カブキブ! 2 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 720
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010372

作品紹介・あらすじ

初舞台を無事に終えたカブキ同好会の面々。クロの代役として飛び入り参加した阿久津が予想外の戦力になり、活気づく一同だが、文化祭の公演場所について、人気実力兼ね備える演劇部とのバトルが勃発し……!?

感想・レビュー・書評

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  • アクシデントがありつつも、なんとか乗り越えた初舞台。
    次なる文化祭での公演にも、新たな問題が勃発する。

    全体的にコミカルで、さくさく進む。

    一般的にもなじみの薄い歌舞伎。
    ましてや高校生では、伝わらないことも多々。

    自分たちが好きならなんでもうまくいく、ではなく、現実の壁と向き合うところがよかった。

    歌舞伎のことを知らなくても、わかりやすく、自然と雑学が入ってくる。

    1巻に引き続き、キリの悪い終わり方。
    週刊誌の漫画ならともかく、文庫の小説の区切りとしては、おさまりが悪い。

  •  さあ、いよいよ文化祭の季節。カブキ同好会も場所取りのために、熾烈な争いを繰り広げます。

     文化祭での場所取り勝負に、演劇部部長の坪山さんが提示してきたお題が「外朗売(ういろううり)」対決。各クラブの代表者が、いかに流暢にこの題目を言えるかどうかで勝負を決めるという・・・

     私、「ういろううり」なんて題目があることを初めて知った。
     あの、超長い口上を、デフォルトで暗記しているクロのすごいこと。
    「まずお前、やってみろよ」 ・・・そういうんなら、やってみるけど・・・
      の後の、1ページに渡る口上!!ページをめくって、私、「わあっ」て声をあげてしまった。
     しかも、その1ページに書かれている内容は、全体の半分にも至っていないということで・・・どれだけ怖ろしい演目なんですか!!「外朗売」!!

     その怖ろしい演目を、演技に乗せて、堂々と、朗々と、歌い上げる阿久津くんの素晴らしかったこと。
    「拙者親方と申すは、お立会いの中にご存知のお方もござりましょうが・・・」ってついつい私も暗記してみたほど(笑)

     文化祭での、クロの行った演出も良かった。
     クロの願いである、「同年代のみんなと歌舞伎を楽しみたい」というものを実現すべく、とった二部構成。素晴らしい。
    「こいつぁ、春から、ちょうラッキィィィ」
    お嬢吉三のセリフが、4月のクロに繋がった。

     ああ、好きなことがあるっていいな。仲間と、好きなことがやれているって本当にいいなあ。
     これからも、クロたちを応援し続けていきます。

  • ーとざい、とぉーーーざぁーいーーー

    カブキ同好会、初お披露目の舞台を前に熱中症で倒れてしまったクロ。そこに、まさかの飛び入りで代役をこなしたのが自称ロッカー、イオフィエルこと阿久津新!舞台は何とか無事終了。そして、ビデオを観たクロは、阿久津には才能があると見抜く…
    さて、次なる舞台の文化祭に向けて、演劇部との場所取り合戦!

    阿久津の「外郎売」がかっこいい!
    中2病をこじらせたおバカのかまってちゃんとは思えない…

    そして、初お披露目に来ていた高校生の放った「つまんない」。言葉の意味も話の筋もいまいちよくわからなかったという反応にクロはショックを受けつつも、さすがはクロ。すぐに立ち上がり、また前に進みます。
    阿久津と母親とのごたごたがありつつも、本番はやってくる。
    クロの新たな試みで挑む文化祭。

    ーこいつぁ、春から、ちょうラッキィィィィ

    観客の反応やいかに…!
    芝居の場面は読みながら、本当にわくわくどきどきします!

  • 1巻で最後どうなることかとハラハラさせられて、ほっとしたのもつかの間、2巻はそれ以上にハラハラしてしまう展開!!次から次へと難題が降りかかってくるカブキ同好会。でも、歌舞伎が好き、楽しい、と思う気持ちの強さが乗り越える力になっていると思えます。
    そもそもイオフィエルがw
    ほんとにおバカなんだけど憎めない中二病男子。今回はそんな阿久津にスポットライトが当たって、彼の抱えているものがちょっと見えてきたところ。そして、今回登場してきた阿久津の母がパワフルでした。阿久津と母親と歌舞伎の関係が、とても興味深いです。

    学園祭で使用する場所をめぐっての、演劇部との対決も面白かったです。キリコの気持ちも後になって、ただ争うだけの話じゃなかったところにはっとさせられました。
    クロもみんなに歌舞伎を楽しんでもらおうと、すごく工夫していてすごい。「三人吉三」の場面は臨場感いっぱいで楽しかった!みんなで何かを作り上げていくという過程がいいです。

    そんなカブキ同好会を認めないと言いながらもとても意識している蛯原。彼のこれからも気になります。芸をなめるなよ、と思いながらも蛯原自身も迷いがあったり悩んだり。クロたちと打ち解ける日はまだまだなんでしょうかね…?

    歌舞伎の興行システムの話も鋭くて頷けました。確かにね、働いている人には観劇するのが難しいですね。

    またイイトコロで続いているんです!え、ここで続く??早く続きをプリーズ!!

  • 伝わらない物語なら。
    何一つ知識がないまま見ることになれば、誰だって内容が分からないだろうな。
    嘘は混じっていたかもしれないが、話す事が出来ない理由があったのだろう。

  • 真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐな、青春。

  • 阿久津の回
    面白くてどんどん読み進めていってしまう
    なんで歌舞伎やっていたのかとかも次でわかるかな...?

    外郎売り、放送部でやってたから懐かしくなった

    「三人吉三」いつか見てみたい
    一部と二部に分けるのは発想がすごいと思った
    こうやってくれたらわかりやすいだろうな。

  • カブキブ2
    191130読了。
    今年102冊目。
    今月6冊目。
    #読了
    #榎田ユウリ
    #カブキブ2

    続巻。新刊で買っちまいやした。
    そして一気読み。

    愛に溢れてるなぁ。
    阿久津とトンボのキャラが好き。

    歌舞伎は分かりにくい、そうだよね。
    そしてどうしたらわかりやすい?
    そう来るかー!

    そして連載漫画のように強い引きで終わる、、、。

    明日三巻読んじゃう。

  • 阿久津くんのキャラがいい味出してる。
    色んな歌舞伎の演目が出てきて、抵抗なく学べる。

  • 阿久津くん、嫌いじゃない^^
    理屈じゃなくてこういう子がいると
    色々円滑にまわるんだよね

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著者プロフィール

東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。代表作は「カブキブ!」シリーズ、「魚住くん」シリーズ(角川文庫)、「妖き庵夜話」シリーズ(角川ホラー文庫)、「宮廷神官物語」シリーズ(角川書店ビーンズ文庫)など。榎田尤利名義でも著書多数。

「2023年 『妖奇庵夜話 千の波 万の波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

榎田ユウリの作品

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