星やどりの声 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1634
レビュー : 160
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041013359

感想・レビュー・書評

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  • 作品の主題は”家族愛”だろうか。
    父を亡くし、三男三女の大所帯をまとめる母。
    喫茶店を営む母を手助けする、子ども達。そして、母の決断と新たなる旅立ち。
    最終章で明かされる、家族の本当の絆は心温まるものであった。

  • 映画「桐嶋-」を観て、朝井リョウを読まなければなあと思っていたところ、売り出し中の文庫だったので手に取った。冒頭のモタつきとか、清潔なようで生々しくて気持ち悪い大学生の描写とか、よくできているけどどうでもいいものの一つとして楽しんでいたのだが、ある一文に来たときに、不意に涙が出た。それは、ミステリでいう衝撃の一文といったことではなくて、ある秘密が仄めかしではなくて「存在する」ということを予感させるくだりで、ごく自然にしかし唐突にきたものだから、急に背中を叩かれたみたいなぼろっと泣いてしまった。つまりジャンルコンテンツとしてのミステリ的ではない、小説の小説らしい衝撃とは、かくあるものなのだという、反省に近い体験をさせられたのだった。
    で、その一文がどれかというと、長女が弟妹たちに噂されている冗談(であり物語上の懸念)が本人によって触れられるくだりである。そのあとに、謎解きに相当するパートが続くのだが、説明もなしに視点だけ上空に(「星」の高さに)引き上げられて、揺すぶられる。
    実際にはそのあと、予兆だけで泣いてしまったがつまらない展開だった、ということもあったかもしれないわけだが、それによって上記体験の小説的価値は変わらなかったのだろうなと思う。それが産業としての映画、アニメとは違うところだ。

    ちなみに堀江氏の「声」と「作者の苛立ち」に関する解説は平易で文学的で実に素敵であった。朝井リョウのファンンになってしまう。

  • 星やどりという喫茶店とその町を舞台にした6人の姉弟、その両親からなる家族の話。
    姉弟みんな父親が大好きで、その亡き父親に対する葛藤を描きながらストーリーが進行。
    家族それぞれがお互いを想いあっている。家族の思いやりの絆の強さが感じられる素敵な小説でした。

  • 朝井リョウってやっぱりすごい。
    一人一人の描き方が上手くて、読んでてすっと感情移入できる。
    この物語には、家族とか兄弟姉妹の関係について考えさせられた。
    家族からの卒業ってなんだろうなと思う若い人には、特におすすめです。

  • この作者の視線はとてもあたたかい。
    年齢の違う6人兄弟、それぞれの今、それをみずみずしく表現している。
    それを天上から見守るお父さん。想像するだけで泣けてくる。
    20160930

  • 6人兄弟の視点がそれぞれ移り変わってストーリーが進んでいく。兄弟の感情がこちらにも伝わってくるのがすごいなと思った。最後の解説を読むとタイトルの意味がまた深くなって良かった。

  • 店名が変わり店の構造が変わる
    兄弟は父の想いを知ることになる。。。
    6人兄弟の話し。亡くなった父の想いとは
    おもしろかった

  • だいっすきな小説
    今まで読んできた数多くの本の中で確実に一番読み返してるし大好き
    お父さんが最期に子どもたち一人ひとりに話しかけるところは絶対に泣いてしまう

  • 母子家庭の6人兄弟の話し。1人ずつが一人称になって順々に語られていく。

    皆のまとめ役母のような琴美、就活中の長男光彦、ギャル系女子高生の小春、真面目系のるりの双子の姉妹、ザ男子高生の凌馬、内向的な末っ子真歩。それぞれの亡くなった父への想いが語られていく。文章表現の仕方を人物によって変えているように思った。朝井リョウは会話とモノローグのバランスが良く言葉の選び方も素敵。
    亡くなる前の父が語る言葉に涙。

    読後温かい気持ちになった。
    みんな離れてそれぞれの人生を送るようになっても家族は繋がっている。
    家族っていいなと思わせられる作品

  • 家族の1人1人の葛藤や成長が見えてくるような本でした。特に双子の姉妹のところが印象に残っています。家族の絆の重みや、それがあることによって生まれる強さを感じました。

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著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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