鳥の子守唄 姫は、三十一 5 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 96
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041011676

作品紹介・あらすじ

”謎解き屋”を始めた、モテ期の姫さま静湖姫。今度の依頼人は「大鷲にさらわれた」という男。一方、”渡り鳥貿易”で異国との交流を図る松浦静山の屋敷に、謎の手紙をくくりつけたカッコウが……。

感想・レビュー・書評

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  • 今回の謎を解く過程で、より大きな謎に当たった。このシリーズの最後の敵が現れた。モテモテの姫を取り巻く環境も変わってきた。なんだか雲行きが怪しい。急転の第5巻。

  • 「あいつは、がっかりすることになんか慣れてるさ」(p.157)という静山の静湖評がずしんときた。
    謎解き屋は快進撃、新たに知り合う男に悉くモテル状態だったのが、38万4千年に一度のモテ期という占いは計算間違いの結果だったことが判明、本格的に登場した多歌子による品定めで、寄ってきた男たちも色褪せた感じに、実際離れていく男も現れ、という状態。
    大がかりな仕掛けトリックはとても面白い。

  • 2019.12.28読了

    静湖姫 第5弾
    大好き。
    繁蔵の九九が間違っていたから
    複雑な計算をして占う繁蔵の占いも違っていたなんて…
    38万4千年に一度のモテ期
    と占われていたのに、
    良き人が集まる。だが、さまざまな事情で去って行く。元の木阿弥
    だったなんて!
    次からの話はどうなるか
    とても楽しみ。
    チャーリー・チャンが出てくるかな?

  • 今回、終わりに向けて色々動き出したのが本格始動!というところまで進んだ感じ。
    あの渡り鳥の足についてた文が結構とんでもない種になってた。
    渡り鳥貿易かぁ。まさかほんとに海外との貿易が絡んできて、しかも、アヘンみたいな危ないモン扱ってる奴からの。
    静山、大丈夫かな。気を付けてほしい。
    前回、静湖姫巻き込まれちゃったしさ。
    今回は自分から首突っ込んでたけど(笑)
    まあ、向こうが静湖姫のことを知ってるとなれば行って確かめるしかないよな。

    そんな物語を動かす大きい事件と同時に今回も静湖姫の方に別件の依頼が。
    大鷲に攫われた、ねえ?
    しかも、何人かいるもんだから本当なのかな?と本気で疑問に思ってしまった。
    勿論ちゃんと仕掛けのある事だったし、見事に静湖姫が謎解きしてくれた。
    しかも、その裏にある依頼人の意図した大二次災害までも見破って。
    まさか息子と番頭、自分の店の尻拭いのために、同じ仕掛けを使って静湖姫を騙すとはねえ。
    ただ、朝右衛門、凄い良い人というか好きなタイプの人間だった。
    静湖姫のことベタ褒めしてた。物凄い殺し文句(笑)
    多歌子が嫉妬するの分かるわ。あの褒め言葉は羨ましくなる。
    女としては仕事をしていなくて、ちゃんと仕事をしている。でも、女としての魅力をたっぷり持っている。まさに静湖姫のそれだよな。
    言い回しが良過ぎて!!
    朝右衛門、若いころ絶対モテただろうな~(笑)

    北方目付の2人、可愛いな。
    大鷲に攫われたことを本気で語って報告するとは。
    いやまあ見事なトリックだし、信じるとは思うけど、それを上司に報告するなんてな。可愛い。

    多歌子の毒舌具合がなかなか凄い。けど、結構こういうキャラ好きだから楽しい。
    もっと出てほしいな多歌子。
    静湖姫に惚れた男を痛快とも言えるくらいの毒舌っぷりでバッサバサ切っていった(笑)
    しかも、的を射てることも言うもんだから思わず納得。
    さすが恋愛の鬼。

    あと2巻で終わっちゃうけど、どうなっていくのか。
    しかも、ラストでモテ期じゃなかったこと静湖姫暴露されちゃったし、更に本当の結果は皆去っていく感じで…。どうなるのほんと。

  • 大鷲にさらわれる謎解きの最中、静湖姫までが大鷲にさらわれるという展開も面白いが、やはり和歌の出来栄えの方が面白い。「つくし、苔」と下がっていく評価ランクに、ついに「みみず」が登場した。「にわとりはいつか飛ぶ日を夢見るか 嫁に行く日を夢見るごとく」

  • 第五弾
    大鷲と天狗によるかどわかし伝説が妙なことに?
    父静山の危機をも解決?
    姫のモテモテが?、そして多歌子姫の男批評!

  • 楽しく読める、荒唐無稽な時代劇。
    結構次が楽しみ。もう少しシリーズに続いて欲しい。

  • ここまでくると惰性???
    本編のできに比べて、さすがに疑問も・・・。

  • 静湖姫のモテっぷりは何となく一段落したか?
    2ページに亘る人物紹介に出てくる彼らは
    好きな女の子にというよりは
    友達や同志に接する感じになってきている気がする。
    恋愛感情ではない絆が芽生えつつある、というのか。

    今までは殆ど伝聞でしか出てこなかった多歌子姫が
    今回はいろんな意味で大活躍だった。
    というか2ページ人物紹介の面々を次々とぶった斬る
    その手腕がハンパないんですけど(爆)。
    しかも発覚してしまった繁蔵の計算間違い(笑)。
    最後の1行がなんだか切なかった。
    とはいえ、これで岡田とくっつく可能性が高まったんじゃないかと
    内心でほくそ笑んでいるのはあたしだけだろうか(爆)。

    本筋の事件はお家騒動的なもので
    割とお気楽な顛末だったのだが
    そこに絡んで松浦静山を陥れようと暗躍している
    不穏な輩が見え隠れして薄気味悪い。
    誰だよチャーリー・チャンて。

    何はともあれ
    姫のモテっぷりが一段落したところで
    更に話は広がりを見せる予感がする。
    これは続きが楽しみだ。

  • 山崎まさよしくん主題歌でNHKドラマにもなった『妻は、くノ一』の外伝『姫は、三十一』シリーズの第5巻です。
    元平戸藩主、松浦静山さんの娘さん静湖さんが江戸の謎を解くシリーズだよ。
    主人公さんの名前は絶対に松田聖子さんにかけているように思うな。
    松浦静湖で「まつらせいこ」って読むんだ。
    しかし、聖子さんと違って、静湖姫は一度も結婚したことがない。
    そして今回、38万4千年に一度のモテ期と言われた占いが、計算ミスだったことが判明!
    「まぁ31くらいなら、まだ嫁に行こうって気持ちが残ってるだろうね~。」とすでにその域を突き抜けた らじママは、静湖姫の年齢による苦悩を多少理解してあげているようです。
    謎解きは相変わらずだったけど、次が気になるな(笑)

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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