魔女の宅急便 6それぞれの旅立ち (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 626
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041011423

作品紹介・あらすじ

キキととんぼさんが結婚して15年。13歳になって旅立ちのときをむかえる双子の姉弟と、キキをはじめおなじみのコリコの町の人たちの新たな旅立ちが、さわやかに描かれる。大人気シリーズついに完結!

感想・レビュー・書評

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  • 魔女の宅急便の完結巻。
    主人公は3人。
    お母さんになったキキ。
    キキの娘、魔女になるか迷い中のニニ。
    キキの息子、魔女の子供なのに魔女になれないトト。

    今までキキの成長を見守ってきた(偉そう?)身としては、キキは娘のようだし、ニニとトトは孫のようだ。
    気まぐれなニニも、ちょっとすねてるトトも、どっちもすごく可愛い。
    幸せになってほしいと願ってしまう。

    いつまで経っても決断しないニニの態度にやきもきするキキは、お母さんになっても相変わらずチャーミングだった。
    目の前のことに夢中でちょっと頼りなく思えていたとんぼさんの家族を見る優しいまなざしもとっても素敵。
    なんて幸せな最終巻!

    これでお別れなんて、本当はちょっとさびしい。
    これからのニニとトトの物語も読みたいよぅ。

  • いよいよ、最終巻。
    一気に時間が経過して……キキととんぼさんに双子の子ども、ニニとトトに視点が移り変わります。

    私としては、魔女に憧れを抱いていても、男の子だからと言われてしまうトトが、切なかったな。
    反面、ニニは覚悟さえあれば、魔女になれる。
    そして、キキはニニが魔女になってくれることを密かに望んでいる。

    そんなシーンを目の当たりにしながら、トトが自分の生き方を見つけ出していこうとするのが、格好いい。
    同じく、道筋通りに行かなかったケケが久々に登場して、手紙でトトに寄り添う構図も良かったなぁ。

    親の跡を継いでいく生き方と、自分で新たなことを開拓していく生き方。
    今では、それぞれに魅力を感じる。

  • 「キキととんぼさんが結婚して15年。13歳になって旅立ちのときをむかえる双子の姉弟と、キキをはじめおなじみのコリコの町の人たちの新たな旅立ちが、さわやかに描かれる。大人気シリーズついに完結!」

  • 時が一気に流れ、話はキキととんぼさんの双子の子供たちの代へ。キキがあっという間に私を追い越して結婚してお母さんになっちゃったので、とてもびっくりしました...!!

    双子の名前はニニとトト。双子の姉、ニニは活発でイマドキな女の子。魔女になりたいのか、魔女として生きていく覚悟があるのかもわからないけど、キキに習って魔女修行を始めます。
    双子の弟、トトは、穏やかで優しい性格。でも、その心の奥底には激しい感情を宿しています。猫語が話せたりと、キキの魔法を受け継いではいるものの、「男の子は魔女になれない」という古い掟に突き当たります。そんな双子がコリコの人たちに見守られながら成長していき、キキととんぼさんの元から独り立ちするまでの物語です。

    個人的な感想。これまでの1〜5巻、キキととんぼさんが好きすぎたので、なんとなく第6巻は気持ちが離れていってしまったような心地。キキと私の性格・価値観が似通ってることが、物語に対する私の共感度をとても高いものにしていたんだなと、改めて気づきました。
    また、ちょっと惜しかったのは、主人公が増えた分、一冊の中のストーリー展開がこれまでより慌ただしく感じられたこと。エピソードや子供たちの言葉遣いも現代的になっていて、個人的に好きだったファンタジーの世界感が若干薄れたような気がしてしまいました。それでもグイグイ読まされたけど!笑

    きっと、私が結婚して母親になった時に読み返したら、感想も180度変わるんだろうな〜!! それが楽しみです。私もとんぼさんみたいな人と結婚したいな❤︎
    (Aug 31, 2020 レビュー)

  • キキはとんぼさんと結婚し、二人の子供に恵まれます。男の子と女の子です。娘が魔女になるかどうか、気を揉みつづけるキキですが、息子のことも気がかりです。魔法に興味をもち、薬をつくる手伝いも積極的にしていますが、魔女にはなれないのです…。女の子が世の中でどう生きていくか、それに焦点をあてた小説はたくさんあり、『魔女の宅急便』シリーズもそうですが、この巻にかぎっては違います。魔女の血をひいてしまった男の子は、今の世の中になんとなく違和感をおぼえている人たち(男女問わず)の象徴だと思います。彼がどう生きていこうとしているのか、親は何ができるのか、そこに焦点を当てているのが新しく、現代に即していると思いました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「親は何ができるのか」
      ナルホド、、、親になるのも大変だ。
      「親は何ができるのか」
      ナルホド、、、親になるのも大変だ。
      2014/04/03
  • 魔女の子は魔女。
    魔女の子は魔女?

    キキとトンボの子どもたち、ニニとトトの旅立ちまでの物語。




    私がはじめてキキに出会ったのは小学生で
    キキは旅立ったばかりのときだから
    私はキキよりちょっぴり年下だったのかな。
    そして最終巻のキキはおそらく今の私と同年代。
    まるで同じ時間を過ごしてきたかのようです。
    その事実だけでもキキとともに成長してきたみたいで、
    なんだかくすぐったいのです。

    まだこどもだと思っていたキキがしっかりと母親業をやっていると
    「あ!キキが『お母さん』してる」と不思議な気分になり、
    そして応援したいと思う一方で、
    こどもを想うあまりのキキの言動に少しイライラしてしまいます。
    いらだって言い放つニニのセリフがいい!
    『でも、悪いことばっかり先々想像して、しばりつける親のやり方って、自分の安心のためじゃないの』
    私もこのセリフ、言いたかったなぁ。

    男の子に生まれたからって魔女になれないトトもかわいそうだけれど、
    しっかり流れている魔女の血はトトに新しい一歩に導きます。
    トトの「これからのきみ」の物語も、読みたいですが、
    それは読者への宿題ですかね?

    最終巻らしく、今までの登場人物も出てきます。
    私はちょっとひねくれたキャラクター、ケケが大好きでした。
    今回はトトとの手紙のやりとりでしか登場しないけれど、
    その登場のしかたもケケらしい。

  • 魔女の宅急便最終巻読み終わりました!

    今までの話がまとまった巻のようにわたしは感じました!

    冒険を始めるドキドキは一巻の頃に感じたものに近く、お話が進むにあたっての不安やうまくいかない歯がゆさなどは、お話がすすむにつれキキが感じていたもやもやに似た感じがしました。

    ネタバレになってしまいますが、

    個人的にはトトが魔女になれない。ニニが魔女になるというのは、あまり好きな展開ではなかったです。なりたくてもなれないっていうのを実感してしまったみたいで。
    けれど、最終トトにもしたい事を見つけ始めてるのでよかったです!

  • シリーズ最終巻。おなじみのキキやとんぼさん、オソノさんは勿論出てきますが、この巻の主役はキキの子のニニとトト。ここで最終回なんてさみしすぎる!ニニとトトの一年後のお話が見たい!

  • ついに最終巻。もう続きを読めないと思うと切ない。もっともっと読みたい。読みたかった。。
    キキとトンボさんの子供たち(双子)メインのお話。それぞれの悩む姿・乗り越えていく様子がたった一冊の中に凝縮されていて、濃ゆい一冊でした。
    相変わらずマイペースなトンボさんには和む(笑)そして、ケケの存在感の強さがハンパない。さすがです。

  • 双子が決めた行き先。
    古くから変わらない決まりごとは、意味があるからこそ受け継がれているのだろうな。
    自分も通ってきた道だったとしても、親になってみれば当時とは違う目線で見てしまうのも仕方ないだろう。

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著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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