三秒間の死角 下 (角川文庫)

  • 角川マガジンズ
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010747

感想・レビュー・書評

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  • 4月-3。3.5点。
    読みにくかった上巻とは違い、一気に進む下巻。
    潜入捜査官の、入所前の仕掛けがすごい。
    ラスト200頁は、一気に進む。面白かった。

  • アンデシュ・ルースルンドとベリエ・ヘルストレムによるエーヴェルト・グレーンス警部シリーズ作下巻。
    犯罪組織からすれば販路の拡大、警察からすれば闇の組織の一網打尽をそれぞれ期待されて刑務所への潜入捜査を開始したパウラ。と思ったらあっさりとタレコミ屋だということがばれ、更に命の危険さえも感じる状況に陥る。やがて人質を取って刑務所に立てこもったため、エーヴェルトの指揮によりパウラを銃撃、殺害する。
    パウラのこの前後の死にたくない想いと、窓辺で銃撃を待ち、それに身を委ねるかのような想いの間に何があるのか、なぜあっさりと死を受け入れるのか、といった辺りが違和感を感じつつも先が気になって読み進めてしまう。
    パウラの用意周到な準備は最終章にてより一層際立ってくる。この展開はすごい。まさしく、練りに練って物語を構築しているということがよくわかる。
    パウラは、その家族は結局どうしたのだろう、ということがめっちゃ気になりながらいつの間にか最後まで読んでしまう。
    様々なレビューでは5点満点とか、最高傑作だとか、いろいろいわれてますが、個人的にはやや冗長な部分もあり、手放しでオススメする!とは言いにくい部分もあることは事実。でも、先を読みたい、という欲求には抗えないくらい先が気になる。待ちうけるラストがまた素晴らしい。
    そしてエーヴェルトは結果的にほとんど活躍の場がないまま。実は切れ者かもしれないが、もはや本作ではあまり垣間見られない。こうしたことから、やはり本作はパウラの独壇場だなという印象を強く持った。

  • 刑務所モノで警察モノ

    上巻は少々リズムに乗りにくい。犯罪者が警察のスパイであるという独特の背景が北欧のドンヨリ感にマッチして妙に思い上に、シリーズ主人公の今までの物語を知らないと理解できない文章(俺はシリーズこの作品が初読)が多くて手こずる。

    ところがこの重ったるい上巻が見事な伏線を張っていて、それが下巻になって見事に生きる。その伏線をブチブチ引きちぎっていくスピードと力は圧巻。ページ繰る手が休まらないぞ!

    警察官の小説は、主人公が変固モンってことが多いが、この作品の主人公も大概なおっさんで、それがまたエエ味出してるのよなぁ。最近北欧のミステリーを読むことが多いが、昭和な職人気質なおっさん、北欧にもよーさんおるんやねぇ。

    タイトルに得心行くのはラストのラスト。少々長いが是非そこまでたどり着いて欲しいと思います。
    シリーズ最初から読み返してみたいが…ちょっと重そうな気配なんでちょい躊躇

  • 北欧ミステリーの中でも、一番、さくさく読めて、ドキドキハラハラ、面白かったです!

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    政府上層部がとったパウラ切り捨て策は、彼が潜入捜査員であることを刑務所内に暴露することだった。たちまち裏切り者に対する容赦ない攻撃が始まる。とっさに刑務所長を殴打して、みずから完全隔離区画へ収容されたパウラだったが、そこも安全ではなかった。ここに至り、パウラは入所前に準備した計画を発動させることを決意する。生き延びるために彼がとった行動は、誰にも想像さえつかない緻密、かつ大胆なものだった!英国推理作家協会(CWA)賞受賞、スウェーデン最優秀犯罪小説賞受賞。

  • 登場人物の名前になかなか慣れなかった。
    でも話の内容は、凄い!(*゚Д゚艸)の一言につきる。
    常に緊張感がつきまとっててハラハラさせられっぱなしだった。
    何をやってるのかわからなかった行動が後半ピースがハマるように意味を持ってきて、途中、グレーンズに、頼んだよと祈り、最後、なんとも言えない展開で

    お取り寄せしてまで読んでよかった

  • 序盤スウェーデンの人名やら固有名詞に戸惑ったけども、本筋に入ってからの疾走感たるや!
    とにかくスゴいの一言に尽きる!

  • CL 2014.6.7-2014.6.15

  • 生きているだろうなあと思っていたが正解。家族と会うのかな。良く脱出できたなあ

  • スウェーデン警察の潜入捜査の話。犯罪者の主人公を犯罪組織に潜入させて刑務所まで入ったのに、警察上層部は関係を切り捨てる。
    切り捨てられたと知った主人公はあらかじめ予防策をとっておいた作戦を実行する。その手際のよさと大胆さがおもしろくて読むのを止められなかった。正義に一途な警察官と、嘘と隠ぺいだらけの上層部の対決がわかりやすく描かれている。

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著者プロフィール

アンデシュ・ルースルンド 1961年生まれ。作家・ジャーナリスト。ヘルストレムとの共著『制裁』で最優秀北欧犯罪小説賞を受賞。

「2013年 『三秒間の死角 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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