配達されたい私たち (角川文庫)

著者 : 一色伸幸
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2013年3月23日発売)
3.17
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  • 22レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007884

作品紹介

死ぬことだけ考えて生きている、うつの男。死に場所と決めた廃屋で見つけたのは朽ちる寸前の手紙の束。男は放置された7通を郵便局員に代り配達することにした。すべて届けたら自殺してラクになる、そう決意して……

配達されたい私たち (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 32歳、ウツ、妻子あり。
    感情は喪失し、毎日を芋虫のように暮らす澤野。
    ある日、死に場所として入った廃墟で、届けられず捨てられた7年前の手紙の束を発見する。
    そうだ、この7通の手紙を届けてから死のう。
    心を亡くした男が届ける、心を繋ぐ7通の手紙の物語。

    知人に勧められて借りました。
    著者がうつ病だったということがあり、鬱の描写がとてもリアル。
    感情の喪失や色のない世界、動けない体に、取り纏う希死観念。
    体験記ではなく小説でこんな風に鬱独特の症状を描いている作品は希少かもしれないですね。

    7年前に届けられるはずだった手紙が時を越えて届くことで様々な物語が生まれますが、共通して思ったのは、タイミングって大きいなということ。
    タイミングが違えば結果は違っていた。そういうことは現実にたくさんあって、むしろそういう些細なタイミングのズレや一致で生まれた結果の積み重ねが人生を創っているように感じます。

    一般的な「良い」「悪い」という物差しとは別のところで物語が紡がれているのもよかったです。
    時を越えて届けられる手紙って、なんだかいいですね。

  • 目的を達成する頃には回復するかと思いきやそう来るか!意外な顛末ながらうつ病は深刻だ、本当にそう思う

  • 言葉の選び方が一色さんらしいのと、経験上うつ状態の主人公がとてもリアルでした。各章がマイナスからプラスに増えて行くのもほのかな希望を感じました。しかし、ドラマ版を見られなかったことを悔いています。DVD化されてないようだし。。

  • うつ病の澤野。自殺しようとした廃墟で郵便局員に廃棄されたと思われる手紙の束を見つける。7年前の手紙だ。なんとか読めそうな7通の手紙を届けよう、それを自分の死へのカウントダウンにしようと決める。 
    なんとも興味深い話です。澤野が少しずつ行動範囲を広げていき、何も感じられなくなっていた心に変化が起きてくる。もちろん、うつ病がそんなに簡単な病気で無いことも踏まえ、妻と子供との愛情も感じられる一冊。

  • 全体を通していい本だった!というより、ひとつひとつのストーリーがよかった。

    7年経てばいろいろなことが変わる。
    7年前の自分の気持ちってどうだったかな。

  • 一気読み。あー、鬱の症状の気持ちが痛いほど分かるよーって思いながら読んだ。笑 少しずつ復活していくけれど、最後は奥さんがいたたまれないなあ。

  • WOWOWドラマが良かった。

  • うつ病になった人がどう感じどう生きているか詳しく語られていますが、解らない人には自己中心的としか見られないんだろうな。全体的に言葉の選び方が巧く、心に響きます。しかし奥さんのあの行動はちょっと……。主人公が死にたくなった気持ちも解ります。救われたような、救われないような、読む人によってかなり印象が変わる作品だと思います。

  • 1通、1通の手紙に関する内容が重い。。もしちゃんと本人に届いていたら人生大きく変わっていたんじゃないかと。配達しなかった配達員が憎いっ!
    思っていたラストと違い、少し残念な気がした。豚玉食べてほしかった。思いをちゃんと伝えられるといいな。

  • ☆3.4
    鬱病を患った澤野は、ある日自殺しようとして入った廃墟で偶然手紙の束を見つける。それは7年前に郵便局員によって破棄されたものだった。「この7通の手紙を配り終えたら死ぬことにしよう」と決めた澤野は、一通ずつ手紙の配達を始めるが...。

    正直、「え!ここで終わり?!」って感じ。ハッピーエンドにして欲しいなぁ..。鬱病で感情を無くした澤野が、段々感情を取り戻して、最後のシーンで奥さんや子どもへの愛情や感謝の気持ちを思い出したのはいいけれど、植物状態で聴覚と嗅覚だけじゃ...。回復して伝えて欲しい!

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