あんじゅう 三島屋変調百物語事続 (角川文庫)

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041008225

作品紹介・あらすじ

ある日おちかは、空き屋敷にまつわる不思議な話を聞く。人を恋いながら、人のそばでは生きられない<くろすけ>とは……。 宮部みゆきの江戸怪奇譚連作集「三島屋変調百物語」第2弾、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 三島屋の百物語シリーズ第二弾。以下の4編を収録。まわりを干からびさせてしまう旱様の話。双子の姉妹の人形に針が刺される話(これが一番不気味だった)。屋敷が人を恋しく思う想いが生み出した『くろすけ』。隠れ里の住民が信仰によって破滅していく話。全622ページ。

  • シリーズ第二弾。

    訪れる人の不思議な話を聞くうちに徐々に心が溶け始めた おちか。
    どんな不思議話とおちかの心が絡んでくるのか、今作もじっくり黒白の間での語りに耳を傾けた。

    前作同様、人の心の奥深くに巣食う、負のものを描き出す世界。そしてそれ以上に人が誰かを想う気持ち、温かさがにじみ出ていた世界にほっこり。
    特に紫陽花屋敷の くろすけにはせつないながらも思いやりの温かさを感じた。
    おちかの心もまた少し動き出す予感。それをそっと見守る三島屋メンバーの温かさはもちろん、明るさもたまらない。

    • あいさん
      こんにちは(^-^)/

      2冊目読んだんだね。
      おちかさんもみんなも変わりないね。
      おちかさんとちょっといい感じの人も出てくるのか...
      こんにちは(^-^)/

      2冊目読んだんだね。
      おちかさんもみんなも変わりないね。
      おちかさんとちょっといい感じの人も出てくるのかな?
      2019/10/23
    • くるたんさん
      けいたん♪(●'∇')ハロー♪
      うん、一番シリーズの中で評判が良いときいて読んだよ♪
      可愛らしさとせつなさと温かさが良かったよーー♪♪
      三島...
      けいたん♪(●'∇')ハロー♪
      うん、一番シリーズの中で評判が良いときいて読んだよ♪
      可愛らしさとせつなさと温かさが良かったよーー♪♪
      三島屋メンバー、みんな元気だよ(笑)

      あ、おちかには一巻とはまた別の殿方が…♡
      そちらも気になる(* ॑ ॑* )ドキドキ ♡
      2019/10/23
  • ストリーテラー宮部みゆきのうまさを堪能しました。
    妖の旱やくろすけのなんて愛らしいこと。
    情がわくキャラクターの描き方の素晴らしさ。さらに新たな仲間たちがぞくぞく現れ、満足のいくシリーズ2作目でした。

  • 『暗獣』だけでもこの本を読む価値がある。暗獣と老夫婦の心の交流とどうしても近づきあってはならない世の理が切なくて胸を締め付けられました。第二巻はユーモアのあるものからゾッとするものまで色々な話を読むことができます。一巻の『おそろし』のようなまとまりはないのですが、とにかく『暗獣』にやられました。

  • とても可愛い生き物。
    お互いが想い合っているのに一緒にいる事はできない。お互いの身を守るには一緒にいてはいけない。
    人間と人間でないもの。ただそれだけで、こんなにも切ない。

  • 本のカバーの くろすけが
    可愛くってねぇ
    ふすまから ちょんぼり覗いてる愛らしさ
    塾の師匠、青野利一郎が
    いい味出して
    おちかちゃんと いい線いきそう
    塾のやんちゃ坊主たちも
    これからも出てきてくれるといいなぁ
    賑やかで楽しい怪異譚
    宮部先生お得意の
    生き生きした少年たちも
    活躍します

  • 感想を書いたのだが
    少しブフログの不具合?
    同じものが出てくる、単行本と文庫
    同じものがあるから。

  • 緊迫感も悲壮感も漂う一作目から一転して、前向きな明るさを取り戻したおちかさんと愉快な仲間たち。
    新たな仲間を迎えて、美しく四季が移ろいゆく。
    人情ものとしても、怪談としても、江戸風俗史としても楽しめる。一噛みで何度も美味しい。
    あんじゅう、くろすけの話が切なくも面白かった。

  • 『おそろし』に続く、三島屋変調百物語の2冊目です。今回も三島屋の姪おちかさんが不思議な物語を聞き集めます。

    『逃げ水』
    ある男の子の周りでは甕や花器の中の水が消えてしまい、、、この子のその後が気になるな。

    『藪から千本』
    とあるおうちの長男夫婦に双子の姉妹が生まれたけれど、姑は縁起が悪いと嫌がり、、、。 

    『暗獣』
    暗闇を好む妖怪?幽霊?の話。
    この先も登場しそうなキャラクター達が出てきます。

    『吼える仏』
    実際にあったんじゃないかと思えるような民間伝承のようなお話し。

     今回も神様だったり、仏様だったり、幽霊だったり、妖怪だったり、人の怨念や執念や思い込みだったりと面白かったです。

     おちかさんの縁談も気になります。

  • あんじゅう…「じゅう」というには、可愛すぎる

    今回も、濃密で闇深いお話が聞けました
    いくつになっても、考え方は変えられる。たまたま、前日に見た映画も、偏屈頑固じいさんが、だんだんほぐれて、考え方が変わったこともあり、本当にしみじみとお話を聞きました

    だんだんキャラも増えてきて、にぎやかで楽しい雰囲気になってきた
    百話まで続くのかな。続いてほしい。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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