- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041009499
感想・レビュー・書評
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" あの子が、じゃまする。
あの子が、じゃまする。
わたしの大事にしてるコリコの町のくらしを。"
ある日突然、キキの元にもう一人の魔女「ケケ」が現れてから、キキのコリコの町での日常が狂いはじめます。ライバルが現れた時、その子が憎たらしくて、妬ましくて、羨ましくて、その子のことで気を揉んでいる自分に呆れてしまう。この子はこんなに計算高いのに、なんでみんな気づかないんだろう?
私にも今、まさにこんな子が近くにいるので、ハラハラ&悶々としながら読み進めました。自分の優位性をいちいち誇示してくる彼女が嫌で嫌で、私もキキのように、全世界を敵にまわしたかのような心地になったこともありました。私たちもまだまだ子供なのでしょう(笑)いつか、キキとケケのように、仲直りして友達になれる時がくるのでしょうか。
さて、物語の終わり。少し大人の少女になったキキの淡い初恋が、浜辺に押し寄せる波とともに夕焼けの茜色に染まります。自分の大切な人がいる町... それだけで、十分なのよ。ふと、私が最後に恋した人との最後の夜を思い出して、切なくなってしまいました。感情が大きく揺り動かされる素敵な読書でした。❤︎
" 自分が自分に出会うとき あなたにもいつかある
自分が自分に出会うとき あなたにもきっとある "
(Aug. 7th 2020)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
キキ16歳。
一人称が「あたし」から「わたし」に。
物語では謎の少女ケケが強引にキキの家に居候をはじめる。
そのせいでキキの心が乱れに乱れて気の毒を通り越して痛ましい思いもした。
それでも最後にはしっかり成長していく姿は美しい。 -
コリコの町になくてはならない存在となったキキ。そんなキキの前に、ケケという少女が現れます。彼女はあっという間に人気者となり、キキはとても複雑な思いを抱く…その葛藤がとてもよく描かれていて、キキと一緒にイライラしたり焦ったり、彼女は何を考えているのだろうと思ったりして、感情移入しながら読みました。魔女だけど人間と大して違わないキキの、成長痛のようなものがひしひしと感じられます。
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正反対の性格の、年下魔女の登場でもやもやキキの回(?)。キキの生真面目さというか、根暗さ(?)が出て一緒にもやっと。ジジが軽く気の毒に思いつつ、なんでとんぼが好きなのか、よく分からなくて更にもやった一冊。いや、嫌いじゃないですよ。むしろ好き。
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児童文学とはいえ、大人も十分楽しめる!挿絵が素敵。
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急に大人びた。
なにが大人びたって、物語が大人びた。
一気に、大人向けに。