つれづれ、北野坂探偵舎 ゴーストフィクション (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 338
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041012659

作品紹介・あらすじ

昔馴染みの女性に招かれ、佐々波はある洋館を訪れる。そこは幽霊の仕業と思われる不思議な現象に満ちていた。“編集者”と“ストリーテラー”二人の探偵は、館にまつわる物語を紡ぎ謎を解き明かすことができるのか?

感想・レビュー・書評

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  • 小説家の里見青から絵を探してくれと頼まれ、元編集者の佐々波蓮司は作家の雨坂続ととある洋館に向かう。大学生の小暮井ユキと彼女に取りついた幽霊の雨坂ノゾミも一緒に。
    洋館では次々に不思議なことが起こる。ただの幽霊騒動かと思われるが、これが里見青の過去の真実を探し出すこととなり、小説を書くということ、プロット、構造の意味をも探し出す物語となっていく。
    なかなか上手く仕組まれた小説であり、結構謎をかんがえることに惹きつけられた。影、カラス、赤・青・黄の色などの言葉が深層心理っぽく意味ありげである。それに、どうもまだ謎は完全に解決されていないようだ。雨坂ノゾミも謎である。さて、どうなっていくのか。

  • シリーズ三作目。洋館に現れる幽霊の話。
    セリフだけ見ると、もう一体誰が生きてて誰が幽霊なのか混乱してくる(笑)話の流れから、実は叔父さん(カラス)も幽霊!?とワクワクしたのに違ったし。でも、今回の幽霊の結末は感動した。未練というか、執念というか…いっそ愛だなぁと。
    雨坂続はハッピーエンドに固執するというだけあって、このシリーズ嫌な結末にならないのが良い。二人が追い求めている謎にもいよいよ近付いてきた気配で、これからの展開が待ち遠しい。きっと嫌なラストにはならないと思うしね。

  • ロボットが出るSFでも幽霊が出るファンタジーでもミステリなんだ
    あんまり説得力がないが
    超探偵と超犯人(何しろ幽霊だから許される)の思い通りに描かれる世界を楽しむものであって
    そこは重要でないのである
    飛び道具の味わいである
    さすがに面白い

  • 非常に冗長な物言いが好きな人は気に入る作品だと思う。
    かくいう私は文体が好きなのでお気に入りだ。

    本シリーズにおいては、設定がある種「奇をてらった」と言わんばかりの設定ではあるもののそこを気に入ってしまった。
    作家と編集者がそれぞれの立場、目線から物語を進めていく様子は新鮮であり、作者のキザったらしい文体も相まって掛け合いを見ているだけで楽しい。

    彼の物語の登場人物にはそれぞれ役割が与えられていると思う。物語である以上、役割があるのだろうが彼の物語ではより明確にその線引きがなされているように思う。
    それぞれの役割を最大限にこなそうとする登場人物に私は好感を覚える。

  • シリーズが続くにつれ面白くなってきた。
    作家ならではの目線で物語としての整合性から事件の真相を読むというアイデアはなかなかいいな。

  • 大阪芸術大学のイベントで購入。

    物語を書くことと、生きることは似ている。

  • 地縛霊のため、海岸から移動する事ができないはずのノゾミが、ユキの元に現れ、離れることができなくなるプロローグから始まります。里見青という小説家から洋館の中にあるはずの姉の最後に描いた絵を探す依頼を受け、洋館に向かった3人とノゾミ。着いた途端に受けた霊からの警告や様々な怪奇現象。里見の姉や祖母の霊。それらは里見が失っていた過去の記憶に繋がっていく…とても複雑でかなり悩みながら読みました。今回はとても切ない話でした。

  • この巻でまとまる部分は一〜二巻より断然楽しめた気がする。二巻からあまり間を空けずに読めたせいか、メインの佐々波と雨坂とユキとノゾミのキャラクターに馴染み易かったことも良かった。紫色の指先関連のシリーズを通しての大筋部分は相変わらずよくわからなくて入り込めなかった。一巻の内容をちゃんと覚えていて、その辺りの思わせ振りさにもっと興味を持って着いて行けたら良かった。。

  • 図書館で。
    新たな作家さん登場。結構面倒くさそうな人だなぁという印象通り、メンドクサイ人だった。なんか登場するキャラクターたちを見て居ると幽霊の方が人間臭かったり人情に厚かったりするのが愉快。カラスさんってのが又なんかひっかきまわしそうな人物だなぁという感想。

    サクラダリセットを読んでから読んでいるので、時々登場するモチーフが懐かしい感じがするなぁ、と。カナリアのブランコとか。ブランコって事は雄だったんだろうなぁ。思わせぶりな台詞を吐いてたから又出てくるんだろうけど。

    それにしても姉妹ってそんなにややこしい関係なんだろうか。スナフキンに憧れるムーミントロールみたいだなぁなんてぼんやり思いました。お姉ちゃんは足場も確認せずに出て行こうとしたなら結構迂闊ものだなぁとは思う。自分の過去を他人が語るってのもなんだかなぁとは思うけどそれで彼女が救われたならまあいいのかな、という感じなのか。ちょっと腑には落ちないけれども。

  • やはり朽木続きの方が元々は本名だったか!
    前巻の考察がちゃんと出来ててスッキリした。
    このシリーズ、相性が微妙なのかちょっと読み辛いから考察したけど不安だったんだよな。
    で、数年前までは本名だったけど、色々事情があって、姉の結婚後の姓である雨坂になった。
    その色々の部分が非常に気になる。何があったのか。
    佐々波さん、一々意味深過ぎて(笑)

    ノゾミちゃんがあの場所から動いたことで、今回少し進展したかな。
    なぜノゾミちゃんはあの場所から急に動けたんだろう。
    前巻で、レイニーとのあの紫色に光る指先の行の意味深な接触後倒れて、今回何故かユキに取り憑いたことであの場所から離れられた。
    しかも、冒頭でユキが見てた白いカナリアの夢がノゾミちゃんと繋がりがありそうで。
    恐らく砂浜に倒れてたのはノゾミちゃん?
    それかお母さんのどちらかだと思うんだけど。
    なんでユキなんだろう。佐々波さんと雨坂も動揺してたけど、自分も一緒に凄い動揺した(笑)
    ほんとユキはこのストーリーにおいてワイルドカードだよな。

    雨坂以外の作家さん登場にびっくり。
    そして、その作家、里見青はなにやら佐々波さん的には一方的に色々トラウマに繋がる因縁の相手。
    死んだ彼女に性格がどことなく似てるってのに一番驚いた。
    佐々波さん、大切な人亡くしてたって彼女のことだったのか。
    1巻読んだのがだいぶ前でうろ覚えだから作中で言ってたかもしれないけども(笑)
    彼女亡くしたって相当キツイだろうな。
    サバサバしてた関係みたいだけど、確かに愛情はあっただろうし。
    いつかこの辺りも掘り下げてくれるんだろうか。

    里見邸での怪現象、おばあちゃんの方が悪いのかなって最初思ってた。
    でも、その後なんとなく里見青に原因があるんじゃないかなって思ったけど、そうじゃなかったという良い意味で期待を裏切られた。
    結末も最初に描いてたものよりかは全然良かった。
    いつか今回の怪現象にまつわる過去を元にした影の物語を書き上げるのだろうな、青は。
    過去話が出る前に読んでても普通にファンタジーとして面白いなって思ったけど、あの実話があってのストーリーだと意識して読むと深みが出て面白くなりそう。
    影の物語、短編とかで出ないだろうか(笑)

    烏、一体何者なんだ。ただの酒飲みの評論家のおっさんじゃないな。
    赤、青、黄。紫、烏。これについて雨坂が色々言ってたけど、曖昧すぎて捉えきれなかった。
    ただ、紫色の指先に何かしら係わりありそうだな、と。
    最後のサリ際の言葉も意味深だったしな。
    今回はここまで、雨坂もそれをしっでる、か。
    雨坂荷はおそらく烏について見通しているんだろうな。
    今回は、と言うくらいだから近い内また烏とは会うんだろうな。

    というか、烏が変なこと言うから不安になったけど、佐々波さんが雨坂と謎解きしてるのみてたらその不安は取り払われた。
    確かに青との打ち合わせは、佐々波さんの力を活かせていた。
    ただ、雨坂との打ち合わせでの佐々波さんは、感覚を研ぎ澄まされて鋭利になっていき、生き生きとしている。
    佐々波さんの仕事力の相性は青と合うかもしれないが、本来の性質との相性は雨坂との方が合っている。

    今回色々進展があったな。
    佳境に入りそうな気配がする。

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著者プロフィール

徳島県出身。グループSNE所属。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)などがある。

「2017年 『ベイビー、グッドモーニング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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