からまる (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 305
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041011720

作品紹介・あらすじ

生きる目的を見出せない公務員の男、自堕落な生活に悩む女子大生、そして、クラスで孤立する少年……。注目の島清恋愛文学賞作家が“いま”を生きる7人の男女を描いた、7つの連作集。

感想・レビュー・書評

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  • あっという間に読み切った。ぐいぐいと引き込まれた。パズルのピースがパチッパチッとはまっていくような構成になっている。
    登場人物たちは薄い関係を保つことを生きるうえで選択している人たちばかりだ。作中の文章を
    引用する。
    「ぶつかれば勝つか負けるしかない。器用に立ち回っていれば、勝ちも負けもしない。とても平和だ。」
    自分のことだけ考えるのは楽だ。独りでいることに慣れれば、そこはもう最高のオアシス。それを悪いことだとは思わない。しかし、僕はどちらかというと逆のタイプの人間、つまり数は少なくていいけれども、その人たちとガツガツやりたい(自分をさらけ出すってこと)ので、作中の登場人物たちを見ると、なんかやるせない感じになる。しかし、この小説では、それぞれ抱えている事情は異なるけれども、自分の殻を破り、一歩先に踏み出していく様が描かれている。読後に清々しさを感じた。
    いろんな生き方あると思うが、傷つけ合ってもいいから、自分以外の誰かと関わっていたほうが人生楽しいかもしれない。

  • 連作短編集・・・になるのでしょうか。
    あの話に出て来た人が、別の話の語り手になり・・・という具合に、重なりあうけれども、それぞれ独立した、7つの作品たち。

    そして、そこに絡まるのは、互いの登場人物たちだけではなく、無脊椎動物たち。

    人は、何処かで絡まり合っているから、生きていけるのかもしれないですね。

  • 差し障りのないように傷付け傷付かないように、と目を逸らしていても、許せない心が貼り付いた笑顔が本当は寂しいのだと語っている。傷口から流れ出した血を見て初めてやっと、それが自分の心だと気付きました。見れず触れず離れるのならば、ぶつかり合いイソメのようにどこまでも絡まり合いたい。金木犀の香りがした。鳴り響く足音が世界にひとりぼっちだと笑っている気がした。潮の香りがした。君に出会える、そんな予感がしていた。気のせいかな、君にもうずっと前から、出会っていた気がしたんだ。

  • とってもからまっていた。

    最初と最後の話がよかった。
    私の脳内でとってもきれいな人として映像化された。

  • 人はみんな不器用で、自分の本心を隠して、ごまかして。だから心がぐちゃぐちゃに絡まって。
    でもそれは、ほんの少しの素直さでまっすぐになって、絡まるように紡いでいけるんだと思った。

  • 初千早さんの本。男女それぞれを描く連作短編集。夢中で読み通した。一つ短編を読むたびに、最初の短編の読み方が変わる。きっとみんなにこやかにクールに見えても、内心は孤独や狂おしい火を抱いているのだ。
    紡がれる言葉は繊細で甘美。
    綺麗なふわふわしただけの本ではなく、内容も言葉も満ちていて良かった。

  • 短編連作は個人的に大好物なので、採点甘めです。

  • 2017.6.9読了

  • それぞれが独立した短編になっているけれど、同じ登場人物達が描かれていて、読み進めていくうちにその人達のことをより理解できるようになっています。
    自分で思っている自分と外から見た自分
    そんな感じ。
    私は、自分は孤独だ、っていう気持ちを捨てられないでいるのだけれど、誰もがみなそんな思いをどこかに抱えつつ、周りの人に救われながら生きているのかもな。
    どのお話も良かったけど、私は『からまる』と『ひかりを』が特に好きでした。

  • たえさんのカバー魅力的!千早先生の描写も読者の感官共鳴を強く引き起こしてて、何だか微醺の後味がするんだよね~

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著者プロフィール

作家

「2017年 『人形たちの白昼夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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