レイルウェイ 運命の旅路 (角川文庫)

制作 : 喜多 迅鷹  喜多 映介 
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年3月25日発売)
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  • 本棚登録 :18
  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041012840

作品紹介

第二次世界大戦のマレー半島。イギリス人のエリックは日本軍の捕虜となり鉄道建設に従事させられ激しい拷問にあう。30年後、エリックは自分を蹂躙した元日本兵が生きていることを新聞記事で知る――。

レイルウェイ 運命の旅路 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 拷問を受けた人間が、直接暴力をふるった人間より、言葉の通じる通訳により深い怨恨を抱くことがあるという。実際に戦犯裁判で通訳がより重い判決を受けた例があるという。言葉が通じるからこそ通訳に悪意を感じてしまうという事実、言葉の力を考えさせられる。シンガポールで日本軍の捕虜になった英国人の自叙伝。表紙の印象とは違ってロマンスはなく、中身はできるだけ感情を抑えて淡々と虜囚の事実を述べようとしたもの。事実に興味がある人向けの本です。

  • 1996年に『泰緬鉄道 癒される時を求めて』という邦題で発刊されたものを、今年映画化に伴って、映画の邦題と同じく改題して文庫化したようです。
    原著名は『The Railway Man』

    正直、最初の部分は長々と家族の事や幼少期からの事柄を並べてあるだけなので、読んでいても頭に入りません。
    ただ、鉄道マニアで若くして通信隊将校となった彼がそこに至ったのも、捕虜の中でも技術職を与えられたのも、スパイ容疑をかけられることになったのも、その生い立ちあってこそなので描かざるを得なかったのでしょう。

    シンガポールが陥落し捕虜となってからの生活は劣悪を極め想像を絶します。
    映画『戦場にかける橋』を観たことがありますが、彼が本の中で記した現実はもっと悲惨で残酷でした。
    捕虜とは名ばかりの奴隷で、日本軍にとっては人間の姿をした動く使い捨ての道具でしかなかったかのようです。
    ましてや拷問まで…。

    被爆県長崎に住む者として原爆の事、平和の事を学んできたように、捕虜や泰緬鉄道についても日本人として目をそむけずきちんと知るべき事実だと思います。
    彼が恨みを抱き続けた元通訳の永瀬氏についても、その活動についても、この本を読んで初めて知りました。
    永瀬氏の著書もぜひ読むつもりです。

  • 本書の内容はノンフィクションであり、その描写も詳細にわたっていて非常にリアリティを感じさせる。
    しかしながら、本書は大変読みにくかった。小説、というより日記のような文体であり、会話も殆どなく、筆者の一人称の文体で淡々と綴られていくのだ。当然戦時中の過酷な出来事も多々描かれているけれど、メリハリや感情的な表現は全くなく、読むのにかなり疲れた。
    とはいえ、本書の価値はとても高いと思う。捕虜としての実体験が、その後の人生にどのような影響を与えたのか。まさにその部分に、あまり語られることのない、戦争が人にもたらす本当の恐ろしさがあるのではないかと感じた。

  • 新聞でパッティの記事を読み、書店で探して購入。
    最初はなかなか進まなかったものの、後半は圧巻。
    全ては、これが事実であるということ。
    過去をなかったように生きなければならないことは、これに限らずにあるのだと思う。
    それだけ、人を理解するということは難しいということ。
    苦悩の歴史を知り、それでも生き抜いた人がいる事実に向かい合いたい。

  • Eric Lomaxの自叙伝の映画化。
    第二次大戦のタイ・ビルマにおける戦いで交錯した英国通信兵と日本軍憲兵隊の通訳の男による友情を描いたもの。
    感動の作品とされていて、確かに感動するが、それ以上に戦争の悲惨さがよく描写されている。

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