雪国 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 413
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041008461

作品紹介・あらすじ

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。「無為の孤独」を非情に守る青年・島村と、雪国の芸者・駒子の純情。魂が触れあう様を具に描き、人生の哀しさ美しさをうたったノーベル文学賞作家の名作。

感想・レビュー・書評

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  • 上野から上越新幹線に乗ってトンネルを過ぎた時に一面雪景色が広がったときに「ああ、川端康成だな」と思ったことが鮮明に思い出される。川端康成のような重たくも丁寧で真摯で重厚な美しい日本語の小説は二度と出てこないんだろうなと思う。

  • 何を書いても、この話を伝えるのに相応しくない気がしてならない。
    言葉はまして、情景の美しさとしんとした激しさに、とうに忘れたはずの父方の故郷が目の前に浮かぶようだった。
    激情に動かされながらも時の止まったように、どうしようもなく胸に迫るのは、雪国だからこそか。

  • 「国境の長いトンネルと抜けると雪国であった」から始まるこの台詞は有名なフレーズとなっている物語。雪国の美しさ、雪の儚く、美しい純白な繊細な雪の粒が文の端々から感じられるものである。男女の三角関係が描かれているのだが、雪国の美しい情景と相まって、女性ふたりの美しさや清廉潔白な様子が伝わって来る。温泉街の趣溢れる情景と男女の関係が絵となっているなと感じるが、美しさの中に女同士の外には見えないドロドロした関係や嫉妬が渦巻いていたり、男性が想いを寄せているのはどちらなのか、決めきれない思いもあるだろうと感じる。

  • 終盤の天の河に関する描写が美しかった、、、

    読んだ記録がなかったけれど数年前に一度読んだ気がする

  • 川端康成の本を読んだことがなかったので読んでみた。
    うーん。あんまり理解はできなかった…。
    でも線路向かいの人と話そうとして、間を列車が駆け抜けて行った…、など、繊細な描写がうまい。美しい日本語だと思った。
    主人公の島村に全く共感できないので、あんまり最後まで読んでも??って感じだったのだけど。島村が振り向くことはないとわかっていつつも無邪気に島村を愛する駒子にはちょっと共感できたかなあ。

  •  有名すぎる冒頭。
     白い夜の底。窓ガラスに写る少女。顔にともる野山のともし火。美しいー。言葉だけでこんなに美しい情景を描けるのがすごい。

     しかし、この忙しい現代人にはなかなか難しい物語。すぐに答えを求めてしまうのは悪い癖ですね。行間にこめられた意味に思いを馳せてこそ、この小説の楽しみが分かる気がします。行間案件。

  • 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
    川端康成の「雪国」です。
    はじめて読んだのですが、まさかこんな大人の恋愛小説だったなんて!
    美しい比喩や情景描写は言わずもがな、日本語としての音律のようなものも心地良く、何気ない会話文でさえ詩的に感じられました。

    無為徒食で気ままに生きる島村と、雪国の温泉宿で芸者として身を削る駒子。
    島村を待つことしかできない駒子の心情が切なかった。
    酔って部屋に押しかけるくだりが何度もでてくるのですが、そのときの駒子の若干精神不安な言動が愛おしい。
    なんか他人事のように思えなかった…。
    その2人の間に葉子も絡んできて、結末はやるせない。
    燃え盛る火事の炎と、夜空にひろがる雄大な天の河がそれと対比するかのようで、いっそう美しかった。

  • 川端康成さんの長編を読むのは初めてです。情景描写は綺麗でしたが、登場人物たちをどう捉えたらいいのか、難しかったです。駒子も葉子もくるくると言っていることが変わるので…。島村もなんだかぼんやり。まだわたしには長編は早かったようです。いつか、味わえるようになるのかな。

  • 風景の描写が美しい、と友人に勧めてもらい読んでみた。読むのすごい時間かかってしまった。風景描写ももちろんだけど、言葉のやりとりの中にひそむ言葉に出てこない感情表現、まさに行間を読むといった奥ゆかしさを強く感じた。そう、奥ゆかしさを感じました。純文学をほとんど通っていないので、掬いきれてないところたくさんあるんだろうなぁ。

  • トンネルの向こうは雪国か異世界か。冒頭部分のフレーズは有名すぎるほど有名で。だからこそ、知ったような気になるが、よくよく考えれば初読。そして、昔の人だと思ってたら昭和31年発行で意外と新しいのね。と、びっくり。は、さておき。島村を端的に表現すると「ズルい男」で気の多い男。対する駒子は「めんどくさい女」そんな男女の恋模様は思いの外、淡々としていて生ぐさくもなく。ああだから純文学なのか。と、妙に納得。どことなく渡辺淳一の匂いもして、あ、そうか、こっちが先か。と、思ってもみたり。「胎内くぐり」の話が印象的。

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著者プロフィール

1899年生まれ。1920年東京帝国大学文学部英文学科に入学(のち、国文学科に転科)。1921年第六次『新思潮』を創刊。『伊豆の踊子』や『雪国』などの作品を残す。1961年文化勲章受章。1962年『眠れる美女』で毎日出版文化賞受賞。1968年10月、日本人初となるノーベル文学賞受賞が決定する。1972年没。

「2017年 『山の音』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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