- Amazon.co.jp ・本 (590ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041009222
作品紹介・あらすじ
自らの意志で特攻攻撃から生還した元特攻隊隊員……テレビプロデューサーの雪島忠信は、その男の行方を追い始めるが……!? 時代に翻弄される人間の価値観の本質を描いた、本格ヒューマン・ミステリー!
感想・レビュー・書評
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作者はリングシリーズの鈴木光司さん。
特攻をテーマにしておりこの本の厚さから『永遠の0』を思い出してしまう。
主人公はテレビディレクターの雪島忠信、人妻である倉沢菜都子と不倫中!?
そんな雪島がある時ほんの閃きから神風特攻隊をテーマとしたテレビ番組を作りたいという気持ちに駆られてしまう?
雪島と菜都子の不倫と特攻調査の話と戦時下の日本を舞台としたパートが変わるがわる・・・
次から次へと気になりだしてアッという間の579ページでした!
是非、終戦記念日の前にお読み下さい。
本文中の言葉を借りれば、このレビューが目に入ったのもきっと必然なのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鈴木光司『鋼鉄の叫び』角川文庫。
古本屋で購入した100円本。
特攻隊をテーマにした作品ということで、百田尚樹の『永遠の0』を連想して読み始めたのだが、全くつまらない作品だった。やはり、傑作ホラー小説『リング』の印象が強過ぎるのか、新しいジャンルの作品となると期待は大きくなり、どうしてもハードルは上がってしまう。
テーマはさて置き、設定がイマイチなのだ。人妻と不倫を重ねるジャーナリストが特攻隊の真実に迫ったところで説得力は無いし、単純な割りに冗長過ぎるストーリーは非常に退屈だった。
鈴木光司は『リング』以後、パッとしないなぁ……
本体価格895円
★★ -
峰岸中尉にモデルはいるのか?という、忠信そのもの的な余韻が強い。忠信と菜都子と雄幸はどれもダメだったけど、中尉には惹かれた。フィクションじゃなく、ちゃんと知らないといけないなと思う。
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「鋼鉄の叫び」鈴木光司
ヒューマンドラマ。彩度の高い光景。
すこしSFが入る日本軍兵士物語かと思っていたら、あにはからんや骨太のヒューマンドラマでした。
登場人物ひとりひとりが、濃いなあ。
なぜ、この物語が描かれなければならなかったのか、についてはかなり気になりながら読んでいました。
鈴木光司がこうしたえげつないほどに男女のエゴを書き出していることも他作に比べて特筆だし、最終的な結末が選択して選んだ愛、という点も、読む人によっては嫌悪感を覚える向きもあろうかと思う。
何が鈴木光司をそれに駆り立てたのか、これを読まれることで何を読者に感じられると思ったのか?
ただし、少なくとも、鮮烈な生への渇望、という、いつものモチーフは一貫されていて、読んだ印象は安定していました。
果たして、このあと社会に対して男たちは何を影響することができたのか?気になる終わりかたです。(3) -
場面の描写が長いので長編になったが面白いので休むことなく読める。
作者の表現力は素晴らしく読みやすい文章だ。話は出来すぎなところがあるが小説だから仕方ない。特にインディアンに結びつけるところが、「えっ、これってあり?」と思うが。 -
現代版主人公の不倫話しが不要に思える
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特攻というものは、日本人だから理解(賛成ではない)できる日本独特の集団的心理
で、それに追いつめられて逃げられる若者なんて殆どいない。それをやってのけ特攻
から帰還した兵士。
強い意志を持つことも大切だが、これを表に出さず和を尊ぶのもこれまた日本人。た
だただ共感するだけではなく、色々と考えさせてくれる物語でした。
ただ、過去と対比する現代ストーリーの主軸が不倫ってのはちょっといらないなぁ。 -
(オーディオブックにて)
特攻隊にまつわる物語。その物語自体は素晴らしい。おそらくかなりの取材をしたのでしょう。
話したくない人たちもたくさんいたことはこの小説を読んでいてもわかる。
そして驚く邂逅と事実に行き当たる。
そこに不倫となる恋愛が意味もなく絡まっているところがどうかな、と思ったけど。 -
忠信って名前から浅野忠信の顔しか出てこなかった。永遠の0の前にこういう系小説があったとはって感じ。
忠信と菜都子と雄幸の関係とか、和宏と峰岸とかの関係を中心に話が進んでくんだけど、最後にそう繋げてくるかと。ちょっと峰岸のことはムリがあるような気もするけど、いい話だった。