南の子供が夜いくところ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 57
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007129

感想・レビュー・書評

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  • 両親の都合で、不思議な少女ユナに
    一人、南の島に連れられた少年・タカシ。
    辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。
    変幻自在の文体で色鮮やかな悪夢の世界が描かれる。
    「南の子供が夜いくところ」
    「紫焔樹の島」「十路地のピンクの廟」
    「雲の眠る海」「蛸漁師」
    「まどろみのティユルさん」「夜の果樹園」収録。

    どこか不思議でどこか不気味な南の島。
    それでいてどこか物悲しさの残る物語。
    この島は本当にどこかにあるのではないかと
    思ってしまうほど、島の光景が目に浮かぶようです。
    色彩豊かな悪夢といった感じ。
    「ピンクの廟」の先祖を弔う祭りや
    「雲の眠る海」の先住民への侵攻など
    実際にあった事も描かれているからでしょうか。
    特に「まどろみのティユルさん」が好きです。

  • 南の島を舞台にした不思議な連作短編。それぞれ主人公は違うけれど、呪術師ユナと日本人の少年タカシでゆるくつながっている。

    魔法なのか、呪術なのか、はたまた夢か幻か。南の島の明るいイメージと一見似つかわしくない幻想的な世界が広がる。

    どれも恒川さんらしい美しい文章で綴られているけれど、幼い日のユナを描いた「紫焔樹の島」と植物のように半分地中に埋まっている元海賊の男が過去を回想する「まどろみのティユルさん」が特に好み。

  • 南の島が舞台の、不思議な世界観の連作短編集。
    一家心中から逃れたタカシくんの行く末が気になる。

  • 南の子供が夜いくところ:一家心中しようとしていた家族の子供タカシが、両親と別れて南の島の教授の家で暮らすことになる。

    紫焔樹の島:タカシを一家心中から救ったユナの幼き日の物語

    十字路のピンクの廟:タカシのクラスメイト達の話、ピンクの廟には謎の像が祀られている。その成り立ちを探る

    雲の眠る海:ペライアという島国の興亡を描く物語酋長の甥のシシデマウさんが主人公!

    タコ漁師:息子が死んでタコ漁師になった男の話ヤニューという妖異も登場する

    まどろみのティユルさん:元海賊のティユルさんは首だけが土から出ている!?

    夜の果樹園:タカシの父親がタカシに会うためバスに乗ったら不思議な場所に迷い込むそこは、住人達の頭がフルーツの街!?


    トロンバス島と呪術師ユナを中心とした七つの短編!幻想的な物語を好きな人は、どうぞお読み下さい!

  • 南の島を舞台にした連作短編集。恒川作品は好きだが、これはイマイチだった。
    南の島にあまり思い入れがないので、最初の方はあまり話に入れなかった。だが、最後の三編は楽しく読めた。オンがルーツという登場人物がいて、おっ!と嬉しくなった。
    フルーツ頭の話で、人間でないものになればまたそのものの苦労があるという話は、金持ちの飼い猫っていいな、と思っていた私への戒めかもしれない。

  • ホラー文庫というから、覚悟して読んだらあれあれ?ファンタジー??むしろ、世にも奇妙な物語向きな幻想小説といった不思議な話。
    南の島、感覚的には南太平洋の島国あたり?を舞台にした、南国特有の生温さや空気感のある話。借金取りから逃げるために夜逃げ同然に島に来たというのが唯一現代日本とつながるところかな。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは―。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。

  • 一番最初のつかみはOKな感じだったけど途中中弛みな感は否めません。でもこういうテイストも時にはありかもとも思ったりもする。読後の不思議な感覚が残ります。

  • 今回はあまり面白くなかった。
    いつもなら恒川さんの本は頁を捲る手が止まらないほど面白いのに今回は中々進まなかった。

  • 共通点は一人の呪術師?だけの短編集。
    不思議が当たり前な世界観なので、オーデュボン的なつくり。
    まったりと、絵本みたいな感覚で読めた。

著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2019年 『白昼夢の森の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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