- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041009666
作品紹介・あらすじ
大陸を取り巻く戦況が深刻になる中、愛する男とその仲間たちとともに、馬賊として生きる覚悟を決めたフミ。……そして運命の日、一発の弾丸が彼女の人生を決定的に変える……。慟哭と感動の完結編!
感想・レビュー・書評
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全巻、高クオリティのまま結末まで走り切ったの凄過ぎます。
遊郭もの、歴史小説、戦争もの、ヒューマンドラマ、アクション活劇、エスピオナージュもの、少女(女性)小説。
最終巻も色んな要素が詰まった高品質な物語でした。 -
芙蓉千里シリーズの最終巻、読み終わりました!
すっごく面白くて、中盤は涙が…。
最終的にはとても幸せに溢れた終わり方で、後味が凄く良かった。
でも、まさかあの人が…という驚きは凄くあります(笑)けど、そんな展開も、らしくて好き。
3、4巻目になると、なんかもう、少女大河ロマンらしく歴史感が濃厚になってきます。
この辺、歴史小説読んでる感じ。
とにかくフミが強く逞しく、本当惚れ惚れしちゃう。かっこいいなぁ。
男たちも男っぷりをあげ、なんか読んでていろんな人の成長を感じた(笑)
まあとにかく、面白かったです。
ストーリーもさる事ながら、文章立てやタイトルの付け方にとてもセンスを感じる本でした。
「永遠の曠野」は凄くいい。
4巻の中盤の同タイトルの章があるんだけど、ここが最高のクライマックスっていうアクセントになってますよね。
ラスト章をタイトルにもってくる本はいっばいあるけど、私はこうゆう取り方にセンスを感じるなぁ。
永遠の曠野の章は、たまらなく良かったです。一番かっこ良く心に焼きついてる。
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流血女神伝は25冊ほどあったがこちらは4冊
中身は同じ
コバルト文庫なので「受動的」であったから
カリエとエドが「喪の女王」では超然としていたのかと思ったが
わりと作者の描きたいこととしてこうならざるをえないか
「少女小説」だからできないってことはないと思うので
もうひとつ突き抜けてほしいところ -
貧しい辻芸人の親に捨てられ、大陸一の女郎になるという野望を持ってハルビンに渡った娘。素晴らしい身体能力と舞の才能を持った彼女の波乱万丈の人生を描く。
ロシア革命から逃れてきた白系ロシア人、ボリシェビキ、コサック、清朝が倒れたばかりの中国 漢人やモンゴル人、シベリアの覇権を争う日本人や欧米人が入り混じる世界大戦前夜のシベリアや満州が舞台になっていて、これまで全く知ることのなかった彼の地の歴史を知ることができたのが面白かった。
前半は舞の才能を生かして伝説の芸妓となる姿、後半は運命の男のために馬賊になり、モンゴル独立をめぐる争いに駆り出される姿を描いている。前半はどちらかといえば少女漫画のようで、後半はまるで冒険活劇のような、少年漫画のような。前半と後半で全く様相が違うので、少し戸惑った。
この不穏な時代の劣悪な環境の中で人々が逞しく生きているのに対し、少し後に生まれた私たちのなんと恵まれていることか。平和で自由でいられることのなんとありがたいことか。この時代を知って自らを戒めることは、本当に必要で大切なことだと思う。 -
子どもの頃からの親友と、それぞれの子どもも成長した頃に再会し、おいしいお茶を飲みながら、あれこれ語り合うところで終わる物語。
って、言ったら、全然波乱万丈に見えないけど。
波乱万丈も波乱万丈、そして、これからも時代の波の中、彼女なら、たくましく、国境もものともせず、彼女らしく生き抜いていくのだろうな、と感じさせる幕切れでした。 -
須賀しのぶの少女小説らしいというか流血女神伝らしいというか。たくましくて強かにフミは生きて、落ち着くところに落ち着いた感じ。最初の2冊とは大分趣が違うので、前半と後半で好き嫌いが分かれるのではないかな?私はどちらも好きです。