県庁おもてなし課 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 9457
レビュー : 875
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007846

作品紹介・あらすじ

「県庁おもてなし課」は高知県の県庁に新たに設置された「おもてなし課」に配属された若い行政マンが街の活性化に向けて奮闘する様子を読みやすい筆致で描いたエンターテイメント作品です。行政の内幕を知ることもできる作品ですので、行政の仕事を知りたいという人が読んでも参考になります。若者が活躍する、前向きでさわやかな作品です。

感想・レビュー・書評

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  • 25歳の県庁職員、掛水(かけみず)は
    地元出身の人気作家
    吉門(よしかど)に観光特使を依頼するが
    「おもてなし課」側の
    お役所仕事にダメ出しの嵐。

    悩む掛水だが吉門のアドバイスで
    有能な女性アルバイト、多紀(たき)や
    斬新なアイデアを唱えながら
    失意のうちに県庁を去った清遠(きよとお)をスタッフに迎え、
    保守的なお役所体質に新しい風を吹き込み、
    ふるさとに元気を取り戻すべく奮闘していく…


    あまりに売れすぎて
    最近はちょっと敬遠気味だった有川さんだったけど、
    いやぁ〜やっぱ面白いわ(笑)


    軽やかで読みやすい文章、

    嘘をホントに見せる為の
    圧倒的なディテールの確かさ、

    「ベタ甘」な恋愛ストーリーを織り込んだ作風と
    リアルな会話の妙。

    どんなテーマを扱おうと
    ブレることのない
    そのスタイルの鉄壁さはさすがです。


    それにしても
    重いテーマでも鮮やかにエンタメにしてしまう確かな技量と
    サービス精神には恐れ入るし、

    面白いものを創ることに
    とことん妥協しないその凛とした姿勢には
    ホント脱帽します。


    高知県まるごとレジャーランド化構想なんて
    意識を変えるだけで
    見慣れたものが売りになるんやって
    目から鱗だったし、

    掛水と多紀の馬路村への一泊二日のシュミレーション旅行なんか
    羨ましくてもう(笑)
    読んでてニヤケっぱなしでした。
    (気の強いヒロインがたまにもらす節度をわきまえた上での甘えた言葉が男にはどうにも健気に映るし、有川さんはそこの匙加減がホントに上手い)


    自分も北海道の富良野に行った時に
    迷子になり途方に暮れてたら
    大きなホテルの若い女性従業員さんが
    タクシーを手配してくれて
    無事に宿泊先のホテルまで帰れたことがあって
    その時に掛水の言う
    「おもてなしマインド」を感じたんですよね。

    美味しい食事や美しい景色も勿論だけど
    何年経っても心に残るのは
    もてなしてくれた人の笑顔や
    人に優しくしてもらった記憶です。

    高知を描いているけど、
    視点を変えるだけで
    まだまだ地方にも面白いものがあることを気付かせてくれたことが
    この本を読んだ一番の収穫なのかも。


    なお自分も高知出身。北海道へ浮気せず(笑)
    たまには帰ってみるかな〜♪

  • 高知県最高!!
    映画に間に合ってよかった。
    全く知識なく、映画に挑もうかと思ったけど、やっぱり見る前に読みたい衝動にかられ、果てしない予約人数を待ちきれずに買っちゃいました。
    でも、買ってよかった。これは手元に置いておきたい。

    最初は、どっぷり県庁に染まっててグタグタだった掛水君(読みながら錦戸君を想像して・・)
    高知県を発展させるため奮闘していく。
    作家の吉門にダメ出しされ、清遠に刺激され、感化され、どんどん成長していく姿が読んでて、頑張れ~!!と応援したくなる。

    マニュアル大好きなお役所には清遠みたいに、発想が豊富でバイタリティあふれた存在は、どうも敬遠したいのね・・。
    そういう人がいないと何も変わらないのに・・変わらないことに安心感を覚えてしまってはダメやわ。

    掛水君の周りには、掛水君の成長に刺激され、高知県を変えていこうと
    頑張っていく人たちがいて良かった。

    高知県って行ったことないけど、この本を読んで無性に高知に行きたくなった。
    映画ではきっと、高知県の素晴らしい自然とかが観れるんだろうな。
    錦戸くんと、高良君との絡みが楽しみ。
    堀北真希ちゃんも♫
    映画絶対見に行こう!(^^)!

    • nobo0803さん
      円軌道の外さん

      おぉ!!高知出身なんですね!
      この本を読んで私の中で高知が魅力いっぱいなとこになりましたよ♫
      しかも、魚、お酒が美味しいときたら、ますます高知に行きたくなりました(#^^#)
      2013/05/16
    • HNGSKさん
      私もこの作品、大好きです。高知に行って、「おもてなし課」のセット展示も見ちゃいました。
      でも、映画はまだ観ていない(汗)私も、映画、観たい!!
      2013/07/08
    • nobo0803さん
      ayakooさん

      こんにちは♫
      すごい!!高知にいってセットみてきたのですね、うらやましい~
      原作ものの映画って、「え~っ!!本と違う~」と思うことが多いのですが、この作品は原作そのものって感じで良かったですよ♫
      この作品大好きで、セットまで見に行かれたayakooさんにもぜひ見てほしいです(#^^#)
      2013/07/09
  •  「おもてなし」、先日の東京五輪招致プレゼンでも話題になったフレーズですが、高知県では実際に「おもてなし課」として、県庁の行政サービスに組み入れています。その「課」を題材に、糖分たっぷりの小説としてまとめたのがこちら。

     物語の主人公は、「おもてなし課」に新しく配属された県庁職員(掛水史貴)と契約社員(明神多紀)の二人の若者、それぞれに悩みや葛藤と、そして喜びをぶつけ合い、分かち合いながら成長して歩んでいきます、とここまでならそんなに珍しくはないのですが、、

     興味深かったのは、高知県の観光ビジネスを軸にして、首都圏と地域の格差から、県庁と民間の意識の差、利用者の目線からのサービスなど、ビジネス書としても非常に読み応えのある素材をテンコ盛りとしている点。

     観光とは「光を観せる」ということ、それではその“光”が意味するところは何になるのでしょうか。

     さまざまな試行錯誤の果てで、彼らがいきついたのは「おもてなしの“こころ(マインド)”」、それは観光に来る人たちに“楽しんでもらえる”ように、そしてそれを高いレベルで共有していこうという心意気。

     文中でもしばしば取り上げられる、いわゆる「お役所体質」は、実際に著者有川さんの体験をネタにされています(ちなみに「パンダ誘致計画」は全くのフィクションとのことデス)。民間意識を持てとは「サービス利用者」の目線を忘れるなとのこと、、わたしも民間企業にいる身ですが、サービサーの一人として考えさせられる内容でした。

     一流のビジネス書でもあると、思います。実際にいくつかの地方自治体で研修テキストとして活用されているとのことで、サービス業に携わるのであれば手にとって損はなかったなと、、7年後にも想いを馳せながら感じています。

     なお、物語のイメージカラーは青、高知の空と海、そしてもう一つの秘められた“青”が彩なしています。主人公の二人だけではなく、カウンターパートとも言うべきもうひと組の男女(吉門喬介&清遠佐和)、彼らが綴りはじめた物語は、なんとも有川さんらしい甘さたっぷりで、ニヤニヤしながら読んでしまいました(こちらはあまりビジネスとは関係ないです)。

     “よい小説は時代を映す鏡であり、そして人々にその時代を共有させる力がある”とは『子どもの教養の育て方』での佐藤さんの言葉ですが、あらためて「おもてなし」、いい言葉だなぁ、と実感しました。そして、サービス事業者として考えていかねばならない視点もあらためて。

     なにはともあれ、ただ無性に、純粋に“高知”を訪れたくなった、そんな一冊です。

    • だいさん
      おもてなしって、昔からある言葉なんですかねぇ?いい言葉だと思いますが。
      2013/11/20
    • ohsuiさん
      だいさん
      結構昔から聞きますよね、日本らしい言葉だと思います。
      2014/01/13
  • 高知県のおもてなし課を舞台に地方の観光行政のあり方を描いている。有川浩らしい軽妙な語り口でちょっとした恋心も含めつつ描いてあるので非常に読みやすい。お役所ならではの頭の固い対応にイライラな部分や、それを変えていこうとする主人公達の奮闘が面白い。民間と役所の考え方の違いや地方行政が抱える悩みなどがとても分かりやすかった。ストーリー展開も良くてすっきりした読後感であった。良書。

  • いつもの有川作品のような恋愛のときめきは
    あまり得られなかったものの、
    物語のストーリーはとても面白かった。
    県庁と民間の感覚の差は実話を元にしたリアルのものであり、「なるほど。」と考えさせられること、学ぶことがたくさんあった。
    また、斬新な発想を目の当たりにし
    ワクワクする気持ちと共に圧倒された自分がいた。
    こんな人が県をつくっていったら...
    県のもっている天然の素材をうまく活かす。
    簡単なようで難しいこのことができたら
    もっともっとそれぞれの県のカラーがみえ
    たくさんの未来の光を魅せる観光の役割として
    すばらしいものが果たせるのではないかと、そう思った
    たくさんのことを考えさせられ、
    頭の柔軟性や視野を広げ、変えてしまう。
    すばらしい作品に出会えたことを感謝し、
    この知識を自分の先に役立てることができればと思う。

  • 一言で言うと、日本の地方観光を盛り上げるお役所が舞台のエンタメ小説。
    有川浩の作品はいつも面白いが、ビジネス要素も含まれていて本当に面白かった。

    ちょうど伊豆の下田への旅行に行く中で本文を読み終えたので、下田の観光アピールのうまさがよく理解できた。

    最後まで読んでみたら、実話の色合いも濃いという談話があったので、この作者は本当にいい仕事をしているなと羨ましく思った。

  • 高知県庁のおもてなし課の物語。
    はじめはダメダメだった主人公・掛水の成長が見えるところがいい!
    どんな手で高知をレジャーランド化するのか。わくわくしながら読みました。ところどころに恋愛も絡めてあって、そこにきゅんきゅん。
    登場人物の土佐弁も和む。

    吉門さんの
    『あんたの娘を俺にくれ』
    は、にやけた〜!

    読むと旅行に行きたくなる本。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「どんな手で高知をレジャーランド化するのか」
      その術に掛かってしまったようで、高知にハネを伸ばしに行きたくなってます。
      2013/07/09
  • 田舎で生まれ、田舎で育ち、都内の大学に通い、今は田舎に住んでいる自分だけど、何故自分が都内ではなく田舎の生活を選んだのか、その理由を漠然とは分かっているつもりでいたが、こん本を読んでその理由が明確になった。良本です。

  • 地域創生てどうしたらいいんだろう。この質問はこの本を読めばヒントが貰える。行政の不自由さ、それを崩すのではなく、柔軟に対応していこうとする主人公の掛水はかっこいい。久しぶりに良い本に出会えた

  • 土佐弁ていいなぁと感じた。
    また、吉門と佐和、掛水と多紀の関係が微笑ましくて、30代後半にしてキュンキュンする感じを味わえた。

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