歪 捜査一課・澤村慶司 (角川文庫)

著者 : 堂場瞬一
  • 角川書店 (2013年11月22日発売)
3.16
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  • 21レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041010860

作品紹介

長浦市で発生した2つの殺人事件。無関係かと思われた事件に意外な接点が見つかる。容疑者の男女が同郷出身でふたりは故郷で密会していたのだ。県警捜査一課の澤村は、雪深き東北へ向かうが……。

歪 捜査一課・澤村慶司 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 澤村慶司シリーズ第2弾。
    2つの場所で殺人事件が起きる。その共通点は借主が共に同じ高校の同級生であるということ。そこから事件を追っていくお話。
    再び出会った同級生の2人のどちらがどちらを支配するのかそこが最後までみどころ。
    雪国の景色が表現されていて丁度今の時期と合った為か入り込めた。
    ラストスパートの追う刑事と逃げる犯人の緊張感が良かった。
    ただ・・・・犯人2人共、頭が悪すぎてイライラするので注意。

  • 2017.04.30. 読了

    捜査一課 澤村慶司シリーズ 第2弾

    私だったら、
    いくら実家に二百万円隠しておいてあったとしても、
    人を殺した後で 実家に取りに行ったりはしないなぁ
    日向毅郎は やっぱり自分は他の人とは違う という気持ちがあるからなのか。
    井沢真菜も他の人とは違う と思い、見下して生きている。

    この二人のような人は案外いるような気がする。
    橋詰が語っているように、
    「中学生くらいになって、ある程度自我が固まると、人間誰でも限界人間気がつく」「自分がつまらない人間だと気がつく」のだが、二人とも「自分は他人とは違う、特別な人間だとって思いこむタイプ」で「友達を見下したりする」でも「高校生になる頃には収まる」「周りにはもっと凄い人間がたくさんいるのが分かる」
    確かに、気がつかない あるいは 気がつきたくない人はいる。
    自分より能力のある人を理解できない人もいる。
    そして、今の教育は自分は特別だと思わせようとしているようにも感じる。
    それはそれでいいけど、犯罪に走らずに、真っ当に勝負してほしい。

    澤村と橋詰のコンビはとてもよいと思う。

  • 警察小説のシリーズのはずなのだけれど、男女の逃避行に物語のほとんどが費やされている。
    善悪の区別はつくけれど、何が悪いのかはわからない。
    自分が生きるために、自分が思うように進んでいくために、何の逡巡もなく人を殺すことができる。
    殺人という、人として高いハードルを越えることに対するためらいはない。
    日向とはそんな男だ。
    だが、日向をさらに上回る人間もいる。
    日向にとって他人は踏み台でしかない。
    ときには恭順の意を示しても、それはけっして本心からではない。
    嘘も方便と言うけれど、自分以外の人間を信じない日向にとって重要なのは「利用できるか、できないか」。
    それがすべてのはずだった。
    真菜は日向のさらに上をいく。
    周りの人間がみんな馬鹿に見えてしかたがない。
    くだらないことで喜び、くだらないことで怒る。
    見下していた人間を捨て、嫌いだった街を捨てた真菜。
    人の幸せって何だろう?
    人によって違うのだろうけれど、それは結局のところ幸せを感じるセンサーの違いなのだと思う。
    周囲から見れば十分幸せなのに、「まだ足りない」と満足しない人もいる。
    満たされない思いに追い立てられるように、もっともっと・・・と求めるだけで自分は何も努力しない。
    何故なら、自分は与えられて当然の特別な人間だから・・・。
    淋しい人だなと思う。
    日向も真菜も、寂しくて哀れな人だと思う。
    どこまで行っても、どれほどのものを手にしても、きっと彼らは満足しない。
    人の痛みがわからない鈍さと、自分の痛みにだけ反応する敏感さは反比例するのかもしれない。

  • 澤村側の描写よりも日向側の描写が面白く読めた。ただラストはシラけたな。ここまで書いたならもう更に深く日向達の心理を掘り下げて欲しかった。

  • 犯行側の視点と主人公の澤村の視点の両方から事件を見る構成で最初は主人公が全く出てこないので間違えた本を読み始めたのかと思って焦った
    なんとなくすっきりしない薄気味悪い終わり方
    女性が絡む犯罪だとちょっと信じられない精神構造の登場人物が出てくることが多いなぁ……

  • 堂場氏のシリーズものとしては珍しく犯人の一人称で書かれているパートが多いです。
    事件の背景に明確な悪意が乏しく、澤村も読んでいる自分もモヤモヤしたまま終わってしまった印象。何か今後への布石なのか、そういう心理状態だったのか、疑問が残る一冊です。

  • 19/10000
    「歪」捜査一課・澤村慶司
    堂場瞬一

    元日にふさわしくない内容ですが、読み応えがありました。

  • 同じ時期に殺人を犯した同郷で同級生の男女。
    偶然の出会いから二人で逃亡を始める。
    昔から他人を見下してきた似た者同士。
    犯罪を犯しながらも反省はない。
    歪んだ若い二人の心はいつしかすれ違う。

    2015.11.9

  • 犯人の視点と刑事の視点から書かれた、逮捕劇。振り込め詐欺の出し子を殺害した日向は、地元で高校の同級生・井沢に出会う。井沢も子どもを凍死させた彼氏を刺殺していた。井沢に半信半疑な中一緒に国外への逃亡を試みる。
    この本のキーワードは雪だろう。地元の雪深さを嫌い都会に出てきたものの、殺人を犯して雪国を迂回して日本海を目指したが、日向は雪の中で井沢に殴られ、井沢は日本海までたどり着いたが警察に捕まりかけ日本海に散った(とみられる)。
    気になったのは、2人が憎むほど地元が嫌いだったこと。そして、最終的には井沢の方が日向より一枚上手だったが、それは「空っぽ」だったから。だが、それらの深い根っこの部分については釈然としなかったので、☆4つ。

  • 澤村慶司シリーズの第二弾らしい。犯人側の描写から始まって、暗転して、追う側の視線で物語が展開していく。大学生で振り込め詐欺の元締めの犯人がかつての同級生で同じく犯罪を犯してきた女性と偶然出会う、というとこが、どうにもこうにも不自然、物語と割り切っても、納得できない感じ。けど、酷評されてるほどどうしようもないってこともなかったけど。最後はしょぼい終わり方だったけど、まぁまぁ楽しめたと思う。
    第一弾は高評価、これも読んでみたい。

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