櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010105

作品紹介・あらすじ

骨が大好きなお嬢様、櫻子さんが、僕、正太郎の高校の文化祭にやってきた! けれど理科室でなんと人間の骨をみつけて……。ほか、呪われた犬との遭遇などバラエティ豊かに贈る第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • 櫻子さんシリーズ3作目。短編集。
    ▼呪われた男
    大切な人のために命をかける男と、大切な人の命を守りたいと願う女の物語。
    短命の家系、呪われた犬、そして呪われた絵。
    それらをつなぎあわせて、櫻子さんはオカルトなどではなく現実の問題として謎を解明していく。
    けれど、謎解きのもう一歩先には、隠されていたもうひとつの謎が待ち受けていた。
    この世でもっとも難しい謎とは、人の心のありようなのかもしれない。

    ▼お祖母ちゃんのプリン
    亡き祖母と僕こと正太郎の優しくも切ないあたたかな思い出。
    入院した祖母を見舞うたびに持って行った祖母がリクエストしていた大好きなプリン。
    とろけるような味わいのプリンは、そのまま優しい笑顔の祖母の思い出に結びついている。
    切なく、けれど愛に満ちた謎は、僕にとっては辛いものだっただろう。
    大切に思うからこその嘘。
    僕の中にはこの先も、きっとかけがえのない大切な思い出として残っていくのだと思う。
    そして、櫻子さんがばあやにかけた「私には、正直に言うんだ」という言葉。
    大切に思うからこそ、大切に思われていると知っているからこそ、不安がわいてくる。
    矜持という言葉は、きっとばあやのような人のためにあるのだろうと妙な納得をしてしまった。

    ▼託された骨
    旭川を舞台にした櫻子さんシリーズだけれど、北鎮記念館や春光台などご当地ならではの場所も登場している。
    櫻子さんが標本士への一歩を踏み出したエピソードが語られている。
    ごく普通の感覚しか持ち合わせていない僕には、櫻子さんの考え方がときに理解の範疇を超えてしまう。
    ざらりと内面をなでられるような苛立ちに見舞われる僕。
    櫻子さんには櫻子さんなりの思いもあるのだけれど、きちんと口に出してくれなければわからないことだってある。
    ラストで櫻子さんが僕に出禁を告げる場面で、ようやく本心を知ることができる。
    櫻子さんにとって佐々木先生が特別な人であるように、僕もまた違う意味で櫻子さんにとっては特別な存在になっているのが伝わってくる。

  • 櫻子さんシリーズを3作目まで読んできて、やっぱり、気になる。

    しつこいようだが、正太郎クンのキャラだ。

    繊細で傷つきやすく、やさしい性格だとは思うのだが、どうも、「ん?」と思わされる。

    例えば、この作品の「託された骨」でも、櫻子さんの「飼い猫の死後、解剖して標本にした」という過去の話に、「かわいがっていた猫を標本にできるなんて」と涙を流したり、記念館に展示されている銃や刀が、血を浴びているかもと思っただけでいたたまれなくなったりと。

    もう少し、大人の男に成長し、櫻子さんを精神的に支えられる存在になってほしいと、余計なお節介をつい。

    ま、コンビ的に、櫻子さんが「硬」なら正太郎クンが「柔」ということでバランスは取れ、面白味を引き出しているのだろう。

  • 2018/3/5~3/6

    北海道、旭川。僕、正太郎と、櫻子さんが住む街だ。櫻子さんは、抜群の美貌とスタイルを持つお嬢様。けれどどこか残念なのは、彼女が骨を好き過ぎるから。その雄弁さに惹かれ、真実を探り出す様は、まるで探偵。そんな彼女が、僕の高校の文化祭に来ることに。黙っていれば魅力的な彼女に、密かにときめく僕だけど、理科準備室で人骨が見つかり…。(「託された骨」)北の美食も謎も満載。残念美人櫻子さんの最強キャラミステリ!

  • 3作目。ドラマでやってた話だった。こうして読むと、ドラマも悪くないと思うんだけどなあ・・・

  • この本に出てくるお店が本当にあるお店なのかとてつもなくきになる。ヒロインの櫻子さんが甘党でよく旨そうなケーキやらプリンが出てくるんだけど、本当にあるなら是非今回出てきたダンディライオンのカボチャモンブランを食べたい。

    義理の実家が旭川でよくいくから、もしあるなら是が非でも食べたい。

    本当に食べたい。

    ドラマ化されてるようで、かなり映像化しやすい内容だからきっと雰囲気裏切らないだろうなーと、観てもいないけど思う私でした。

    今回もトリックはなかなかだったけども、アニメのような非現実感のともなう内容でした。

  • 2017/5/13伊丹市立図書館から借りた。

  •  何れもアニメーション化された短編3本に転機のエピローグ。「死」を介しながら、「生きること」、あるいは「生き様」を語ろうとする本作に相応しい3つの佳品。
     後の2本はほんのり涙ぐむ。そして先の1本は生きる上での希望の灯火を感じとることのできるものだ。
     そして、エピローグ。「宗太郎?」と櫻子の関係が、また、正太郎がなにゆえ櫻子家族に温かな眼差しで見られるのか、これらが語られるのも近いかもしれない。

  • 短い話ですが 珍しく ばあやさんが 探偵役をした 「お祖母ちゃんのプリン」は ほろりとさせるいい話でした しかしここでも お祖母ちゃんが 正太郎に 隠し通した 病気の辛さについて 全部裏がわかってしまうのは 幸せなのか・・・ 一生 分からないのも いいかもしれない とも 思った 第三巻です

  • 文庫書き下ろしのシリーズ第3作

    例によって、異常に骨を愛する旧家の美しいお嬢様九条櫻子が、正太郎少年を伴って解剖学の知識で鮮やかに事件を解く物語

    第1話「呪われた男」は自分の家系が短命で呪われていて自分ももう死ぬと思い込んでいる男の話。古い時代の絵の具にヒ素が含まれていたことで解決したかに見えたが。。。
    第2話「お祖母ちゃんのプリン」は正太郎が小学生の時に亡くなった祖母の見舞いに遠回りしてプリンを買いに行かされていた謎をばあやさんが解く。
    第3話「託された骨」は正太郎の高校の理科室から人骨が見つかり、かつていた骨格標本を作っていた教員と姉の秘密、さらに櫻子さんとのつながりもわかる。

    3話ともアニメ化。
    第3話の「託された骨」が出色で、結ばれることなく愛し通した女の骨を身近に置いた男、密かに死産し埋められた嬰児の骨の行方を案じていた女、毒殺された愛猫の骨を慈しむかつての女子高校生、のつながるそれぞれの深い思い。十分長編小説にできる。

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プロフィール

小説投稿サイト「エブリスタ」で作品を発表。2012年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」で、E★エブリスタ電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞、怪盗ロワイヤル小説大賞優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト大賞の受賞歴がある。

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