金田一耕助VS明智小五郎 (角川文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2013年3月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041008201
作品紹介・あらすじ
老舗薬問屋の元祖と本家争いに端を発した惨事が大事件に発展するなか、若き名探偵・金田一耕助は雀の巣頭を掻き毟りながら真相究明に挑む。豪華二大名探偵による夢の共演、パスティーシュワールド!
感想・レビュー・書評
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明智小五郎VS金田一耕助という、乱歩&横溝ファンにはたまらない作品!
もう、いちいちツボで、どの作品も楽しめました。
芦辺さんの、両者への愛がとても感じられる小説でした。
さりげなく、某作家の作品を契機にして、社会派に流れていった事への批判(という程のものでもないけれど)や、それに伴う、金田一シリーズの中断等も書かれているのも面白いです。
本格ミステリ、万歳!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おもしろかった!いわゆる、オマージュ⁇パスティーシュ⁇なんだけど、なかなかよく出来てます☆短編集ですが、明智小五郎や金田一耕助はもちろん、江戸川乱歩先生や横溝正史先生も出てきます☆時代もちゃんと明治時代や昭和初期を描いていて、最後までその世界観は続きます。江戸川乱歩や横溝正史が好きなかたはぜひぜひご一読を❗️オススメです❀.(*´◡`*)❀.
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表題作だけでなく、すべてに金田一耕助と明智小五郎に対する愛がいっぱい詰まっていて、作者自身が本当に楽しんで書いているのが伝わってきました。パロディではなくパスティーシュなんですね。上手く原作の言葉や時間をつかんではめ込まれているようで感心しました。特に≪ホテル・ミカド≫は楽しかったです。「少年は怪人を〜」も意表を突かれ好みでした。表紙絵もいいですね。二つの元シリーズどちらにもまだ読んでいない作品がたくさんあるので早く読みたくなりました。
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金田一耕助シリーズと明智小五郎シリーズのパスティーシュ。
名前だけですが、古今の名探偵も友情出演しておるようですが、私あまり知らなくて残念無念。
表題だけ見ると、まるで二人が推理合戦をするようではありますが、そういうわけでもなく。
むしろタッグを組んでいるようであります。
もうちょっとこの二人の探偵のシリーズを読めばもっと面白かっただろうなぁと、自分の読書遍歴を悲しんでみたり。 -
図書館にて借りる。
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芦辺拓の『金田一耕助vs明智小五郎』を読了。
7つの短篇が収録された短篇集で、何れも金田一耕助や明智小五郎に関する話。
ドラマ化された話や『本陣殺人事件』以前の事件(金田一耕助が麻薬常習者だった頃)、それに怪人二十面相のエピソードなど、バラエティに富んでいる。
二人の探偵が扱った事件についても色々と触れられており、読んだことのある読者には懐かしく、また、これから読もうと思っている読者には俄然興味がわくこと請け合い。
ただ、純粋にミステリとして見た場合、特に驚くようなトリックなどは無い。この点は少し残念だった。しかしそれでも、日本で有名すぎる二人の探偵のファンにとっては必読すべき一冊と言えるだろう。
余談だが、続編の『金田一耕助vs明智小五郎ふたたび』も発売されている。こちらもこないだドラマ化されたので記憶に新しいだろう。ドラマ鑑賞後に芦辺先生に面白かった旨をツイートしたところ、御礼のリプライを頂いた。原作も勧められたので、必ずいつか読もうと決心した次第である。 -
日本で、最も有名な名探偵である、明智小五郎と金田一耕助が夢のコラボ!山下智久と伊藤英明主演で、二度にわたってドラマ化もされた。作品自体に両シリーズの作者である横溝正史と江戸川乱歩の特徴である、怪奇趣味とミステリーが盛り込まれていて、両作家のことを知らなくても十分に楽しめる作品に仕上がっている。金田一シリーズ及び明智シリーズの入門編にぴったりな一作。
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【収録作品】明智小五郎対金田一耕助/ 《ホテル・ミカド》の殺人/少年は怪人を夢見る/黄昏の怪人たち/天幕と銀幕の見える場所/屋根裏の乱歩者 /金田一耕助対明智小五郎
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ドラマを見ました。山Pが金田一で伊藤英明が明智。本家/元祖の薬屋トリックが面白くてどんでん返しにやられたーって感じ。山Pの情けない男っぷりはプロポーズ大作戦を思い出す。似合うねw
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タイトルからしてB級臭がするなと思いながら読み始めてみたところ、予想外に「きちんと」二探偵作品を基盤にした作品になっていました。地の文とか台詞回しとか、どこか薄暗くて胡散臭いような雰囲気とか、ごく最近執筆されたとは思えないほどそれらしく演出されていますしね。しかし、二探偵の作品をほとんど読んでいない人には、「〇〇〇事件」と事件名だけ連呼されるのはツライ; 金田一耕助&明智小五郎の作品に精通している人なら、遥かに楽しめるのではないですかね?
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あまりに有名な名探偵たちのパスティーシュ。かなり豪華な組み合わせです。本格ミステリ、怪奇趣味のややホラーめいた作品等が収録されています。
お気に入りは「少年は怪人を夢見る」。なるほど、まさかあの人にこんな過去が……あったかもしれないなあ、と読者が夢見てしまうような一作。 -
創元推理文庫から出ている「名探偵博覧会」ものの2冊から、明智と金田一が登場している短編の抜粋+書き下ろし追加、という構成。
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金田一VS明智とゆうタイトルに惹かれた。また、帯に、ドラマ化情報があり、キャスティングにすごく興味を持ったので購入した。
別に、江戸川乱歩や横溝正史のファンと言うわけではないが、多少知っている話もあり、中々楽しめたと思う。
コアなファン向けだとは思うが、
こういった形式の本は初めてではないので、機会があれば両シリーズを読んでみるのも良いかもしれない。 -
「明智VS金田一って銘打たれたら、そりゃ買うしかないじゃない><
最近の角川さんは、本当にいい仕事するわあ…「推理小説は講談社と創元!」一辺倒だった私の主張もそろそろ変える時が来たかしら…(嬉)。
山Pと伊藤英明さん主演でドラマ化決定してるらしいですが、彼らが好きで本作を手にすることになったお嬢様方には、若干読むのが辛いかも知れません。どう見ても玄人向けですよ、これ(´・_・`)oh…
要の殺人トリック自体もなかなか凝ってますが、それ以外の小さな小技がまあフリーク向けです(笑)。遊び心が利いてると言えばそうなんですが、そうでなくとも本筋が二転三転する推理展開を見せるので、あまりミステリに親しんでない方には優しくないような…。
こういうパスティーシュ物は、もちょっと軽口でもいいんじゃないかな。でも、それだと本家のファンは満足できないのかな(OvO)
原作の空白期間を埋めようとしたり、原作で軽く触れられるに留まった事件を掘り起こしたり。芦辺先生の両作家へのオマージュがたっぷり込められています。
◉明智小五郎対金田一耕助…探偵・金田一耕助の目の前で起こった凄惨な殺人劇。歪み合う両家の人間達には、しかしいずれも堅固なアリバイがあった。
◉《ホテル・ミカド》の殺人…サンフランシスコのホテルで奇妙な殺人事件が発生した。室内にはハラキリした日本人の死体と、現地の娼婦の死体。冴え渡るコフスキー(笑)の推理やいかに?
◉少年は怪人を夢見る…親に捨てられた《彼》を引き取った、白髪白髯の怪しげな老先生。ある日、《彼》は孤児の自分に降りかかった恐ろしい事実を耳にする。
◉黄昏の怪人たち…怪人二十面相は、今宵もまんまと目的の宝をせしめて颯爽と姿をくらませるーー筈だった。袋小路で発見されたのは、気絶した怪人と、彼が盗んだ宝剣に胸を刺されて絶命した男の死体だった!果たして、紳士怪盗は殺人者と成り果てたのか?
◉金田一耕助対明智小五郎…「この家の者どもを一人残らずこの世から消し去ってやるーー」
さる名家に現れた怪人物の言葉通り、一人また一人と姿を消す家人。依頼を受け解明に乗り出した金田一耕助だが…。