高野聖 (角川文庫)

著者 : 泉鏡花
  • 角川書店 (1971年4月発売)
3.63
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  • レビュー :28
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010020

高野聖 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 数年前急に、学生の頃の文学史の教科書に載ってる本を読みたくて購入。ここ最近の坂東玉三郎への傾倒で、本棚から出して読んだ。
    『義血侠血』『夜行巡査』『外科室』『高野聖』『眉かくしの霊』
    解説を読むと、泉鏡花は、金沢で、加賀象嵌細工師(父)と、能楽師の娘(母)との間に生まれたとのこと。
    その生まれを知っただけで、美的感覚、言語感覚、素養に納得してしまった。
    加えて、ただ美しいとか幻想的というだけでなく、たとえば『夜行巡査』などを読むと、権力に抵抗したり、『外科室』を読むと因習に反抗したりしている傾向が読み取れるので、読んでいて面白かった。
    100年前の文章なので、多々読みにくいところもあるが、全体的に言葉の運びがリズミカルで(西洋のワルツの三拍子ではないが、農耕民族の単純な二拍子でもない)、その言葉とリズムによって、読む側はどんどん鏡花の世界に引き込まれるのだと思う。
    とても芸術性豊かな世界で、引き込まれる甲斐のある本だった。

  • 旅の僧は迷い込んだ山奥で美女と出会う。しかし女は男を誘惑し獣に変えてしまう妖女なのであった…。

    お色気とユーモアに満ちたホラー&幻想文学。
    若い僧とエロティックな美女、という設定だけでも禁断の香りが漂い心惹かれる。
    どの場面の文章も美しいが、特に女の描写が怪しく幻想的。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「特に女の描写が怪しく幻想的。」
      人じゃないから、人を超えた妖しさが漂ってますね。。。
      2013/03/13
  • 高野聖
    美しい文章。幻想的な世界。オカルトでもなく、怪奇という言葉でまとめることもできない。そこは人間が足を踏み入れてはいけない禁断で幽幻な世界なのだとおもいます。

  • 泉鏡花のロマン主義代表作。
    旅僧が語る不思議体験。山奥に住まう女の描写がいやらしくなくエロティックで実にロマン主義。色々な意味で怖いもの見たさなドキドキ感。

  • 義血狭血のハッピーエンドバージョンがあったらぜひ読んでみたいものだ。
    追記:外科室、夜行巡査も似たような雰囲気だった。

    眉隠しの霊が一番好き。最初はおもしろ旅行記風だけど、最後一気に内容が「霊」の方に寄っていく。

  • ああ…読み終わってしまった……ずうーっと読んでいたい…

  • この物語の世界は、近そうで遠い世界。日本のようであるが、そうでない不思議さがある。この世界観はどこか似たものがあったなぁ、と思いだしたのは、蟲師。現代とも江戸時代とも違い、そしてまだ不可思議が共存していた。蟲師の原作者も参考にしたのかな。安房峠などわたしも行ったことのある地名が出てくるので訪れたくなる。

  • 幻想的だけど少しゾクっとするお話。
    綺麗な雰囲気。

  • この作品は凄い。
    読めない。有名だけどね。
    筋をwikiかなにかで見ながら読もう。
    優雅な文法。強い語彙力。

    僕は「外科室」好きですね。

    高貴なサクリファイス。
    救うために殺害する怪奇。
    嘘という名の真実。
    ああ溺愛すべき、この音叉。

    まあ、読んでください。

  • 高峰は感情をメスで一つの結晶にした。
    「外科室」を読んだあと、冷たい炎に触れてしまったような、切れていないのに血がにじむような刺激に体を侵された。何度読んでも、いつも同じ気持ちになる不思議。

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