切開 表御番医師診療禄1 (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041006993

作品紹介・あらすじ

5代将軍綱吉の治下、表御番医師として江戸城中の診療に努める矢切良衛。ある日、大老堀田筑前守正俊が若年寄の稲葉石見守に斬殺される事件が起こるが、良衛は様々な不審を抱き、真相追究に乗り出す。しかし、堀田家を訪れた良衛は、何者かの襲撃に遭ってしまう。果たして事件の裏に隠された陰謀とは-。剣術を備えた医師として、葛藤と苦悩を抱えながらも果敢に立ち向かう男の生き様を描いた、時代小説シリーズ、第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第一弾。

    表御番医師として江戸城中の診療に努める、矢切良衛が主人公。
    城内で起きた刃傷事件に不審を抱いた良衛は、真相を探るべく動き出したのを機に、彼の身辺がザワつきはじめ、刺客に襲われたりもします。
    襲う側は良衛が医師ということで舐めてかかるのですが、良衛は元御家人ということもあり剣術の達人で、しかも外道(外科)の医師として人体を熟知しているという強みがあり、敵の急所をピンポイントで狙って撃退するという、なかなかの頼もしさです。
    今後、良衛が様々な思惑や権謀術数に巻き込まれていくことは必至なので、どう乗り切っていくのか楽しみですね。

  • L 表御番医師診察録1

    表御番医師が主役。この作家で医師?と思いきや元々御家人で剣も凄腕。という裏切らない設定。娶った嫁が身分違いのイイとこ出で夫婦関係がイマイチなのもこの作家的な?
    やっぱり幕府中枢が関わってきて、こちらはまたか〜という感じ。新しいシリーズでも全く一新というのは難しいのかね?設定が新しくても似てるのは残念。

  • 2023.12.1 読了


    綱吉の統治下で、表御番医師の矢切良衛(やぎりりょうえい)。
    殿中で刃傷沙汰があり、そこに不可解なことがあり、良衛は不審を抱く。

    ちょろちょろと 陰謀が見え隠れする。。。

    初めて読む作家さんで、
    てっきり1冊ごとに違う話かと思ったら、
    めっちゃいいところで終わりました!
    早く続きを借りなければー!



  • パパの本。ずっと積読だったのを読んだら面白かった。奥さんが勝手な人だったのは想定外。この流れだとよい嫁が来て、家庭もよく、、のはずが的外れたところが面白い。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    5代将軍綱吉の治下、表御番医師として江戸城中の診療に努める矢切良衛。ある日、大老堀田筑前守正俊が若年寄の稲葉石見守に斬殺される事件が起こるが、良衛は様々な不審を抱き、真相追究に乗り出す。しかし、堀田家を訪れた良衛は、何者かの襲撃に遭ってしまう。果たして事件の裏に隠された陰謀とは―。剣術を備えた医師として、葛藤と苦悩を抱えながらも果敢に立ち向かう男の生き様を描いた、時代小説シリーズ、第1弾。

    平成29年8月12日~17日

  • 新しいシリーズ楽しみ。お医者様で剣術も使えるなんて無敵ですね。

  • 28年9月13日読了。主人公、表御番医師 矢切良衛。江戸城内にて診療を勤める。ちょっと、主人公にしては、魅力に欠けるかな。しかし江戸時代の身分制度や この時代の医師の生活、医学界の内部関係など 知らない事がてんこ盛りだった。そういう意味では、面白かった。

  • 江戸時代の医師についての本は、先日、朝井まかて氏の「藪医ふらここ」を読んだばっかり。
    それまでは、和田はつ子氏のお医者同心シリーズとか、佐藤雅美氏の町医北村宗哲シリーズ等の女性作家を読んでいたが、この本は、奥が深い!

    江戸時代のお城への登城から、法外と呼ばれる官職(医師、絵師など)の階級。
    僧侶と同じ様に、法印、法橋、などで、格が、違うと、出世も出来ない事など、今まで、知らなかった事が、描かれている。

    表御番医者として、江戸城のの診察をする矢切良衛が、主人公であるが、大老の斬殺で、不信を抱き、大目付松平対馬守と、関わってしまう。
    「権と剣」が、同じ音なのか?――不要の時は、仕舞っておく。急迫の時にはためらわずに抜き、遠慮無く振るうと、、、

    御家人から医師になり、入り婿になった良衛が、剣術も披露しながら、次々と、展開して、魑魅魍魎の中をどう切りぬいて行くか、、、、今、「切開」が、始まったばかり、この手術の行方が、楽しみ。

  • キャラの魅力に少々欠けるが、先行きは気になる。

  • 江戸時代、外科医は内科医より低く見られていたとは知らなかった。
    当時手術とかできないからかなぁ。
    傷は縫って自然治癒に任せるしかない。
    名医でも家格が低ければ大名の怪我も診れない。

    実戦剣法の使い手で名医の良衛が巻き込まれた大老殺害事件。
    裏で手を引く大きな陰謀が見えてきたとこで続くのね。
    血なまぐさいのはあまり好きじゃないけど、次も読まなくちゃ。

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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