しながら進んでいく。
    その構成も面白いのだけれど、かのこちゃんとその”ふんけーの友”すずちゃんの遊びや表現にまずは笑ってしまう。
    序盤はかのこちゃんの素晴らしい感性と二人のやりとりが可愛らしくてたまらない。

    後半はマドレーヌ夫人、かのこちゃん、それぞれの別れとなり、種も超えた友情・愛情に切なくなると共に、温かい気持ちで読了。

    万城目さんの言葉選びセンスが秀逸です。
    動物ファンタジーものに抵抗が無い人であればきっと楽しめる一冊。

    おもむろに”鼻てふてふ”をしてみる。
    うん、恥ずかしい。

  • 小学一年生のかのこちゃんが主人公で、彼女の視点や主観で書かれている部分が多いため、童話を読んでいるような気分で、するすると読み進めることができました。
    実際に子供たちに薦めても、とても喜んでくれそうに思います。
    何気ない小学一年生の暮らしの中の、ワクワクや驚きや嬉しさや悲しさを、読んでいくうちに懐かしく思い出させられます。
    そして、誰もが経験したことのある小学生の暮らしと対をなすように語られる、かのこちゃん家の猫「マドレーヌ夫人」の猫としての暮らしも魅力的です。
    夫である犬の「玄三郎」や猫仲間たちとの日常と、ある日彼女が体験した大冒険。
    これまでの万城目さん作品のどれよりも平凡なようで、それでもファンタジーの魅力がいっぱい詰まった、読み終えて「ええ本読んだな〜」と感じられるお話でした。

  • 小学校に上がったばかりのかのこちゃんが、
    親友となるすずちゃんとの出会いや
    ほろ苦い別れを通じて成長していく物語。
    泣いたり笑ったり飛び跳ねたり・・・
    生き生きとした彼女はジブリのアニメのようで、
    本から飛び出さんばかり。
    でも一番グッときたのは玄三郎とマドレーヌ夫人の夫婦愛なのでした。

    所々漢字にルビがふってあるので子供向けの本だったのかな?と思っていたら、
    中高生向けの新書だったようだ。

    中高生が読んでももちろん面白いと思うが、
    幼い子供のあどけなさや
    純真無垢なきれいな心を身近で感じたことのある
    大人の方がもっと深く楽しめる物語だと思う。

  • 何とも愛くるしい一冊。
    ふわふわしたファンタジーの中にあるさばさばしたリアリティーに、一気に引き込まれてしまった。
    読んでいるあいだ、自然と顔がほころんでしまうのに、油断してるとほろっときたり。
    じわじわと胸に広がる暖かい余韻も何ともステキ。
    大人や子供、動物なんてボーダーのない世界って、やっぱり愛なのかも。

    久しぶりに大切にしたい一冊に出逢った気分。

  •  小学一年生の女の子・かのこちゃんと、その飼い猫・マドレーヌ夫人の日常と冒険を描いた小説。

     ”キラキラ”という言葉が、これほどぴったりと当てはまる小説は、なかなかないと思います。

     かのこちゃん曰く「ふんけーのともだち」の、すずちゃんとかのこちゃんとのやり取り。ただ単に「楽しい」、「面白い」、といったことを共有でき、一緒に笑える友達が、いかに貴重な存在だったか。その時間がいかに”キラキラ”していたか。今の自分に教えてくれているような気がします。

     そうした素晴らしい時間と共に描かれる別れの時間。悲しいけど湿っぽくなく、新たな旅立ちと、そして成長を感じさせる爽やかさ。これもまた作品の”キラキラ”を感じた要因だと思います。

     ファンタジー要素もあり、クライマックスのマドレーヌ夫人が走る姿や、ラストのかのこちゃんの抜けた歯を投げるシーンは、かなりの名場面。本全体のページ数が多くないためか、その分余計に、印象的な場面は、読んでからある程度時間が経っていても、はっきりと思い出せるような気がします。

     読んでいて楽しく、そして素敵な小説だったと思います。

  • 友達に薦められ読んだ本。
    とても素敵な本。

    茶柱の話で笑い、すずちゃんや玄三郎との別れで切なくなり、自分の子供の頃の楽しく切なく眩しかった出来事が蘇ってきた。

    出会って別れてを繰り返し大人になっていくための最初の別れ。

    小さい頃のこと思い出した。

    下の歯が抜けたら屋根に、上の歯は縁の下に。そうだったな。

    言葉も素敵で
    玄三郎のにおいがふっと夫人を包みこんだ。最後の夜、虫の合唱に混じって伝わる、玄三郎の乱れた息の音が耳のすぐそばで聞こえてきた。

    最後の玄三郎とマドレーヌの場面は悲しい話だけど安らぎがあった。

    きっと二人(2匹)は、最後に出逢えて一緒に過ごせた時間がとても幸せだったんだろうな。

    かのこちゃんのお父さん、お母さんもその優しさが伝わってくるようで、かのこちゃんはきっと優しい子に育つんだろうな。

    • 9nanokaさん
      komoroさんの子供時代、とっても気になります(^^)
      わんぱくでしたか笑?
      長野の風景はとても綺麗だっただろうと思います。
      歯の...
      komoroさんの子供時代、とっても気になります(^^)
      わんぱくでしたか笑?
      長野の風景はとても綺麗だっただろうと思います。
      歯のやつは私も親に投げろと言われていましたが、投げた記憶がありません(^_^;)

      忙しい時にたくさん読んでいただいてすみません。
      友達に、というのを見て嬉しくなっちゃいました(^^)
      2015/05/09
  • 小学一年生のかのこちゃんの活躍と、猫のマドレーヌ夫人の冒険譚。

    随所に笑いがちりばめられていて、楽しく一気に読めました。

    どうやら鹿男あをによしの「先生」の娘の話らしい。
    たまにそうと分かるエピソードが出てきてニヤリとする。

    難しくて変な響きの言葉を知りたがるのに、ゲリラ豪雨が覚えられなくて「ゴリラじゃないやつ!」と言ってたのがかわいかった。
    何の事かと思いましたよ。。

  • ぎゃー、面白かったー!
    なんてセンスのいい小説なんだ。
    猫界の世界と、小学生の世界、
    どちらも理想的に心地よくて
    そのリンク加減も素晴らしい。

    冒頭では幼児だったかのこちゃんの
    急激な成長も興味深い。
    きっと本当にこのくらい急に
    人間になるんだろうな。

    老犬を見かけたら、赤身のミンチを買ってあげたい。

  • ぐっと一気に読んでしまった。
    ころころきらきらしたビー玉みたいなお話。
    泣かなくていいようなところで泣いて、本格的に泣きそうになると食いしばってしまった。でも結局わんわん泣いた。明日が心配。
    ああ、これは、宝物の本です。

  • 小学生の女の子と、猫と犬の“少し不思議な”物語。
    児童書でも出ていることもあってか、さらっと読めました。

    連絡短編形式で全部で4編、少しづつ変わりゆく街や、
    そして成長していく人物たちの様子が、どこか愛おしく。

    マドレーヌ夫人の泰然とした様子は、
    なんとなく『耳をすませば』のムーンを思い出したりも。

    そのムーン、ムタという別名も持っていたと思いますが、
    猫は、複数の名前を使い分けてても不思議じゃないなぁ、、とも。

    いつの日か息子が手にとることを期待して、本棚に並べておこうと思います。
    子どもの時にしか見えない、少し不思議な世界を感じてほしいな、なんて。

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著者プロフィール

1976年大阪府生まれ。京都大卒。2006年ボイルドエッグズ新人賞を受賞した『鴨川ホルモー』でデビュー。『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』『とっぴんぱらりの風太郎』『悟浄出立』が直木賞候補になる。他の著書に『ホルモー六景』『偉大なる、しゅららぼん』など。

「2016年 『バベル九朔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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