表御番医師診療禄2 縫合 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009895

作品紹介・あらすじ

表御番医師の矢切良衛は、大老堀田正俊が惨殺された事件に不審を抱き、真相追究に乗り出すも何者かに襲われてしまう。やがて事件の裏に隠された陰謀が明らかになり……。書き下ろし時代小説シリーズ第二弾!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第二弾。

    殿中で大老が斬殺された事件を、探るというか、“探らされて”いる良衛。
    その動きを封じる為に圧力をかけられたり、刺客から襲われたりと、完全に貧乏くじ引いちゃった状態です。
    良衛に探索をさせる大目付・松平対馬守も、良衛を便利に使って、いざとなれば切り捨てる気満々なのも何とも非情ですよね。
    ところで、この大老・堀田正俊が殿中で若年寄・稲葉正休に刺殺された事件は、未だに謎の多い歴史ミステリーなのですが、著者の上田さんはこの事件にかなりのご興味をお持ちのようですね。別著書の「軍師の挑戦 上田秀人初期作品集」でもこの事件を取り上げていますし。
    この巻での“解釈”もなかなか興味深かったです。それにしても、皆、腹黒過ぎますね・・。

  • 第二弾
    本当に厄介な設定、老中暗殺の背景にある、五代将軍擁立に宮将軍で動いた酒井、それを阻止した堀田、小田原の失地回復を召さす大久保、自分の立場の悪さに焦る因幡、家康の次男結城家の策謀、そして京では?
    厄介な設定

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    若くして表御番医師となった矢切良衛は、大老堀田筑前守正俊が殿中で斬殺された事件に不審を抱き、解明に乗り出していた。しかし義父の突然の訪問を受け、自身の言動を咎められてしまう。葛藤する良衛だったが、やがて一連の騒動の裏には、将軍綱吉を巡る男たちの様々な思惑が交錯していることが明らかになる。そして事件は意外な展開を迎えて―。時代小説の名手が剣豪医師を鮮やかに描いた、渾身の書き下ろしシリーズ、第2弾!

    平成29年8月17日~21日

  • お医師なのに、巻き込まれましたねぇ。

  • 登場人物の漢字の読みに苦労しています。
    説明部分が長く続くところも、少し苦手。

    でも、主人公の表御番医師 矢切良衛は、医師の知識も技術も高い上に、外科の知識に基づいた剣の腕も立つ所が良いです。やはり、主人公は強くないと!

    奥方の親戚筋が酷い人たちばかりの中、義兄の奈須玄竹が良い人で良かった。
    大目付からの扱いは酷い。。。もっと見方が欲しいところ。

  • 何回も味わえる歴史の謎
    そうか、堀田老中暗殺には
    そんな意味があったのか!

  • 外科医、矢切良衛の活躍を描く第二弾! 切開したら縫合しなきゃ、ということで(笑)、一巻で提示された謎が解明されるのですが、時代小説を読み慣れない私には、たくさん出てくる役職や、将軍家の系図などがいまひとつ理解できず…やや消化不良の感が拭えません。それでも、良衛が戦場剣術で刺客を退けるさまは、読んでいて痛快でした。次の巻も読もうと思います。

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著者プロフィール

上田秀人
一九五九年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。九七年小説CLUB新人賞佳作。二〇〇一年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。主な文庫シリーズに「闕所物奉行 裏帳合」(中公文庫)、「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「聡四郎巡検譚」「惣目付臨検仕る」(光文社文庫)、「奥右筆秘帳」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」「高家表裏譚」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)、「辻番奮闘記」(集英社文庫)、「勘定侍 柳生真剣勝負」(小学館文庫)など。一〇年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞。二二年「百万石の留守居役」
シリーズ(講談社文庫)で第七回吉川英治文庫賞を受賞。『翻弄 盛親と秀忠』(中公文庫)など著書多数。

「2023年 『夢幻(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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