幽談 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
3.23
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本棚登録 : 279
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041011539

作品紹介・あらすじ

怖いものとは何だろう。本当に怖いものを知るため、とある屋敷を訪れた男は、通された座敷で思案する。完全な暗闇の世界、思いもよらない異形のモノ、殺意を持った猛獣や殺人鬼、己が死ぬこと、幽霊-。不安でも嫌悪でも驚きでも不思議でもなく、純粋な怖いものを。恐怖に似たものではない、真実の"こわいもの"を知るという屋敷の老人が、男にさし示したものとは。「こわいもの」を含む、妖しく美しい、幽き8つの物語を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 不思議な面白さ。怖くはないけど、でも怖い。怖いって何だろうなぁ。

  • 「こわいもの」を読むに、この人は本当に言葉の定義を大切にする人だなあと思う。
    おばけや幽霊、呪いや念とも違う、なんとも形にならないこわいものの話。なんかよくわからなかったなあ、で終わるような話になるのかもしれないけど、このよくわからなさが不気味でこわいんだろうなあとも思う。正体不明が際立つ感じだった。

  • 京極夏彦の短編集。
    ホラーテイストの・・・かと言って単純にホラーじゃない、不思議な世界観の八篇が収められています。
    読んでて怖いと思ったのは「成人」と「逃げよう」
    特に「逃げよう」は、追いかけてくる“迚も厭なもの”より、追いかけられ逃げ込んだ“おばあちゃんの家”の描写がなかなかの怖さでした(^_^;)
    京極夏彦ってより、夢枕獏の作品を読んでるようで・・・・・ちょっと変な読後感でした。

  • 2015/10/18

  • こういう現代ホラー小説なら好きです。はっきりとは分からないけど、もぞっとするようなもやっとする感じ。ぞっとしないけど恐いと言うわけでもないけど、(むしろ笑けてしまう話もあるのですが、それが逆に現代的)結末にねじれを感じて、どこへ連れていかれるのか却って楽しみな感じ。投げっぱなしもあったけど、それは想像力で…というのかもしれません。

  • さくっと読める短編集。
    ぞくっとして時々ざわっとする。きゅんとくるラストもあった。
    こういうのも書く方なんだなあ~と思いつつ、
    個人的にやはりこの作家さんはずっしり長編がすきです。

  • 京極さんってこんなんだっけ?
    受け付けなかった

  • ホラーとカテゴライズしたけれど、正面きったホラーかというとそうではなく。
    人間という生き物の不安定さを描いているという点で、気付けばどことなく怖くなる、という意味のホラー。

    人間の感覚や認識、個人個人で違うし、同じ人物でも時と場合によって感じ方は違う。それはよくよく考えると怖いことなんじゃないだろうかと、手を変え品を変え、京極氏が説明してくれる。
    読んだ後に、ちょっともぞもぞしちゃう短編集。

    ただやっぱり、個人的には、京極氏の作品は長編のほうが好みかも。ねちねちしていて。

  • らしいといえば、らしいのだが、落ちがないので、読んだ後いろいろ考えてつらい。
    個人的には「こわいもの」が良かった。
    この話みたいに、あれこれ突き詰めて考えるのは、嫌いでない。

  • 冥談に続いて読んだ京極さんのホラー短編。

    一番怖いのは表紙である。
    布団の中で読んだ本を、枕もとなんかに放置していると、ふと表紙が目にはいったときにギョッとする。なんとも死体感のある手首なのである。

    さて、私はホラーが好きではない。
    理由が、原因がはっきりと分かって、対処できる問題はホラーとはいわないのだろう。だから、ホラーはなんだか、いつももやっとしている。その、どちらともつかない、ふわっとした感じが、ホラーなのだろう。
    私がホラーをあまり好まないのはそこらへんだ。
    殺人鬼がいれば怖い。相手が銃を持っていれば怖い。足がうようよする虫が湧けば怖い。
    だが、そういう「原因」があって、「オチ(解決)」がある、というわけではないホラーは、どうも虚空に放り出されたようで落ち着かず、それが苦手なのだ。

    だが、それでも京極夏彦だ。

    短編「知らないこと」の主人公の隣人は、奇人である。何年も洗ってないようなスーツを着て、自分の家の庭に排泄をし、みゃあみゃあ鳴く。そんな奇行をみて初めて主人公は、15年も隣に住んでいた隣人について何も知らないことに気がつく。いや、知らなかったのは隣人のことばかりではない。自分の家族のことでさえ、何も知らなかったのではないか・・・いや、見ないふりを、してきたのだ。
    人間は、「面倒くさい」とか「関わりたくない」とか、「自分のことでとても忙しい」という理由で、見えるものも、見て見ぬふりをしていたりする。そんな自分の心の中に、「恐怖」に値するものが確実に存在するのだと、気がついてしまうのである。

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく なつひこ)
1963年、北海道小樽市生まれ。小説家としてだけでなく、世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員(肝煎)など妖怪研究家であり、他にも装幀家、アートディレクター、俳優など様々な顔を持つ。
広告代理店を経てデザイン会社を設立。1994年、そこで暇つぶしに書いた『姑獲鳥の夏』を講談社に送ったところ極めて評価を受け、同年、即出版・デビューに至る。瞬く間に執筆依頼が殺到する人気作家に上り詰めた。
1996年に『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、1997年『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、2002年『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、2004年『後巷説百物語』で第130回直木三十五賞、2011年『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞など、数多くの受賞歴がある。
代表作に「百鬼夜行シリーズ」「巷説百物語シリーズ」「豆腐小僧シリーズ」など。

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