- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041011799
作品紹介・あらすじ
吉原で読み書きのできない遊女にかわって文を綴る代筆屋を営む雪乃。持ち込まれる文の因縁を図らずも解く内に雪乃の秘密も少しずつ明らかになっていく。人情、色恋、謎解き全てが詰まった傑作時代小説登場!
感想・レビュー・書評
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吉原の遊女たちに代わって文を綴る代筆人の少女と、彼女の周囲の人間模様を描いた連作時代小説。
曰くあって吉原に迷い込み、仔細を明かさぬまま茶店に住み込み、代筆業を手伝うことになった雪乃。
文字を見抜く特異な眼力と古典の教養から、彼女は、手紙に絡む幾つもの事件に巻き込まれ、男女の愛憎や艶聞の闇、女たちの葛藤を垣間見ることになる。
第一巻の後半になって、主人公の生い立ちが徐々に明かされながら、じわじわと次巻に引っ張る流れなので、この巻だけでは吸引力はさほど強くはない。
代筆人の設定は優れている一方で、まだ人物描写と世界観の融合にこなれていない拙速さが見受けられ、次巻の展開次第の評価になるであろうと思われる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
吉原が気になって読んでみた。
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昼と夜があるように、ものには表と裏があるように善と悪ももっと複雑に入り組んでいるのではないだろうか……。
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遊女たちの恋物語。
主人公が代筆屋なので、外側から遊女たちを見てる感じになっていて、物語はさらりとしています。
連作短編であまり深い所まで描かれていないためか、遊女というより普通の女性の恋という雰囲気が強いです。 -
遊女達が大事なお客に渡す手紙の代筆。こんな仕事もあったんだ。吉原の中と外の暮らしが見えてくる一冊。
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文字を書けない遊女たちに変わって手紙を書く仕事をしている雪乃。
まだ一巻目なので雪乃自体謎が多いのですが
これから面白くなってきそう。
ただ吉原を舞台にした小説って、あまり代わり映えしないので
少しマンネリ気味。 -
謎多き物語の始まり
婚礼の日に付け火?で全てを失った札差の娘雪乃、変な切っ掛けと才能で吉原の代筆人に
本人の謎とは別に、奥で進行する色々な話、極めつけは家斉側室のお美代の方(双子?の一方が吉原から、毒殺された身代わりに) -
遊女の手紙を綴る代筆屋を手伝う雪乃は手紙がもたらす様々な事件に巻き込まれていく。シリーズの幕開け。