妖奇庵夜話 空蝉の少年 (角川ホラー文庫)

著者 :
制作 : 中村 明日美子 
  • 角川書店
4.03
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本棚登録 : 678
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009277

作品紹介・あらすじ

妖怪のDNAを持つ存在、「妖人」。茶室の主・伊織は、鋭い洞察力を持つ美貌の妖人。人と妖人を見分ける力を使い、予言ができる妖人と名乗る占い師の真贋を確かめることになった伊織だが、殺人事件に遭遇し!?

感想・レビュー・書評

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  • とても気になる作家さん。間を空けずして続編を読んでみました。この世界観に引き込まれています。集中して追っかけたくなりますね。ヤバい、積読本たくさんあるんだよーぉ。でも、読みたいと思う時が読み時だからね、ね?それにカバーイラストも綺麗だし、お財布厳しいけどちゃんと自分のものとして本棚に並べたくなるんです。

    テルと青目とマメ。まるで「北風と太陽」のような関係だったなと思いました。
    孤独なテルに対して、自分とおまえは誰にも必要とされないし居場所がない似た者同士だ。一緒に闇の方へ行こうと誘う悪鬼、青目。
    一匹のノラネコを介して出会った、優しい少年マメの心からの言葉と彼の血のつながらない家族と過ごした楽しい思い出。
    テルの心を呼び覚ましたのが、「太陽」の方で良かったです。少しずつ、少しずつでいいから、テルの心が温まっていきますように。

    そして、抑えられない食欲に自分を見失うスミレ。何もかも人のせいにして投げやりになってしまうのも分かります。でも、そんな彼女が伊織の一言で救われたのです。事実は変えることはできないけれど、それを認めることで一歩進むことが出来ました。自分の中の目を逸らしたい部分も実は自分の一部であること。
    自分というものが何なのか、覚悟を決めた彼女には本来の明るさが戻ってきたようです。前向きなスミレに乾杯です。

    前巻こら引き続き、ふと考えてしまうことがあります。
    マメ、伊織、芳彦のお互いを大切に思いながら笑顔で過ごすことの出来る血のつながらない家族。血はつながっているのに幸せに生きることの出来ない人間の家族。家族とは何なのだろう……って。

  • シリーズ第2弾!

    前作で妖人として生きることを決意をした伊織。今回頼まれた仕事は、≪件≫(くだん)を名乗る占い師の真贋を見分けること。その矢先に本物の≪件≫である占い師が殺される。
    殺された≪件≫の丸山綾子、その娘の占いゴスロリ少女の咲耶、マメが出会った謎の少年テル、新しく妖琦庵の「家族」となったにゃあさん。
    一つの事件をきっかけに、青目が最悪の事態への手引きをもくろむ…

    やるせない気持ちになりました。

    一見気難しい性格に見える伊織。実は想いやりが深く優しさに溢れているのだなぁと感じました。
    相変わらず脇坂くんには手厳しいけれど(笑)

    話の中心は憎しみと苦しさでつぶされそうになっているテルではあるのですが…
    「家族」のように生活を営んでいる伊織、夷、マメの絆も描かれておりほっこりしました。

    テルはマメに出会えて本当に良かったと思います。とても悲しく辛い思いを抱えていたけれど、これからは幸せに楽しく生きてほしいなと思います。
    咲耶はこれからいろいろと反省するべき!ですが…

    こどものような純粋な心を持ち、優しく気遣いのできる青年のマメは本当にオアシス!

    そして洗足家で振舞われるごはんや和菓子、脇坂くんの手土産。すっごくおいしそう…!

    今回明らかになった青目の妖人属性、≪悪鬼≫。
    かなり不穏な存在で、これから伊織にどう絡んでいくのか、恐ろしく思うのですが早く次が読みたいです!

  • 妖奇庵シリーズ二冊目。洗足と脇坂のやりとりが面白くて、やみつきになりそうです。
    それぞれのキャラがしっかり立っていて、それだけでも楽しめるのですが、構成の仕方が上手くて、つい読み返して確認してしまったり、ミステリーとしても手抜かりがない仕上がり。

    でも、何といっても登場人物の魅力ですよね。
    洗足の容赦ない毒舌っぷりと脇坂の能天気なキャラがお気に入りです。特に脇坂、いじられまくりでも図太くおバカっぷりを発揮していて、彼のおかげでダークに傾きがちな物語全体がとても明るくなっているんです。

    とは言え、今回の主役はかわいいマメくん。
    ほんとに愛されキャラです。そんな彼に初めてできた親友のテル。にゃあさんを通しての二人の交流に、胸がきゅんとなりました。
    テルを家に招待した時の、洗足と夷のそわそわした様子が微笑ましかったです。マメは家族として大事にされているんだなと、実感。
    妖奇庵の仲間ににゃあさんも仲間入りで、ますますにぎやか。おいしいご飯を一緒に食べてみたくなりました。

    事件は、今回も女の子の中にある残酷なところとか、醜悪なところとかが事件の発端になっているようでした。
    占いとか、ブログとか、スイーツとか、女の子なら誰でも興味あることが思いがけない方向へと暴走していきます。
    身近に感じるテーマとアイテムで、生々しい怖さがありました。

    あと、青目もミステリアスながらもワルイ男どまりだったのが、底知れない怖さを感じさせる邪悪な存在に。洗足に異常に執着しているんですよね。
    まだまだ不穏な空気は払拭できていないので、今後の展開が気になります。

  • マメが野良猫を通して知り合った新しい友達、痩せ気味なのに暴食してしまう女性、母親が本物だから自分もそうと信じネットアイドル占い師をするフリルを纏った少女。マメに対する伊織の優しさに何とも言えない色気があってざわっと毛羽立つ。表紙がネタバレだけれど実際に読むと新鮮。奥行きのある家族感が温かくて良いな。

  • 2018/4/8
    1作目よりよかった。
    照子はともかく咲耶が怖いわ。
    ママが殺されても平気なのは何?
    あと大食いの子が救われてよかった。

  • 殺人事件が起きて解決する話。

    殺人事件の顛末は大体予測できた。
    でもあの子だけがわからなかった。

    何がいけなかったんだろうか。
    あいつが関わったからだけではないだろう。
    うまくいかないものである。

  • うーん?妖奇庵の住民の内面にあまり触れられておらず、事件のみに焦点が当てられてる感じ。
    青目さんは早くもその素性が表れだしたみたいですが…ただ人を操り傍観して悦に入るタイプの狡猾な悪役と思ってたのに自ら犯罪おかしちゃうとは…。
    にゃあさんかわいい。小豆あらいのシーンが見たかった。

  • シリーズ2冊目。やはり小豆アライくんがかわいい。
    2017/9/5

  •  占い師と謎の子供の話。

     いわゆる毒親で、その犠牲になってということなのだろうが、それだけで片付けられないものを感じさせるところが上手い。
     妖人だからどうのというのは、薬味みたいなものだなと思う。
     かといって、その設定がないと物語が成立しないのだけどね。

     と、相変わらずやたらご飯が美味そうなのだ。

     やっぱ、食は生きていくことに直結していると思う。
     ああ、そうか。
     このシリーズ、生きていくことを真正面から肯定していこうとしているのか、と感じる。

     だからこそ、主人公のちょっとした危うさが気になってしまうのだけどね。
     うまいことやられたもんだ。

  • 最後のほうでやっとこの表紙の二人の正体と関係が分かる。マメじゃなかったのか・・。
    とっつきにくかった伊織さんがどんどん人の良いキャラになっていく。

    青目さんの正体も発覚し、彼も彼で伊織さんを道連れにするためにあの手この手を使ってくるようになった。

    これからえげつない事件が増えそう。
    最後にスミレさんも救われてよかった

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著者プロフィール

榎田ユウリ(えだ ゆうり)
東京都出身の小説家。 一般小説を書く時は「榎田ユウリ」名義、BL小説を書く時は「榎田尤利」名義と使い分けている。
2000年『夏の塩』でデビュー。榎田尤利名義では「魚住くん」シリーズ、「交渉人」シリーズが代表作。
榎田ユウリ名義では、2007年から始まる「宮廷神官物語」シリーズ、「カブキブ!」シリーズ、「妖琦庵夜話 」シリーズ、「死神」シリーズなどが代表作となる。

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