- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041013908
作品紹介・あらすじ
数年前、父の仇討ちをした相手は無情にも親友であり、その妹は想いを寄せる女だった-故郷も身分を捨て辿り着いた照降町で喜三次が出逢う面々。幼い自分を置いて出奔した母を憎みながら、何とか身抜きさせようと画策する文治、不器量を自覚しながらも美丈夫な男と添い続けたいと慕い続けるおてる…心に蟠りを抱えながら、前を向いて日々を必死で生きようとする人間の姿を江戸情緒豊かに描き出す傑作時代小説第二弾!
感想・レビュー・書評
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名前を町人風の喜三次と変えて自身番の書役となり働く。
髪結床、猫字屋では、おたみが亡くなった人徳ある岡っ引きの夫が連れてきた孤児を育てている。
第二巻は、おたみの次女が、大店の拐かされた娘では?と、事件がおこる。
おとなしい仙三が昔いじめられた相手が野垂れ死そうになっているところを救うのだが。
弱者側、強者側、それぞれ人は立場の違いで思い出も違う。弱いものがただ損をするのか。
その思いやりの深さを認める照降町の住人に優しく支えられる。シリーズ第2弾。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少し、切ないというか・・・余韻を持たせすぎというか・・・こんな終わり方?というか・・・
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「ででふく」はよく出来た話だった。
作り物っぽいと意味ではない。
ところてんがのどを滑り落ちていくような、
流れるような感じ。
後味は決して甘くないが。
喜三次が金のために抜け駆けしようとした男を
怒ったのは今までの喜三次の印象と違い、
少し唐突に感じたが、
武士だった過去の話がからんできたので、
次作が楽しみだ。