ずっと、そばにいる―競作集・怪談実話系 (角川文庫)

制作 : 東 雅夫  幽編集部 
  • KADOKAWA (2014年3月25日発売)
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  • 本棚登録 :38
  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041012888

作品紹介・あらすじ

友人の家で見かけた奇妙な箱。ずっと、まとわりつく淫靡な牝の臭い。取り憑かれた人々-「これは実話ではない」と断言しつつ怪談実話のテイストを存分にかもしだす京極夏彦の名品「成人」をはじめ、日本唯一の怪談専門誌「幽」に集う恐怖の紡ぎ手10名が、幽明のあわいに文芸としての怪談の極意を追求し大反響を呼んだ、伝説の書き下ろし競作集。誰も味わったことのない戦慄と陶酔が今宵、貴方を待ちうける…。

ずっと、そばにいる―競作集・怪談実話系 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • いやー怖かった。ホラーは大抵大丈夫なんですけど、これは読んだ後、一人でいるのが少し怖くなりました。
    書いているメンバーがとても豪華で、どのお話も読みごたえがありました。
    特に気になったのは以下。

    ・成人/京極夏彦
    怪異の怖さと人間の心の中の黒さが両方見事に描かれていました。
    性欲を固めたようなあのお化けの正体は何なんだろう。

    ・顔なし地蔵/安曇潤平
    山仲間の三人はある日登山中に謎のお地蔵様の群れを見つける。いくつかは顔が彫ってあるが、いくつかは顔がなかった。そのうち、その山仲間の一人が謎の死を遂げる。残ったメンバーでもう一度お地蔵様を見に行ってみると、なぜか顔のあるお地蔵さまが一つ増えていて、その顔は亡くなった友だった…。
    日本昔話にもお地蔵様の怖い話がありましたが、そういう、古くからある恐怖話をオーソドックスに書いている話。シンプルかつ、文句なく怖い。

    ・茶飲み話/加門七海
    作者本人が語り手という、まさに「実話とフィクションの境界」であるこの本のテーマに沿ってかかれた話。
    ところどころ飄々とした語り口と、怖さのバランスが良い。

    ・怪談BAR/中山市朗
    人から聞いた取り留めない話を語る、という書き方。
    いくつか怖い話が書いてありますが、前に使用していた人の残像が残るというカラオケボックスの話が一番奇妙で好き。

  • 10人の作家による競作集(怪談実話系)ということで、いわゆる実話怪談から実話風ホラー?まで集まってます。ただし競作集といいつつ一部のみ書き下ろしだった。
    怖いのは安曇さんの「顔なし地蔵」だが、これは既読。京極さんの「成人」のもやっとしたいやな雰囲気が上手い。これがトップに掲載されているため、最初に満足感がピークになってしまったというのはもったいない感じも。加門さんの「茶飲み話」も好き。

  • 10人の作家さんによる怪談実話系の競作集。京極さんのは別の文庫本で読んだばかりだったので、ちょっとがっかり。
    岩井志麻子さんのは怪、というより生きている人間の怖さで、ん?という印象。…この作家さま初読みだったので、なんか微妙な感想でした。
    角川フェアの帯POP目当てで手にした一冊でした。イベントがなければ読まないジャンルだったので、たまにはいいかな、と。

  • 実話系の怪談の短編集で、私が怖かったのは祝山を書いた加門七海の茶飲み話と山の怪談本を1度読んだ事がある安曇平の顔なし地蔵。岡山からの帰りの新幹線中で読んだんだけどゾッとした。二人の共通点は、祟りというか、罰が当たるというか昔からの迷信を信じずに禁忌をおかすと悪い事に見舞われるという所。そういうことが昔から伝わっていたから、人々はモラルを持って生きてきたのかもしれない。今はそれこそ神も仏も恐れない人々が多すぎるから悪い事をして罰が当たるとか考えず人を簡単に殺めたり昔からの史跡などに落書きしたり壊したりするのかも。怖い話イコール悪いものと考えるのは間違ってると思う。

  • 2014/4/29〔火曜日〕

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ずっと、そばにいる―競作集・怪談実話系 (角川文庫)はこんな本です

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