- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041008478
感想・レビュー・書評
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綾辻先生の初期の作品の改訂版らしいが、初期でももうこれだけの作品を作られていたのか・・・・と圧倒された。
まだ半分しか読んでいないが、引き込まれ方が半端ない。
本格的ミステリも凄いのだが、文章の上手さにも圧巻!
どんどん引き込まれていく。
下巻に期待大!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出だし読み進まなかったけど、館のムードや古典の豊富な知識などがまたムードを引き立てる。豪邸、クローズド、謎の住人、探偵役、医師もいて、いかにもなミステリーで面白い。
綾辻行人の館シリーズ設定は無いので、含みなく読める。 -
吹雪で道に迷った「私」達がたどり着いた洋館には一筋縄ではいかない住人達、そんな外部から遮断された状況で見立て殺人が起こり…という設定だけならもう清々しいくらいベッタベタな吹雪の山荘モノ。館に散見される関係者との符合が示すものは何か。上巻いいとこで終わるなー
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ちょっと文章がくどくて、もっとストーリーをテンポ良く進めてくれ!と思った。事件が起こってからは素晴らしい。
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雪の中の山荘。ミステリーの王道。そこで行われた殺人。それは見立て殺人にも見える。こんなにもミステリファンをワクワクする要素が詰まっていて、下巻も早く読みたい限りである。
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劇団・暗色天幕の一行が突然の吹雪で遭難。命からがら辿り着いたのは謎の洋館・霧越邸だった。壮麗たる趣向を凝らした館内。そこに棲む謎多き家人、巻き起こる不可解な現象、そして…殺人の幕が静かに上がる。
いわゆる吹雪の山荘というクローズドサークルに見立て殺人と王道ながら、その舞台である霧越邸の作り込みが凄まじい。館シリーズとは違うベクトルの深さ。数々のアンティーク、工芸品、文芸作品などの知識の密度は降り積もった雪のよう。どこまでが蘊蓄でどこからが伏線なのかはわからないけど、読んでて勉強になる。あと、そこまで粋を尽くした館だからこそ、そこに映し出される情念が単なる風景ではない迫力をもって襲ってくる。綾辻先生が作る「場」がやっぱり好きだなあとしみじみ思った。
序文であるように、本格ミステリに怪奇幻想の世界観を繋ぐという試みも面白い。上巻では鍵にはなってきそうだけど、基本的にはミステリの形に落ち着いている様子。オカルト方面の知識もしっかり振る舞われ、それが北原白秋の詩や見立て殺人とも絡まり合って、味わいを複雑にしている。事件はまだまだこれから。この白銀の世界がどんな風に黒く染まっていくのか期待。 -
クローズド・サークルもの、かつ名前にこだわる設定や雰囲気は“十角館”を彷彿とさせる。白秋の「雨」の見立てが昭和っぽい。
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雪に閉ざされた館での連続殺人という手垢の付いたようなジャンルに挑んだ幻想的本格派ミステリー。
工芸、美術、文学の勉強にもなる。
伏線の張り方が巧み。