バスカヴィル家の犬 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2014年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041012628

作品紹介・あらすじ

魔犬伝説により一族は不可解な死を遂げる――恐怖の呪いが伝わるバスカヴィル家。その当主がまたしても不審な最期を迎えた。遺体の傍には巨大な猟犬の足跡が……謎に包まれた一族の呪いに、ホームズが挑む!

感想・レビュー・書評

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  • 残念ながら身近なホームズファンにより、
    かねてから本作の素晴らしさをネタバレされていたため(人にあらすじを語ってもらうのも好きな性分なので、しょうがないのだけれど…笑)
    驚きは半減しちゃったかな。
    もっと早く読んでおくべきだった…!

    イギリスの土地をあまり知らないのだけれど、
    旧石器時代の遺物に囲まれた荒野とか見てみたいなぁ

  • ホームズシリーズは、
    子供の頃に児童書の全集で
    読んだつもりでしたが、
    本書は読んでなかったようです。

    「ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 XI」が
    本書についての謎という事で、
    急遽読んでみましたが…

    子供の頃に「踊る人形」を読んだ時にも、
    原文でなきゃわからないと思ったけど、
    本書の中でも、
    原文での言い回しを
    カッコ書きで補足しているので、
    やはり翻訳では…

    子供の頃にホームズシリーズを
    読んだ時のワクワク感はありませんでした。

  • 面白かったです。
    短編も良いのですが、長編の方がワクワク感の持続がたまらないですね。
    全て回収された時の爽快感!
    やめられません。

  • ホームズ長編の最高傑作では?
    探偵小説という枠組みに収まらず。冒険小説、アクションあり、身の毛もよだつ怪奇、ホラーあり。小説という娯楽の醍醐味を味わう。
    翻訳の読み易さ故、舞台ダートムアがまた魅力的。荒涼とした大地、不吉な岩肌、閉じた空気感、悪魔の存在。情景がはっきり目に浮かぶ。
    ワトソン医師の探偵活動、主役は私だと言わんばかりの大冒険に心躍る。だが、ホームズが登場した時の安心感といったらもう。ワトソンには申し訳ないが役者が違うのである。
    探偵と助手。ホームズ以降、様々な形でミステリ作家により描かれ続けているが、ワトソンのような、悪に屈しない正義感をもった王道な助手に、出会いたくなってしまった。立ち返ってこの関係性に戻るのもありかもしれない。

  • 恐怖で支配された愛は本物の愛でないと思うんですが、どうですかね?
    それで愛される者が幸せなら本物の愛なんですかね。
    愛する者の愛が演技であったとしても、一生騙し続けられるなら、それで良いのでしょうか。

    さて、ホームズ3作目。
    だいぶ読み方がわかってきて読みやすくなってらきた。
    銀色の月を背にして岩山の頂上にたたずむ人影は誰か気付いたぜ。(自慢)

    読み方がわかってきた分、とびきりの謎と冒険が用意されていた。
    『一気読み必至』の宣伝文句は本当だな。

  • シャーロックシリーズ初読本。この原作が映画化されるため、映画に間に合うようにこの本を読むことにした。バスカヴィル家に伝わる魔犬伝説という幻想的事柄から、科学的根拠に至るホームズの推理には圧倒された。私としてはスティプルトンの妹が実は妻であったということ、スティプルトン自身が偽名であること等、本を読み進めても気づかなかった真実に驚かされた。またシャーロックとワトソンが別々に行動することによって、犯人の意識を避けているのは本書の魅力だと感じた。映画に間に合うようにこの本を手に取ったが、映画で設定や時代背景が異なったりするのが嫌になるほどミステリー好きにはたまらない内容だった。

  • オカルトチックな雰囲気も醸し出しつつ、ホームズ、ワトスン共に体を張った調査。
    ホームズは、近年のミステリ作品に登場する探偵と比較すると肉体派の印象だが、終盤の推理過程を読むと…
    些細な描写から綿密に推理を重ね、着実に真相へ近付いていたことが分かる。
    ☆3.5くらい。さすがの完成度の高さ。

  • あの時代のアイテムや恐怖をかきたてる描写が印象的で、退屈させない展開にも引き込まれる。
    当時の推理小説として、今読んでもかなり高い完成度だと思う。

  • 知人が、訳が良くて読みやすいと話していたので、定番ですが未読だったので手に取りました。案の定、一気に読めました。
    テレビで三谷幸喜版をやっていますが、別物ですね。(笑)

  • 結末はなんとなく覚えていたけれど、やっぱり面白くてぐんぐん読み進めてしまった。
    冒頭から終幕まで、ホームズとワトソンのバディに魅せられる。杖から推理し合うところ、離ればなれのときにワトソンがせっせと報告を送るところ、ムアで再会するところ。信頼関係と心地よい二人のテンポがとにかく好ましい。
    事件自体は悲しい結末となったが、伝承と相まっておどろおどろしい雰囲気が漂い、終始ハラハラさせられた。謎がわかっていてももう一度読みたくなる、そんな1冊だなあと思う。

  • バスカヴィル一族に災いをもたらしてきた魔犬伝説。当主のチャールズの遺体発見現場にあったのは、巨大な猟犬の足跡。チャールズも呪いにより殺されたのか?新しい当主ヘンリーが、バスカヴィル館に入って行く…。
    ホームズとワトスンは、新しい当主を危険から守り、先代の死について探るため調査に乗りだす。


    久しぶりのホームズさん。映画「シャーロック」を観に行く前に(たぶん)再読。

    ムアに響き渡る鳴き声がずっと不気味でありました。農民たちが言うには、バスカヴィル家の魔犬が餌食を求めている声なんだとか…。

    すさまじい絶叫が、苦悶に引きつった声が、ムアに漂う静けさを突如引き裂いた。何が起こったのか!魔犬か?あぁ…ぁあ?おーヘンリー!

    シリーズ史上最も得体の知れない難事件と言われるのも頷ける、不気味な鳴き声が響き、濃い霧に包まれ、恐ろしさ増し増しの読書でした。

  • シャーロックホームズシリーズ長編第3弾

    自分はこれまで読んだホームズの作品の中では緋色の研究が一番素晴らしいと思っていて、この作品も素晴らしかったのだが、やはり比べてしまうとどうしても、その後の作品がどれもあれ以上の出来にはどうしても思えなくなってしまっている。

    今回の物語には過去の長編2作と比べて過去パート(犯人の自供パート)がない。なぜないのかは読み終えればわかるだろう。

    短編集を除き3作目ともなると、ホームズと数々の事件を一緒に解決してきた影響か、ワトソンにも洞察眼が備わってきているのがわかる。あとはなぜそう感じたのかがきちんとわかればホームズに並べるのかもしれない。

    そしてホームズ自身にもワトソンとの交流を通じて段々と人間らしさが備わってきているように見える。過去の作品では事件そのものにしか興味がなく、事件に関わった人には関心を向けていないように感じたが、過去に依頼者を死なせてしまった影響からか、ホームズが依頼主を心配しているような言動が見受けられる。

  • 多分数十年前児童書で読んで以来のバスカヴィル家。舞台はロンドンを離れたダートムア。少し前に写真を見ていたので荒涼とした大地をイメージしながら読むことができました。新訳は特に癖もなくすっきりと読みやすかったです。きちんと伏線の張られたミステリらしいミステリだと感じました。結構覚えていたところもあったのですが、抜粋された児童版とはかなり違うんでしょうね。感想としては、ワトソンに頑張ったね、と労いつつ、最も大事なことは何か忘れちゃいけないと叱咤したい、というところでしょうか。久しぶりのホームズ、堪能しました。

  • シャーロックホームズ
    本タイトルの映画や
    他の本いくつか
    思い出しながら


  • 面白かった!興奮した!

    (以下ネタバレあり)

    本作ではワトスンと一緒に事件に入っていき、調査を進め、謎解きをしていく。何からどう手をつけたらよいのか、とくべき謎もとっ散らかって、深みにはまったところに…"ヒーロー登場"!興奮した。ワトスンと同じくらい喜んだし、嬉しかった!長編ならではの最高の焦らしだった。

    今回は読者に近いワトスンが中心に、情報を集めて、思考整理・仮説設定がされることから、一足飛びに「結論!」とはならず、付いていきやすかったし、読みやすかった。
    一方で、ここぞの場面で、(あまり推理せず)正面突破で踏み込むところでは、ちょっとヒヤヒヤした(イライラした)ところもあった…かな笑。そのせいで一瞬、ヘンリー死にかけたし…。

  • 田舎に伝わる魔犬の伝説、怪しい洋館に住む人々、底なし沼、月夜と霧の中での対決、怪しい男が岩山の上に現れる、脱獄囚、旧石器時代の異物…。
    この小説には後に定番となる(当時としても目新しくなかったのかもしれないが)要素が数多く出てくる。後の作品に影響を与えた偉大な先行作品なのかもしれない。

    ジャンルはゴシックホラーだろう。映像向けで実際ドラマ化も多い。
    正直このジャンルは好みではない。ホームズは短編の方がよくないか?

  • 相変わらずのホームズの名推理‼︎
    って事にはならないこともあるんですね、たまには天才に近い犯人も居るんだ!

    霧に包まれた底なし沼が点在するムアを舞台にバスカヴィル家に伝わる恐ろしい言い伝え…ダークな雰囲気で好きですねぇ

  • とある名家に伝わる魔犬伝説の謎にホームズが挑む。
    その家の先祖は、魔犬に呪われた歴史をもち、代々家主は非業の死を遂げている。

    ホームズのもとに、元家主の知人であり、主治医でもあった医師が調査を依頼したことで物語はスタートする。
    元家主も不可解な死を遂げており、死体の近くには犬と思われる足跡が残っていた。

    問題の館にはワトソンが出向き、手紙でホームズに報告するかたちで物語は進行する。

    前2作の長編と違い、非常に読みやすい作品だった。
    また、名探偵コナンでも、炎に覆われた魔犬のミステリーがあったが、この話をもとにしていたのかと納得。
    そして、名探偵コナンでも駆使される変装術は、シャーロック・ホームズシリーズでも、定番のネタとなっている。特に主人公のシャーロック・ホームズがあらゆる人物に変装して、ワトソンさえも騙す。

    本作では、特にホームズとワトソンの友情と信頼関係の深さが際立つ作品だった。

    真犯人もその動機も意外性があって、ミステリーとしても、かなり面白かった。ホームズの長編作品の中で一番好きな作品になった。

    出版順としては、5作目だが、前作4作目でホームズは亡くなったことになっているから、物語の時系列としては、それよりも前の出来事。

  • 舞台設定が光る長編。おどろおどろしいムアの地と血なまぐさい伝承が本書を怪奇小説のようにも感じさせてくれる
    ホームズが登場する演出がかっこよくてたまらなく好きです。ワトスンも一人でよく頑張った
    二人が息の通じたバディとしてそれぞれ活躍するのも見どころです

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著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。翻訳家。訳書にドイル『シャーロック・ホームズの回想』『緋色の研究』、ホロヴィッツ『シャーロック・ホームズ 絹の家』(全て角川文庫)の他、ミッチ・カリン『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』、ホロヴィッツ『モリアーティ』(共にKADOKAWA)など多数。

「2023年 『新シャーロック・ホームズの冒険 顔のない男たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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