万能鑑定士Qの探偵譚 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.81
  • (47)
  • (92)
  • (77)
  • (6)
  • (0)
本棚登録 : 722
レビュー : 73
  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010556

作品紹介・あらすじ

波照間に戻った凜田莉子と小笠原悠斗を待ち受ける新たな事件。悠斗への想いと自らの進む道を確かめるため、莉子は再び「万能鑑定士Q」として事件に立ち向かい、羽ばたくことができるのか?

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 万能鑑定士Q、また新しいシリーズ探偵譚 がスタートしました。
    前作・推理劇の最後が今ひとつ、でしたし、
    今後、沖縄・波照間が舞台だと、事件も少ないし、どうなることだろう、と思ったのですが
    また莉子が復活、面白くなってきました。

  • 『わたしは横領着服などしていません…』無実を主張し、波照間島から去った謎の女性。樫栗芽依と名乗った彼女は、未使用の偽札を残して姿を消した。鑑定家に徹しきれない自分を恐れ、事件に関わることを避ける凛田莉子。だが、小笠原悠斗には島からの撤退命令が出ていた…。悠斗への想いと自らの道を確かめるため、莉子は再び「万能鑑定士Q」として、羽ばたけるのか?

  • 〇 評価 
     サプライズ ★★☆☆☆
     熱中度   ★★★★☆
     インパクト ★★★☆☆
     キャラクター★★★☆☆
     読後感   ★★★★☆
     希少価値  ★☆☆☆☆
     総合評価  ★★★☆☆
     「推理劇4」で東京を離れ,波照間島に拠点を移した莉子と小笠原。莉子は,幸せではありながら,何か,満たされない生活を送っている。それに加え,小笠原には月刊角川八重山オフィスを閉鎖しろとの辞令が伝えられる。
     波照間島に樫栗芽依という女性が迷い込む。その女性は偽札を使った横領犯人だと疑われている。小笠原の説得と,祖母の助言を受け,莉子が再度,探偵のような調査を行う…という筋書き。
     大掛かりなトリックはない。樫栗芽依の横領事件は,お金を預けた株式会社R・O・Fが黒幕。詐欺のトリックも,稚拙。サプライズらしいサプライズはない。
     ミステリ的な要素は薄いが,莉子と小笠原の関係がどうなるのか,莉子は立ち直れるのかといった部分で読者を引っ張る。リーダビリティはなかなかのもの 
     事件簿シリーズ,推理劇シリーズと続き,凜田莉子と小笠原というキャラクターがどちらも成長している姿が見てとれる。また,黒幕であるコピアについて,推理劇4で捕まったコピアがデキの悪い兄で,真の黒幕である弟は捕まっていないという設定が明かされる。弟の方のコピアはなかなか深みがありそう。
     全体手的に見て,この作品は完全につなぎという感じ。一度,波照間島に戻った莉子が再び東京に戻る。捕まった黒幕はニセモノ。それらを踏まえ,今後どう展開するのか。
     この作品単体のデキは並程度。面白くなくはない。シリーズ全体として,キーとなる一篇ではあるが,トリック,プロット,謎のいずれも平凡。★3どまりだろう。

    〇 メモ
     樫栗芽依
     凜田莉子の小学生時代のシーンから始まる。劣等生だったが,目に美しく対象に強く興味を抱いたときは,智力を発揮する。石垣島の野底岳で,雨の日にマーペーという女性の壁画に睨まれたという。引き出しを持って自転車を漕ぐ男性が,接着剤を手にこぼし,引き出しをつかんで離れなくなったと推理したシーンなど
     樫栗芽依が波照間島を訪れる。その日はムシャーマという島の盆祭。小笠原悠斗と凜田莉子に出会う。莉子はツブリというイベントに参加し,泡波を3杯飲みながら勝つ。
     翌日,莉子が起きる。東京を離れ,波照間島に戻ることになったことについて思いをはせるシーン。胸にぽっかり開いた穴のような虚無を感じている。
     小笠原のもとに,八重山オフィスを撤収するように指示が出る。
     コピアこと孤比類巻修の取り調べ。父である孤比類巻祐司から警察が話を聞く。莉子の店に漆器でできた硯の鑑定の依頼が来る。
     八重山オフィスの撤収を避けるために,小笠原が取材活動。警察がやってきて樫栗芽依を探していることを知る。樫栗芽依は,1万円札の偽札を持っていた。また,横領の罪で追われているという。
     莉子は小笠原と一緒に樫栗芽依についての調査するか,迷う。そこに祖母が現れ,これを最後に協力するように言う。莉子は,協力することにし,最初の調査で「→日本国」と書かれたチケットの切れ端を見付ける。
     莉子と小笠原は,まず,新潟に向かう。その前に,石垣島でマーペーを見る。
     莉子は,石垣島の空港で,いくつかのトラブルや謎を解決する。
     コピアの捜査。警察は雨森花蓮に協力を依頼する。浪滝琉聖(宝石鑑定トーナメント事件の主犯)から提供された音声などから,COPIAはスペインのアンダルシア州のスラングで一卵性双生児。コピアは双子だった。花蓮は,コピア(兄)と対峙し,コピア(兄)に,自分はコピアだと認めさせ追い詰める。
     花蓮は,コピア(弟)に出会う。コピア(弟)は,莉子が立ち直るために,コピアが双子であることは,しばらく伝えないように言う。
     莉子と小笠原は,新潟で捜査をする。spモードメールがドコモメールに切り替わるとのニュースを聞きながら捜査。「→日本国」のチケットが新潟のバスのチケットであることを確認する。山形隆泉女子短期大学の広告に樫栗芽依の写真が掲載されていることを知る。
     大学での調査。小笠原の機転でスクールカウンセラーから,大学当時の友人,浦橋陽菜の存在を知る。浦橋から,芽依のことを聞く。芽依は,5000万円の横領の罪で追われている。芽依が運んでいた5000万円が偽札になっていたという。
     それから倉敷での捜査。小笠原は5000万円が偽札になった現場を調査し,莉子は,樫栗芽依の実家を訪れる。
     spモードメールがドコモメールに変わり,メールサーバに情報が残るようになったことを利用し,樫栗芽依の居場所を突き止める。
     樫栗芽依から話を聞き,莉子は犯人が株式会社R・O・Fであることを突き止める。
     株式会社R・O・F(琉球王府ファイナンス)への侵入捜査。同社は,嘘の投資情報を伝えている詐欺会社だった。
     表裏で,片方の数字の方が13多くなっている4枚のカードを利用したトリック。数字の少ない方を表とすると,表裏を2枚ずつにすると206になるように仕組まれていた。もう一つは700人くらいを対象に,株価が上がると伝える相手と下がると伝える相手を半分ずつ用意し,的中が続いていると思わせるトリック
     倉敷警察と協力し,株式会社R・O・Fの詐欺を暴く。
     事件が終わったあと,莉子は波照間島に戻る。小笠原は,週末,京都に来てほしいと伝える。莉子は行くか,行くまいか迷うが,祖母の説得を受け,行くことにする。
     京都に行く前に,もう一度,マーペーのもとに。その日は雨。しかし,莉子の姿をマーペーの視線が追うという体験をし,莉子は気を失う。
     小笠原は,樫栗芽依から告白されるが,断り,京都から石垣島を目指す。莉子を発見し,マーペーの謎を解くように説得する。莉子は謎を解く。マーペーは黒目が目の輪郭より少し後ろにあった。雨のときだけこうなる。隙間があるので,視線が追ってきているように感じたのだ。
     マーペーは謎の画家により復元される。その画家はコピア(弟)。
     その後,莉子はコピア(弟)の取引現場に足を運び,取引を阻止する。コピア(弟)と莉子の会話。コピア(弟)は,莉子に鑑定を時間制で料金を取るようにアドバイスする。コピア(弟)は,黎弥という自分の名を莉子に伝え,取引現場を去る。
     小笠原悠斗は,月刊角川の編集部に戻り,デスクになる。莉子は飯田橋に再び店を構える。

  • 楽しめた。 なるほどこういう展開にしたかったから前作はあんな感じだったのね。 納得。 しかし二人の恋愛はいい加減ちょっとめんどくさい。 さすがにダラダラとしすぎかなぁ

  • 万能鑑定士Qの推理劇IVのその後の話。後半と言ってもいいくらい、前作の気になるところを解決してくれました。
    もう少し続くようなので次回も楽しみです。

  • 少し物足りないという印象。約400Pと今までにない長編だったのにな。とはいえ残り1冊となりました。最終巻、期待してます!

  • 2016/10/3~10/11

    『わたしは横領着服などしていません…』無実を主張し、波照間島から去った謎の女性。樫栗芽依と名乗った彼女は、未使用の偽札を残して姿を消した。鑑定家に徹しきれない自分を恐れ、事件に関わることを避ける凜田莉子。だが、小笠原悠斗には島からの撤退命令が出ていた…。悠斗への想いと自らの道を確かめるため、莉子は再び「万能鑑定士Q」として、羽ばたけるのか?ヒロイン・コージーミステリの原点、最高傑作!

  • 波照間島に帰った凛田莉子と転勤という形で莉子の側に越してきた小笠原。ほのぼのと離島で鑑定業を営むと思いきや思わぬ形でまたもや事件に巻き込まれる。前の巻で捕まったと思われた最大の敵コピアが双子だったというオチ。まあありがちな話の作りだけど、ネタ切れになってきたのかなとも思える。ともかく残り2冊、読んでいきたいと思う。

  • 終わりかと思ってた万能鑑定士シリーズ、終わりじゃなくて良かった!
    あそこで終わってたらもやもやしたままでした。
    そんなわけで、いろいろと納得のいく話が繰り広げられます。

  • 故郷の波照間島に戻った莉子。
    八重山支所に配属された小笠原。

    偶然知り合った樫栗芽依にかけられた濡れ衣をはらす為に、
    事件に首を突っ込む。

    そして本物のコピアと対面を果たす。

全73件中 1 - 10件を表示

プロフィール

松岡 圭祐(まつおか けいすけ)
1968年生まれの作家。1997年に出した小説デビュー作『催眠』がヒット作となりシリーズ化される。1999年の『千里眼』も人気を博し、シリーズ化。
一番著名なのは『万能鑑定士Qの事件簿』をはじめとした「Qシリーズ」で、「面白くて知恵がつく 人の死なないミステリ」というキャッチコピーで人気を博し、映画化された。

万能鑑定士Qの探偵譚 (角川文庫)のその他の作品

松岡圭祐の作品

万能鑑定士Qの探偵譚 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする