櫻子さんの足下には死体が埋まっている 蝶は十一月に消えた (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041012277

感想・レビュー・書評

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  • 2017/5/20川西市立中央図書館から借りた。

  •  言葉や態度、その外見から伺える底意と本音に乖離があったら。冷たそうな外見とは異なる暖かな本音が隠されているとしたら…。その逆ならばどうか?。外見と真意の乖離が恐怖と悲劇、そして追憶を生む3つの短編。

  • 文庫書き下ろしのシリーズ第4作

    例によって、骨を異常に愛する旧家の美しいお嬢様で標本士の九条櫻子が解剖学の知識で鮮やかに事件を解く物語で、高校生正太郎少年のモノローグ形式。

    第1話「猫はなんと言った?」 正太郎の同級生鴻上百合子の叔母がストーカーにつきまとわれ、飼い猫を殺されたが、猫の死因を突き止めると意外な犯人が。
    第2話「私がお嫁に行く時に」 珍しく鴻上百合子のモノローグで、亡き祖母が自分が結婚する時にくれるといった祖父の絵がどれかを桜子に見てもらう掌編。
    第3話「蝶は十一月に消えた」 出ました、やがて宿敵となる死体から蝶形骨を奪う画家花房。担任の磯崎先生のかつての教え子で仲の良かった3人組のうち第2の失踪者が出て、1人目の遺体も見つかるのだが。

  • ストーカーとかDVとか不気味だし怖いし…櫻子さんが気付いて椿さんもまさに命の危険から救われた…くらいの恩だな、と思います。なつかないから、とかそんな理由で残酷にも命を奪うなんて考えられない。けど昨今のニュースを見ていると対象が人間になることも多々。歪んだ世の中です、ほんと。仲良し三人組、と思われていた生徒たちの話もまた何とも言えず後味が悪い…。というか、櫻子さんのお母さん含めて、このお話の「母」という存在はみんなオカシイ。正太郎くんのお母さんはごく普通だと思うけど他がね…(*ノ∀`*)

  • 櫻子さんシリーズです。
    正太郎の担任である磯崎さんの元教え子が失踪、正太郎達も協力しているうちに、過去の失踪事件の謎を追うことに。
    表題作のほか、ストーカー事件の解決などもしています。

  • 図書館で。
    蝶形骨のお話しまで。
    登録忘れ。

  • 正太郎の同級生、百合子の祖母の絵の話が一番好き。正太郎と百合子はこのままお友達のままなのかな?「蝶は十一月に消えた」の最後に発覚した事件は謎のまま?この先に繋がるのかな?エピローグは気になる終わり方だし。続巻も購入しなきゃ。

  • 4冊目~鴻上の叔母さんという椿の飼い猫を死体で発見して,相談を受けた櫻子は,旭山動物園飼育員の沢と調べて,飼われているアライグマの仕業と睨む。前の恋人がしつこく,今の恋人は犬猫の嫌いな香水を使っている。犯人は…。祖母が鴻上に残したかったという祖父の絵は…。正太郎の担任が過去受け持ち,高二で一人失踪した仲良し三人組の残りの二人の内の更に一人が愛犬を連れて失踪した。残り一人を問い詰めると,3人の秘密の場所,夏の間だけ訪れる蝶を描く画家が住む小屋に案内されるが…~中編二つに短編一つというパターンは読みやすいかも。内海巡査って読んだだけだとずんぐりむっくりのチビデブ汗臭おまわりのイメージなんだけど。ああ…確かに正太郎君は大人の男と並べられるとぱっとしないけど,高二だと結構大人だけどねぇ…個人差はあっても。サモエドのヘクターは主人の遺体と暫く暮らしていたから,死臭に親しみを感じているという伏線が生きた

  • 猫はなんと言った?
    私がお嫁に行く時に
    蝶は十一月に消えた

  • シリーズ4作目に入り、櫻子さんの過去が前作までから更に見えてきて、旭川を舞台にした事件の展開も面白みを増している。正太郎の担任の磯崎先生についてのことが明らかになり、先生と元教え子との繋がりなどを辿っていき、解決の糸口に繋げるという面白みがあり、アライグマの生体、犬、猫の嫌がる香りなどためになる。モルメンが美味しそう。櫻子さんが、骨に関しては並々ならぬ知識と多大なる好奇心に溢れているが、動物の死については悲しい気持ちを持っており、人間味が増している。百合子が随所に登場し、正太郎との関係が気になる所。

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著者プロフィール

北海道札幌市出身。2012年まで旭川市在住。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞 優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト 大賞を受賞。著作に「昨日の僕が僕を殺す」シリーズ、「涙雨の季節に蒐集家は、」シリーズ(共に角川文庫)などがある。

「2022年 『後宮の毒華』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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