エジプト十字架の秘密 (角川文庫)

制作 : 越前 敏弥  佐藤 桂 
  • 角川書店
4.25
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本棚登録 : 145
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (555ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007945

作品紹介・あらすじ

ウェスト・ヴァージニアの片田舎でT字型のエジプト十字架を模して道標に磔にされた首なし死体が発見される。全てが“T”ずくめの奇怪な連続殺人の真相とは!? スリリングな展開に一気読み必至の名作!

感想・レビュー・書評

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  • ホームであるニューヨークを離れ、広大なアメリカをデューセンバーグを颯爽と乗りこなす若きクイーン。それだけでも絵になるのに、首のない死体が十字架に・・・そして散りばめられる『T』の文字・・・
    なんて脳内映像に訴えかける内容なのでしょう。
    古典とはいえエラリークイーンはやっぱり素晴らしい!の一言に尽きますね。

  • 古い作品だから……などと油断していると足元を掬われます。そこはやはりクイーン。一筋縄で行くわけがありませんでした。
    第一の殺人において、ミステリを読んできた読者なら思い浮かぶ疑惑を、とある一幕を差し込むことで、巧みに誤導している部分がすばらしい。
    やがて第二、第三の事件がおきても事件は混迷を極めるばかり。
    ここでもキーポイントとなってくるのはやはり頭の無い「T」に準えられた死体。
    そして、スリリングなエアーチェイス(?)の末、解決編が訪れます。
    そこで明かされる真相は、今までミステリを読んできたのに、なぜ気付けなかったのかと自分を殴りたくなるようなものでした。しかし、振り返ってみるとそれを隠すために、沢山の目眩ましを用意し、構造を複雑なものにしていることに気付きました。
    ここら辺が、傑作と現代まで伝えられている由縁なのかなと。
    越前氏の訳も読みやすくオススメです。

  • エラリークイーンの国名シリーズ、5作目。
    角川文庫版、勝手にエラリーイケメン表紙シリーズと名づけてます。
    クイーンのミステリはまだほんの数作しか読んでないけど、パズルみたいに端正だなぁと思います。特別な知識は要しない本当に些細な引っ掛かりからパタパタとピースがはまって行くのが快感でした。後半のスピード感溢れる犯人大追跡は地理が分かってたらもっと楽しめたかも。
    犯人については途中までは疑ってた人物だったけど、まんまと作者の術中にはまって欺かれた。惜しい。やっぱり犯人当てのあるミステリって楽しい。
    困ったときは金で解決エラリー坊ちゃま最高です。

  • 確実に面白い古典はとっておく方針だったけれど、殊推理小説に限ってはガンガン読むべきだったか。
    首がなければ入れ替わりを疑え、その常識を叩きこんでからクビキリサイクルを読んだらどんな気持ちになれたろう。

    ホームズよりもコミュニケーション能力が高いところが好き。(訳によるとは思う)

  • ヤードリーの手紙のとおりです。ぼくは小屋へ行きましたが、悲惨きわまる状況。至急、向かってください。小屋の前を迂回している足跡はぼくのものです——もう一種類は……ご自身で推理を。結末を見届けたければお急ぎください。 Q

    標本のように晒される首の無い死体。執拗に繰り返されるアルファベットのT。
    容疑者として浮かび上がったのは復讐者、ヴェリャ・クロサックだった。しかし彼の名前以外の情報は全て不明。
    2人、3人と死体は積み上げられていくのに、犯人はいつも煙のように消えてしまい、全く痕跡を残さない。
    殺人鬼はどこに潜み、どうやって殺しを繰り返すのか。その鍵は、ラベルの無いヨードチンキの瓶だった……

    随分前に、創元社のものを読んだのですが、ふともう一度読みたくなり、新訳に手を出しました。かなり噛み砕いた読みやすい文章で、アメリカに疎い私には有り難かったです。
    とにかくクライマックスの盛り上がりがすごいんです。
    犯人、ヤードリー、エラリー、警視達の追いかけっこはまさにジェットコースターで、何度読んでも手に汗握らざるを得ません。
    そして、あっと驚く犯人の正体…何回読んでもトリックの見事さにため息が出ます。

  • ラストがいいね。

  • 珍しく、読者への挑戦状の時点で、ああこの人が犯人だよなーというところはわかったのですが、ではどれくらいの証拠を見つけられたかというと特になく、基本状況証拠ばかりでございました。エラリーの解説で、おお、そんな描写が!と、いちいち警察の人みたいに驚いていました。ミステリは推理しながら読む派ではありません。

    なんというか、解決編読みながら、ピンボールを連想していました。ぶつかって位置が変わり、さらにぶつかって位置が変わり、さらに…
    というあたりが。

  • 首を切断され、十字架のように磔にされた遺体。ギリシャを「穏」とするなら、エジプトは「激」の要素が濃い作品。なんと豪華な舞台装置・・・。謎めいた宗教団体に、異様な状態の遺体、姿なき復讐者。たまらんですなぁ。何回か読んでおりなかなかに派手めな作品にも関わらず、不思議と飽きず展開の一つ一つに感心しながら読んでしまいます。目まぐるしい捕り物帳の末、意外な犯人が示されまして、なんと気の利いたラストシーン。いや、もう大好き(笑)そして、デューセンバーグで法定速度外でぶっ飛ばすエラリーのかっこよさ(≧∇≦)惚れる。

  • 緻密に組まれたトリックが、美しさを感じさせる小説だった。
    途中までは、なかなか進まない展開にイライラしていたが笑、後半の追い上げが素晴らしかった。
    国名シリーズを是非制覇したいと思う作品だった。

  • 今回はお父さんほとんど出て来ず。怪奇殺人の連続だったけど、最期はあっけなかった印象。だいぶ引っ張ったよねー

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著者プロフィール

フレデリック・ダネイ(1905-1982)、マンフレッド・ベニントン・リー(1905-1971)のいとこ同士のユニットのペンネーム。クイーン名義の処女作『ローマ帽子の謎』(1929年)以来本格探偵小説の旗手として多くの作品を発表。本作は「エラリー・クイーン・ジュニア」名義で発表された、少年探偵が主人公のシリーズ。

「2017年 『見習い探偵ジュナの冒険 黒い犬と逃げた銀行強盗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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