魔女の宅急便 3キキともうひとりの魔女 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009499

作品紹介・あらすじ

16歳のキキのもとへケケという少女が転がりこんできて宅急便の仕事を横取りしたり、とんぼさんとのデートに居合わせたりと振り回され放題。反発しあいながらキキも少しずつ変わっていき…シリーズ第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • キキ、16歳。突然現れたケケ(12歳)にかき乱され、宅急便のお仕事やグーチョキパン屋さんでの暮らし、ジジやとんぼさんとの関係にじりじり、ピリピリ。

    自分らしさを見失い、不安や疑いの心でいっぱいになり、ケケへの嫉妬で押しつぶしされそうになるキキ。ジジが言うように、「特別」というのはつまり、自分をちゃんとつかまえられるかってことなのかもしれません。

  • 突然現れたケケという名前の不思議な女の子にキキが振り回されるちょっと苦い3巻。
    キキはケケに自分の居場所を取られてしまうんじゃないかと悩む。
    嫉妬なんだろうな…。ぐるぐると黒い感情が渦巻いてしまう。
    読んでいてその感情のかけらが自分の中にも同じようにあることを感じてとても苦しかった。

    誰かを嫌いになる時、自分のことも一緒に嫌いになっていたりする。
    相手に向かう気持ちの方が強いからあまり気付かないけど、明らかに自分のことも攻撃しているんだ。

    キキもケケに感じる苛立ちと同じかもしかしたらそれ以上に自分に対して苛立っているように思えた。
    それがすごく分かるからとても苦かった。

    最後のカラさんの歌の詞が好き。
    「自分が 自分に 出会うとき
     あなたにも いつかある
     自分が 自分に 出会うとき
     あなたにも きっとある」
    自分に出会う時は、たぶん一度きりじゃなくて、何度も何度も訪れる。
    それは楽しいことかもしれないし、苦しいことかもしれない。
    でもどんなに苦しくても、分からないままでいるよりずっといい。
    そう思った。

  • コリコの町になくてはならない存在となったキキ。そんなキキの前に、ケケという少女が現れます。彼女はあっという間に人気者となり、キキはとても複雑な思いを抱く…その葛藤がとてもよく描かれていて、キキと一緒にイライラしたり焦ったり、彼女は何を考えているのだろうと思ったりして、感情移入しながら読みました。魔女だけど人間と大して違わないキキの、成長痛のようなものがひしひしと感じられます。

  • 嫉妬心を隠せないキキが人間らしくてとても好き。ケケみたいないちいちムカつく言動をとる子っていますよね、自分が小学生だったの頃の人間関係を思い出した。  あとついでに、キキが“落ちた”ことに驚いた。

  • 魔女のケケという少女が同居し始めてから、
    キキは情緒不安定。
    今まで街の人たちと築いてきた関係をケケに取られてしまったと感じ、イライラしてしまう点に共感し辛かった。

    結局はないものねだりをお互いにしていただけ。

    とんぼさんとの遠距離恋愛の行方に期待

  • 魔女の宅急便シリーズの中でもいちばん心が揺さぶられた巻かもしれない。

    空飛ぶ魔法、くすりぐさの魔法を通して、少しずつ少しずつコリコの街の人たちとの結びつきを重ねてきたキキ。いつの間にか故郷の街ではなく、この街こそが自分の居場所だと思えるようになっていた

    そこに現れたケケという年下の女の子。自分も魔女だと言い張り、それなのに魔女の伝統なんて知らんぷり。好きにおしゃれをして好きなように生きるケケは、魔女としてコリコの街に根ざし始めていたキキの存在を揺るがしてゆく。

    気が付けば、みんながケケの噂をしてる。ケケがこの街に来てくれて良かったと。気付けばキキのともだち、とんぼさんがいる飛行クラブにも出入りして、すっかりその一員になっていた。相棒猫のジジも、気付けばケケと一緒にいることが増えてきた。

    そしてついに、キキが上手く解決できずにいた仕事を、ケケが見事にやり遂げてしまう場面が。街の人はみんなケケに感謝して、ケケはみんなの人気者。

    仕事も、コリコの街のみんなも、とんぼさんも、ジジも。キキの居場所だったところには、もうキキはいらないじゃないか。みんなケケがいればいいんだ。消えたくて消えたくて逃げたくなったキキは、夜中にほうきに乗って空に飛び立つ。真っ暗な空の中、冷たい風に打たれながら、キキは自分の心と見つめ合う。

    自分は何かと「あれ、これってわたしいらないじゃん」って考えることが多い人なので、心が痛かった…。ケケみたいにはなれないんだよね、自分は自分なのだから。同時にキキが羨ましくもあるなあと。色々あってもやっぱりここが自分の居場所なんだと思える、暖かい第二の故郷を育めたのだから。

  • やさしい

  • 切ないお話でした。キキが青春真っ只中!って感じで、悩んだり、笑ったり、怒ったり。 ケケなんて、わけわかんない生意気な子も出てきて、わたしも最初はイライラしました。 でもやっぱり切ないお話だった〜最後のジジとケケのシーンにはちょっと泣けてしまった。 全巻揃えて、いつか読み返すつもりです☆

  • キキ16歳。
    一人称が「あたし」から「わたし」に。
    物語では謎の少女ケケが強引にキキの家に居候をはじめる。
    そのせいでキキの心が乱れに乱れて気の毒を通り越して痛ましい思いもした。
    それでも最後にはしっかり成長していく姿は美しい。

  • 2018年10月22日購入。

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著者プロフィール

角野 栄子(かどの えいこ、本名 渡辺栄子)
1935年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、紀伊國屋書店出版部に勤務し、結婚して退職。1960年、25歳の時に自費移民としてブラジルに2年間滞在。早大時代の恩師、アメリカ文学研究者龍口直太郎の勧めによって、ブラジル体験をもとに描いたノンフィクション『ルイジンニョ少年、ブラジルをたずねて』で作家デビュー。それから7年かけて、絵本・童話の創作も始めた。
産経児童出版文化賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞、巌谷小波文芸賞、東燃ゼネラル児童文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など多数の受賞歴がある。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。
2018年、「児童文学のノーベル賞」「小さなノーベル賞」と評される国際アンデルセン賞作家賞を受賞。代表作の『魔女の宅急便』シリーズ、『トンネルの森1945』が受賞声明で言及されていた。

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