- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041007938
作品紹介・あらすじ
余命いくばくもない父から、三十五年前に別れた元恋人を捜すように頼まれた僕。彼らが住んでいたアパートで待っていたのは、若き日の父と恋人だった……。新世代の圧倒的共感を呼んだ、著者初の恋愛小説。
感想・レビュー・書評
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恋愛小説だけど、不思議な話だった。高校時代の美女やお父さんの昔の恋人に会ったり、大学院の女の子が年下の男の子の秘密を知ったり、3つ上の契約社員とつきあったり、青春あり、大人な恋愛あり盛り沢山な短編集だった。
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本屋で本多さんの新刊を発見したので購入。
しかし、「このタイトル・・・・見た事ある気がする。」
↑深く疑わず、読み始めました。
読めば読むほど、記憶がよみがえる。
ちょうど一年前に違う出版社から出てた同じ本を読んでました。
悲劇。
悔しかったし内容はほぼ忘れてたので新しく購入した方を再読。
やっぱり以前と同じシェードが好き(笑) -
「FINE DAYS」
これは…なんて言ったらいいんだろうな。これは思い出の話なのかもしれない。未来から振り返った時に、輪郭がぼやけて曖昧になってしまった、でも確かに光を放つ記憶。
「眠りのための暖かな記憶」
すき…………!!
お話の閉じ方がすごく好き。自分を許そうとする芯のある決意、それを綴る言葉のセンス。すき。
「シェード」
す、すき………………あたたかいおはなし。
蝋燭を灯すように、あなたに寄り添えたらいいな。 -
読めなくないけど、面白くはないかな
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この方の作品にしては暗いかな。 いつものちょっと洒落た言い回しとかが好きなんだけど。 ラストでスカッとするのが良いな。 今回のは、ずしんと来ず、それとて面白くない訳でもなかった。まぁ好きな文体なんで他の作品も見かけたら読んじゃうんだろうな。
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少しホラーっぽい不思議な4つの話
爽やかな恋愛小説と期待してたのだけれど、全然違いました。
「イエスタデイ」は「異人たちとの夏」、「シェード」はO.ヘンリーを思い出した。 -
4本の短編集でした。久しぶりに短編集もいいなと思いました。ホラー?系2本と心温まる系2本でした。短編集とは思えないくらいボリュームもあって何度も読みたくなる本だと思いました。
FINE DAYSはホラー?系
転校して来た訳ありな女子高生には、関わる人が祟られるという奇妙な噂がありました。結末が世にも奇妙な物語みたいで、面白かったです。
イエスタデイズは温まる系
余命僅かな父から頼まれたのは結婚前に付き合ってた彼女を探すことでした。時間軸が行ったり来たりで大変でしたが、若い頃の父親の姿が凄くかっこよかったです。最後のシーンの主人公も必死でした笑
眠りのための暖かな場所はホラー?系
自称妹を殺した姉の過去を振り返る話。姉の罪と訳あり登場人物(の姉?)の奇妙さが、怖いけどやみつきでした。無口なのにいつも微笑んでるってこんなに怖いんだなと思いました笑
シェードは温まる系
彼女のマンションに行く途中にある中古屋。そこにおいてあるランプシェードにはある言い伝えがありました。語り手のおばあちゃんがゆっくり話しているのが、忙しなく過ごしていく今の私にゆっくり休めと言っているようでした。言い伝えは切ない内容だけれど、なぜか温まるような気がしました。ガラス工房とか街中でみたら、また思い出す気がします笑 ロマンチックな話でした。
それぞれ印象的で、世にも奇妙な物語を見れない私には文面だと調度良かったです。 -
屋久島からの帰りのフェリーで一気に読み切った一冊。たぶんにかいめ。社会的に低い地位のひとたち(差別したいわけではないけれど)とか自分に馴染みのないひとたちのことがいろいろ書いてあって、少し戸惑ったけれど、いろんな感情の欠片が散りばめられていた。
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本多孝好はよく「村上春樹チルドレン」と称され、この作品を読んでみてもそのことがよくわかるのだが、肝腎の村上作品とは評価がおおきく異なるように感じた。私自身は村上春樹の熱烈なファンであるけれども、そのこととは関係なしに、本作はあまり出来がよくないように思う。よくもわるくもファンタジック(あえてこの語を使っている)な世界は、たしかに村上春樹的ではあるのだけれども、本多孝好の場合はただそれだけで終わってしまっていて、村上作品にはかならずあるような大事なもの――言葉ではなかなか表現しづらいが、リアルとファンタジーの橋渡し役となる重要な物質だ――みたいなものが欠けていて、読み終わっても「ふ~ん、そうなんだ」という感じで終わってしまう。必要なピースが欠けたジグソウ・パズルを見せられているような感覚だ。「劣化コピイ」という言葉があるが、村上春樹にとっての本作がまさにそれで、申訳ないが出来の悪い弟子が代筆した村上春樹作品はこんな感じになるのだろうと思う。本音をいえば、2つ星にするほどつまらないというわけではないのだけれど、あえて積極的に評価すべき理由も見当たらない。内容に独自性もなければ、特別な読後感もない。これが推理小説ならばまだ救いはあるのだけれど、そういうことを志向していない作品だからただただ苦しい。必然、手厳しい評価にせざるをえない。気になっている作家ではあったのだが、この調子ではもう2度と読まないかもしれないし、そこまでゆかないにせよ、すくなくとも東京五輪の頃までは手を伸ばすことはないだろう。
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表紙と帯に惹かれて購入。
もっと青春の甘酸っぱい感じを予想してたのに、読んでみるとなんだか不思議なお話。
ランプシェードがお気に入り。
でもまだ全てを読み切れてない気がする。何年かしてから、読み直してみようと思う。