新装版 螺鈿迷宮 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2013年7月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784041009178

作品紹介・あらすじ

「この病院、あまりにも人が死にすぎる」――終末医療の最先端施設として注目を集める桜宮病院。黒い噂のあるその病院に、東城大学の医学生・天馬が潜入した。だがそこでは、毎夜のように不審死が……。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

独特の世界観を持つ医療ミステリが展開され、終末医療の先端施設である桜宮病院を舞台に、次々と不審死が起こる緊迫した状況が描かれています。主人公の天馬は、幼なじみの記者からの依頼でこの病院に潜入し、そこで...

感想・レビュー・書評

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  • いるかさんのお薦め本です。
    いるかさんありがとうございます。独特の世界観の作品を堪能しました。


    医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。東城大学の劣等医学生、天馬大吉はある日、幼なじみの記者、別宮葉子から奇妙な依頼を受けた。
    碧翠院桜宮病院に潜入してほしい。
    終末医療の先端施設として注目を集めるこの病院には黒い噂が絶えなかったのだ。やがて潜入した天馬の前で患者が次々と不自然な死を遂げる!
    天馬、そして厚生労働省からの刺客、白鳥らが秘された桜宮の闇に迫る。傑作医療ミステリ。ー文庫うらすじより


    独特の世界観のある作品だと思いました。
    でんでん虫の形をした螺鈿の館。
    桜宮病院。
    次々と死んでいく患者たち。
    そしてやけどを負い患者となり入院した天馬も1週間が経ったその時、死んでしまうのかとハラハラしました。
    桜宮病院の小百合とすみれという美人双生児姉妹。
    そしてもう一人。死して永遠に生き続ける姉の葵。
    死の匂いのただよう螺鈿の迷宮。

    横溝正史を思い浮かべました。
    解説の吉野仁さんは、エドガー・アラン・ポーの『アッツシャー家の崩壊』だとおっしゃっていますが。
    滅びゆく館の香り。
    そしてこれは巻き込まれたのだとばかり思っていた天馬自身の物語でもあったのです。

  • 誰から見るかで心情が全く変わる大きなテーマでした。

    個人的には、主人公は天馬よりも田口先生の方が好きです。

  • チームバチスタを読んだ時は衝撃であった。現在、この作家のシリーズは色々あるみたいで、あまりいい読者でない私にはよく分からない事も多い。本作は、バチスタシリーズの外伝になるらしい。

    主人公の天道くんがイマイチ魅力的でないが、その分周りの女性陣は中々。

    作者が一貫してるエーアイの重要性は分からんでもないが、本作にある病院は現実離れし過ぎ。

    今、コロナ騒ぎで大変ですが、医療従事者の方にはホントに頑張って頂きたい。政治は目一杯の支援を早急にするべきだ。

    まだまだ未読のものも多いので少しずつ読んでいきたい。

  • チーム・バチスタシリーズのサイドストーリー的な。巌雄院長、カッコいい。敵ながら天晴れ。いや、本当に敵なのか? 何だったのか? 誰に感情移入するかで、読後感が大幅に変わる。何度でも、面白く読めそう。

  • ドラマを見ていたから話も飲み込みやすいかと思っていたけど、やっぱり理解しきれなかった。海堂作品はただでさえ難しい領域の話なのに、ひねった表現をしたりするから、分かったような分からないような…そこが魅力なんだろうけど。もっといろいろ頭の中で処理できたらな、、
    まだ終末期医療についてはピンと来ない歳ではあるけど、というか、知識としてはあるけど現実味が無い、の方が近いか。なかなか答えの出ない問題ではあると思った。
    ……うーん、もう少しパキッとしたミステリが読みたくなってきた(笑)

  • チームバチスタシリーズと比べて、登場人物の心理描写が一般的な小説に近くなった印象。要は読みやすかった。
    それに、医療現場現場もしっかり書いてあるけど、今回はミステリー色が強く面白かった。

    海堂さんの作品ゆえ医療色はしっかり。終末期医療がテーマだけど、きちんと?Aiも盛り込まれていた。
    医療における終末期の位置付けもわかりやすかった。

    肉を切らせて骨を断つ、大きな組織に一矢報いてやる、という姿勢が海堂さんらしいなぁと思った。

  • 「『螺鈿迷宮』―医療ミステリの新たな境地

    医療ミステリの巨星、海堂尊が描く作品は、常に私たち読者に新たな視点と深い洞察を与え、物語の世界へと引き込みます。『螺鈿迷宮』もまた、その例外ではありません。特に本作は、従来の田口白鳥シリーズとは一線を画し、医療現場の奥深くに潜む闇や、現代社会が抱える複雑な問題を、より鋭く、そして深く描き出しています。

    登場人物たちの葛藤と、緻密に織りなされる物語

    本作の最大の魅力は、単なる事件の解決に留まらず、医療業界が抱える多岐にわたる課題や、時に残酷なまでに冷徹な現実を、容赦なく読者の目に突きつける点にあります。医療従事者が日常的に直面する倫理的なジレンマ、そして病院経営の裏側で繰り広げられる人間模様が、緻密な筆致で描かれており、読者は単なるエンターテインメントとしてだけでなく、現代医療の問題点について深く考えさせられるでしょう。

    また、海堂尊作品ならではの、魅力的な登場人物たちも、本作の大きな魅力の一つです。主人公である医学生は、冷静かつ論理的な思考を持ちながらも、人間らしい弱さを抱えており、読者は彼に深い共感を覚えるはずです。登場人物たちの間で交わされる会話、そして彼らの行動の裏に隠された動機が、物語が進むにつれて徐々に明らかになっていく構成は、読者を飽きさせません。

    医療業界の闇、そして現代社会への痛烈な批判

    『螺鈿迷宮』は、単なるミステリ作品としてだけでなく、現代社会が抱える問題にも鋭く切り込んでいます。特に、医療現場で頻繁に発生する「利害関係」と「倫理」の衝突を主要なテーマとしており、現代の医療行政に対する痛烈な批判が込められています。人命を預かる神聖な場所である医療現場も、利益、制度、政治といった複雑な要素が絡み合い、多くの矛盾を抱えています。海堂尊は、登場人物たちの行動や選択を通して、その複雑な現実を鮮やかに描き出しています。

    田口白鳥シリーズとの比較:進化し続ける海堂尊の作風

    『螺鈿迷宮』は、海堂尊の代表作である「田口白鳥シリーズ」と多くの共通点を持ちながらも、そのアプローチには明確な違いが見られます。田口白鳥シリーズでは、医療ミステリというジャンルの中で、様々な倫理的問題を扱いながらも、シリアスなテーマの中に軽妙なユーモアを織り交ぜている点が特徴です。一方、『螺鈿迷宮』では、より深刻な問題に焦点を当て、医療業界の矛盾や現代社会に対する深い考察を、より色濃く打ち出しています。

    本作は、現代の医療問題や社会問題をより深く掘り下げており、医療に関する専門知識がない読者でも十分に楽しめる内容でありながら、同時に多くの示唆に富んでいます。田口白鳥シリーズが「軽さ」や「ユーモア」を大切にしているのに対し、『螺鈿迷宮』は「重さ」や「深さ」に重点を置いていると感じました。

    『螺鈿迷宮』は、医療ミステリの新たな境地を切り開いた作品として、多くの読者に推薦できる傑作です。」

  • 医学生の天馬が友達の指示で潜入した桜宮病院は終末医療の最先端として注目を集めていた。
    看護ボランティアとしてもぐりこんだ天馬の前で次々と患者が死んでいく。
    一体この病院は何をやっているのか…。
    ゴシックロマン風のストーリー。
    天馬のキャラがいいね。

    感想はこちらでも↓
    https://ameblo.jp/harayou1223/entry-12869792244.html

  • 【要約】医学生の天馬は、終末医療を行う病院に潜入するよう依頼を受ける。その病院では次々と不可解な死が発生しており、原因を解明するために白鳥と姫宮のペアが捜査に加わる。調査が進むにつれ、病院の経営を担う家族が解剖の技術を悪用し、裏で暗躍している事実が明らかになる。最終的に、すみれはその危機を乗り越え、生き延びる。

    【感想】前作に続き、作者は死亡に関するテーマを通じて、画像診断AIの重要性を強調している点が際立つ。また、天馬とすみれの今後の関係を予感させる展開が描かれ、読者に緊張感と期待感を抱かせる内容となっている。

  • 「桜宮サーガ」という呼び方も在るらしい。東海地方の架空の街、東城大学と大学病院の在る桜宮市で展開するシリーズの作品である。所謂「バチスタ」のシリーズ各作品の間隙というような期間に生じた出来事を描く物語で凄く面白い。「バチスタ」のシリーズで御馴染な顔触れも登場している。そして本作の主要な作中人物達が在る訳だが、逆に彼らも「バチスタ」のシリーズ各作品に登場する。そういう具合に“ワールド”が拡がっている様が面白い。
    本作は概ね主人公ということになる天馬大吉の目線で綴られる。一部、天馬大吉が居ない場面で、別な視点人物で綴られている箇所も在る。「僕」と天馬大吉の一人称での語りも多く在る。思いも掛けず、天馬大吉が密かに展開した大きな事件の渦中に身を投じて行くようなこととなる。
    天馬大吉は東城大学医学部の学生である。一緒に麻雀に興じていた後輩が順当に進級し、何時の間にか学年が上になっていたというような様子で、何度も留年してしまっている26歳だ。
    この天馬大吉の幼馴染、小学生の頃から同級生だった別宮葉子は既に大学を卒業し、新聞記者として活躍していた。この葉子に天馬大吉は頼まれる。何かと噂の在る「碧翠院桜宮病院」に、病院ボランティアとして入り込み、様子を探って欲しいというのだ。看護学生や医学生を歓迎すると謳ってボランティアを募集しているので、天馬大吉が適任であるというのだ。「そんなもの…」と天馬大吉は断ろうとするが、行く羽目になってしまう。
    「碧翠院桜宮病院」は長い歴史を誇る病院で、桜宮家が経営者一族ということになる。終末医療を手掛ける、院長が警察医として活動するというようなことで知られる。独特な運営でも知られる。他方、何か様々な好ましくない噂も在った。別宮葉子は好ましくない部分も含めて知るべく、内部に天馬大吉を送り込もうと画策したのだった。
    天馬大吉はこの「碧翠院桜宮病院」に入り込んだ。御騒がせな姫宮看護師と出会い、何かドタバタとしながら病院内に在る天馬大吉は、かなりの頻度で次々に患者が死亡するという状況を不審であると考え始める。やがて、病院を経営する桜宮家が秘めているモノ、東城大学病院との関係で彼らが抱いた想い、そうしたことから桜宮家の人達が取った行動、更に事が巡って天馬大吉自身の色々な事柄にも行き着く。
    医学部に入ったものの、何か勉学に励むということをし損なって「留年」を重ねてしまっているという天馬大吉が、人生の新たな一歩を踏み出して行くことになるという感である他方、例えば「金田一耕助」のシリーズでも思わせる一族の怨恨というような事柄が絡む底流が在って、加えて「実は大きな問題?」という社会のテーマも絡まり、凄く味わい深い。
    なかなかに愉しんだ作品である。御薦め!

  • チームバチスタのシリーズはとても面白いのですが、私はちゃんと順番に読んでいないようで読んでしまった続きのお話と心の中で照らし合わせながら読んでます。
    今回は天馬くんが主役なんですかね?
    天馬くんが大学にちゃんと行くようになった理由がわかりました。

  • 「チーム・バチスタの栄光」シリーズになるのかな?

    バチスタの栄光を映画で見ただけで、海堂尊作品は初。映画のイメージからもっと硬い文章を書く人なのかと思っていたけど、とても読みやすいエンタメ医療小説だった。

    読みやすいので気楽に読み進め、このまま軽く終わってしまうのかと心配にもなったけれど、最後1/4くらいからの伏線回収できちんと地に足ついた仕上がりになった。

    軽すぎてリアリティないまま終わってしまうミステリもちらほらあって消化不良に終わることがあるけれど、海堂作品はこれからも安心して読めそう。

  • 主役は巌雄さんだよね、きっと。
    そしてそれは彼の罪ではない。
    いらん十字架を背負わせようとするのは止めて。
    彼がどんな生き方をしようと、それは何の罪でもない。
    他の人だってそう。
    その思考すらコントロールしておいて、本人が望んだも何もありはしない。
    闇は光にならないのに、光のような言い訳はいらないだろう。
    だから多分主役は巌雄さんなんだろう。
    父親としてどうなのかはわからない。

  • 2019.3.3-197
    題材として終末期医療等の課題を扱いストーリーは非常に面白いのに、過剰な文体や仰々しい台詞が不自然で鬱陶しく残念。

  • -

  • 20180913 読了

    海堂尊作品を時間軸順に。
    ブラックペアンシリーズから気になってた桜宮のお話。
    バチスタシリーズに比べると終末期医療等を扱ってるからか全体的に暗い感じがする。
    内容的には天馬くんに少しイラっとするところはあったけど、すごく引き込まれて一気に読めた。
    欲を言うなら葵さんの事はもう少し深く書いても良かったのかな?と。
    最後はなんでこの人、とみんな思い込んでるのか不思議。

  • あーそう。
    これもまだ続くのね。

    で、やっぱりそうだよねぇ。
    すみれ先生じゃなくて小百合先生だよねぇ。
    小百合先生どこに行ったんだろうなぁと思っていたのだ。
    え?違うのか?

    今まで読んだ といっても、ブラックペアン3部作、白鳥田口ペアシリーズ2作品、そしてこの螺鈿迷宮の数冊だか、今作は一番重かった。

    ストーリーを楽しみつつ、すみれ先生の週末医療はありなんではないのだろうか?と。
    年齢を重ね、病を患い、ただただ治療にだけ専念してね と言う生活をしてしまうと、もういいかなぁと思ってしまうんではないのかな…なんて珍しく神妙にかんがえてしまった。

    さて、次ジェネラルルージュかな。

  • 他の作品に出てくる桜宮家の悲劇とは何なのか、この作品を読んでやっとわかりました。

  • 面白いのですが、死がテーマのため重く気持ちが沈んでしまう。そこに目を向けなければいけないのだろうけど。

  • 桜宮市のある病院を舞台にした「バチスタ」シリーズ外伝。再読恐らく2回目。「バチスタ」では中々登場しない白鳥の部下姫宮が登場したり最後にちょっと田口医師が登場したりと単なるシリーズ外伝ではないサービスと話の面白さがある作品。実際に有るような話ではなく、引き込まれるように物語を読んでいったが、こんな秘密な所があったりしたら、とんでもないなと思う。単体でも読めますが、「チームバチスタの栄光」と「ナイチンゲールの沈黙」を読んだ方が、登場人物がどういう人なのか深く理解ができると思う。感想はこんなところです。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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