オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.58
  • (5)
  • (15)
  • (16)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 118
感想 : 12
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041012369

作品紹介・あらすじ

令嬢は蜘蛛の形に見立てられて殺され、座敷童子が出るという旅館の部屋では男が惨殺され、結界が張られた“密室”でも殺人が起こる……人間業とは思言えない怪事件の数々に、美貌の警部ベニーが挑む!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一応警察小説だが、角川ホラー文庫に入っていて、ホラーというより、オカルト警察小説かな。結構面白い。鬼丸三郎太刑事が実は物っ怪の鬼で、アメリカ帰りのイケメン警部のベニー芳垣が陰陽師というぶっ飛んだ設定がいい。本来なら、対立するはずの2人が協力して、3つの事件に立ち向かう。結局は、鬼丸が事件の真相に気づくのだが、手柄はベニーに譲る。最後は、鬼になって、背後に隠れていた悪人を懲らしめる。鬼丸に密かに憧れている小麦早希刑事が、鬼丸とベニーの仲に嫉妬するなどして、なかなか可愛い。ダジャレがさりげなく出てくるところなど、田中啓文らしい。

  • 陰陽師と鬼だから宿命的に意識しあうのか?それともバディを組むうちに情が移ってきただけなのか?そこの所の心情の機微が今ひとつ物足りない。それはジャンル違いと諦めよう(笑)。それぞれの事件と謎解きは結構面白い。第1話「蜘蛛の絨毯」のラストのオチは伊坂幸太郎さんの作品でも似たようなのが。

  • 鬼丸&ベニー第2弾。鬼丸さん、だいぶツンからデレになってきたわ笑。ベニーもお酒飲んで速攻で寝るとかかわいくなってきた。
    物っ怪が出てきたり、来なかったり、ほんとに怖いのは人間だったり、鬼も結界無視できるほど強くなかったりと、3話其々。
    でもそれにしても1話目はトリック強引過ぎ&最後そこか、って感じ、2話目はトリック雑&警察ザル過ぎ、3話目はまだらしいかなって思ったけど、これは推理小説として読んじゃ駄目なやつなんだな。鬼丸とベニーの攻防(とデレ)を見守る小説なんだわ。

  • 鬼丸さん、ベニーにデレデレじゃないか!笑
    女郎蜘蛛のママの言うとおり、惚れてるよなこれ。
    一緒に組めるのが嬉しいし、ベニーと対等でありたいと思ってるし、何より鬼であるのに陰陽師であるベニーの傍にいたいと思ってる。
    鬼丸さん、これはもう確定だよ~笑
    気持ちが隠し切れてないから!

    ベニーの師匠のことが1巻読んだときに気になってたけど、2巻にして早々に出てきてびっくりした。
    しかも、まさかの裏切り者でかつこれからも立ちはだかりそうな展開に。
    暴力団と繋がってたり、今回は裏で糸を引いて殺人を手引きしたり…。
    大丈夫かなベニー。
    というか、ベニーの母親に教えてもらえば良いのでは?
    母親や父親が出てこないけど、何か描写あったっけ?

    トリックがなかなか面白かった。
    蜘蛛事件のダイイングメッセージは分からなかったわ。

    東京の結界が不安定になってるって言ってたけど、あれは何のフラグ?
    なんかデカい事件が起こるのかな物の怪絡みの。
    鬼丸さんはベニーに正体明かしてガッツリバディ組める日がくるのだろうか…。
    正体は見破られるまで明かさない気がするんだよな。
    自分からは言わなそうだ。

    次の巻を早く読まないと。
    気になってしょうがない。

  • 陰陽師警部のベニーと物っ怪の鬼刑事の鬼丸シリーズ第2弾。今回、密室を舞台にした3つの事件でコンビを組む2人。相入れない2人のはずなのにちょっとずつ絆が芽生えてくる感じが楽しい。ベニーに魅力を感じ惹かれつつある鬼丸だけど、それを素直に認めたがらないツンデレの部分も見れて面白かったです。ベニーも陰陽師の力をつけてきてるけど、まだ鬼丸の正体には気づかないようですw スナック女郎蜘蛛の面々もいいキャラですね。

  • シリーズ2作目。3話。蜘蛛と座敷童子と結界。なんか…読みすすめるたびに…鬼丸さん、ベニーさんのこと好きなんじゃね?って…途中でどんなジャンル読んでるかわからなくなったよ…

  • 『オニマル異界犯罪捜査班』第2巻。
    今作の方がミステリっぽい雰囲気がより強いような気がしますが、やはりメインは伝奇ものとしての内容。
    冒頭とエピローグがいやが応にも続編への期待を盛り上げます。

    いつかは自分を追いつめる事になるかも知れないベニーに惚れこみ(本人は指摘されても絶対に認めないけど周囲にはバレバレ)、つい助けたくなってしまう「物っ怪」の鬼丸…。まったく、鬼の心は複雑です。
    ベニーも完璧超人じゃないキャラクターなところが良い。
    この二人の関係がどう変化していくのかも気になります

  • オニマル・シリーズ第二弾。陰陽師の警部・ベニー芳垣と鬼の刑事・鬼丸のでこぼこコンビが怪事件に挑む。

    今回は『蜘蛛の絨毯』『座敷童子の棲む部屋』『結界の密室』の三話が収録されており、三話のいずれもちょっと変わった密室殺人事件をテーマにしている。

    このシリーズは、ベニー芳垣と鬼丸のでこぼこコンビが奇怪な事件を解決する面白さと鬼丸の正体がいつ明らかにされるのかという興味の二つを兼ね備えているようだ。まるで漫画のような伝奇ミステリーであり、肩が凝らずに読めるのが良い。

  • なんだかんだ仲良しやね〜。
    女キャラの存在意義は疑問だが…

  • (収録作品)蜘蛛の絨毯/座敷童子の棲む部屋/結界の密室

全12件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、短篇「落花する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第62回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。ミステリー、ホラー、伝奇と様々なジャンルで活躍し、時代小説では「鍋奉行犯科帳」「浮世奉行と三悪人」などのシリーズなどがある。

「2023年 『貧乏神あんど福の神 秀吉が来た!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中啓文の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×