- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041007990
作品紹介・あらすじ
老人介護施設で働く純子は、一生忘れたくても忘れられない女性の担当になった。かつて自分の担任で、給食を無理に自分の口に押し込んだ女の――(「給食」)。「食」と「女」がテーマの傑作ホラー短編集!
感想・レビュー・書評
-
「給食」「珍味」「お裾分け」「弁当箱」など食に関する心理ホラー&サスペンスの短編集。 確かに食べる物を取り上げてあれこれ言い始めればコワい話って出てくるよね。.
ひとつひとつのお話がもうちょっと長い方がよかったかな、という感じはあるけれど、
おっとぉ~~といったコワい話がさらっと楽しめる短編集でした。(#^.^#)
冒頭の「嗅覚」が一番好きだったかな。
「料理なんて、バカな女のすることよ」
それが、わたしの母の口癖でした。
から始まる食の話。
優秀な研究者の母は、料理よりも仕事に時間を割きたいという、それはわかりますよ、それぞれ得意不得意というものがありますからね、くらいの“迷惑キャラ”をちょっと超えていて、そこが面白いとも、おいおい、それは子どもがあまりに可哀想でしょう、とも。
ただ、料理が好きではない上に添加物や加工食品を唾棄するという(だからお惣菜や外食もダメ)、困りもの(大汗)だったものだから、母の作るものは素材をただ茹でたり、蒸したり、というシンプルなものになり、そのために主人公の娘の嗅覚や味覚が発達してしまった、という展開が出てくるという…。
ひとりで晩御飯を食べていた時に停電になり、真っ暗な中で食事をすすめる彼女はもちろん可哀想でならないのだけど、見えないものを食べる=味わいや匂いが際立つという発見につながり、そこが妙にリアルで面白かった。
でも、成人後のお話はちょっと物足りないかも。
お母さんのその後もあっさりだったし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おもしろかったー‼ やはり新津さんの作品は裏切らない*\( ˊ̱˂˃ˋ̱ )/*
-
初新津きよみ。雰囲気は好き。あともうひとひねりあればさらに良かった。
-
全然怖くなくて拍子抜け。「珍味」と「お裾分け」くらいかなあ。それもたいして怖くないし、ホラー文庫にする必要性を感じなかった。
話はどれも短くて読みやすいので、暇つぶしにはなるけどその程度…。 -
梅酒に何か入れられてたというオチかと思った。
-
怖い話ばかりです。女は怖い、と決まり文句のようにいわれますが、そう思う。
新津きよみはこういう女の怖さ書くのが本当に上手。 -
文章がしっかりしてるのと、女性作家らしい表現はわりとすき。読んでいて安心はするけど、内容自体は微妙。
-
ホラーというほど怖くもなかったけど、意地悪な話。
手作りが面白かった。
続きはどうなるのだろうと思った。
はっきりと終わらずに、続きがあるような終わり方だと、とても面白いと思う。
そういう話が結構入ってたと思う。 -
意地悪で怖い話。でもってホラーだからあり得ない展開をしても許されるという。だってホラーだもの。素材よりも調理がうまい。心理ホラーが好きだから甘口になっちゃうのかも。読後感が嫌な感じになるところが評価できると思う。