ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 6238
レビュー : 649
  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014516

作品紹介・あらすじ

あらゆる悩み相談に乗る不思議な雑貨店。そこに集う、人生最大の岐路に立った人たち。過去と現在を超えて温かな手紙交換がはじまる……張り巡らされた伏線が奇跡のように繋がり合う、心ふるわす物語。

感想・レビュー・書評

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  • 映画化されたので、記念にトップページへ持ってきました。
    評判もいいようですね。

    祝・文庫化☆
    とてもいい感じでした!
    どなたにも、オススメできます~。
    この作者にしては珍しい?画期的ほのぼの系(変な表現ですが)
    といっても‥

    どんな悩みの相談にも乗るナミヤ雑貨店。
    その仕組みとは‥?
    ナミヤ雑貨店の主人・浪矢老人が、店名との洒落で始めた事だった。
    子供からの無邪気で調子のいい相談が多かったのだが。

    ある夜、金を盗んで逃走中の若者3人組が、廃屋に逃げ込む。
    雑貨店だったらしい建物の中には、40年も前の雑誌などがあった。
    郵便受けに「初めて相談します」という手紙が投げ込まれ、面白半分に返事を書いて牛乳箱に入れる。
    すぐに返事があり、それもとても真摯に受け止められていた‥
    不思議に思いつつも、また返事を書きたくなる彼ら。

    オリンピック出場を目指している選手だが、恋人が重い病気のため、看病に専念するかどうか悩んでいるという女性。
    歌手を目指したが目が出ず、家業を継ぐかどうか、迷っている青年。
    妻子持ちの男性の子を妊娠してしまったという女性。
    親が借金を抱えて夜逃げしようとしている男の子。
    養い親を助けるため、水商売を続けようかと考える若い娘。

    ナミヤ雑貨店の主の息子は、老いた父親にある頼み事をされる。
    三十三回忌のときに、一度だけ、悩み相談を復活してほしいというのだ。
    そして、昭和から平成へと、年月は進み、日本の様子も変わっていく‥

    不思議な連鎖が起きるエピソードのたたみかけ方が上手く、現実味のある相談と、ちょっとしたユーモアで、飽きさせません。
    すべてがハッピーエンドというわけではなく、切なさや思いがけない展開もありますが。
    読後感は良いですよ。
    人の関わり方はけっこうややこしいので、再読にも耐える内容。
    いつかまた読むのが楽しみです☆

  • あたたかく優しい。そんな物語だった。
    時空を超えて交わされる悩み相談。
    けっして飛び抜けた知識があるわけでも人生経験があるわけでもない3人が、一生懸命に考えた末に書いた返事は、相談者にとって人生を大きく左右するものになっていく。
    稚拙とも思えるような回答も、そこに返事を書いた者が全力で考えた末の思いだと伝わるからこそ、相談者の心を動かしたのだろう。
    人生は白紙の地図。
    100人いれば100通りの地図があっていいはずだ。
    そして、それらには価値の差はない。
    生きていればいろいろなことがある。
    思いがけない出来事も、予想もしなかったアクシデントも。
    けれど、それでも明日を信じて前に進んでいくことがきっと大切なのだ。
    派手さはないけれど読み進んでいるうちにどんどん引き込まれていく。
    読み終わったあとには、優しい思いと明るい希望が残されている。
    そんな物語だった。

  • H29.11.25 読了。
    ・今年、映画化もされた話題作ということで、読んでみた。ノスタルジックな風景やファンタジー要素を含んだ作品でそこそこ面白かった。
     最後まで何かあるんじゃないかと、期待していたが…。私にとっては残念な作品でした。

  • 会社の先輩が貸してくれました。久しぶりの東野さん作品。とても良かった!次々と話が繋がっていき、最後の最後で泣かされました。あの2人の大きな愛がこの奇蹟を起こしたんだと思う。

  •  空き巣に入った青年三人が転がり込んだのは、ナミヤ雑貨店と書かれた長く使われた様子のない小さな店だった。
    そのシャッターの郵便口から突然悩み相談の手紙が落ちてきた。そしてその手紙は現代から来たものではないらしく…

     東野さんの構成って改めて上手いなー、と思いました。設定はSF・ファンタジー系なものの、5つの話が徐々につながり最後に落ち着く過程はまさにミステリの技法そのもの。ミステリ的技法を使ってそのうえでしっかりと希望が描かれています。

     個人的には話にもう少しアクがあっても良かったかな、と思ったのですが、若者三人が知恵を絞り、過去からの重い内容の手紙にどう返信するか、
    決して甘い言葉だけじゃなく、というよりだいたい正直すぎる言葉で彼らは手紙に変身していくのですが、その言葉の飾りのなさが良かったと思います。逆に飾りがないからこそ、相談者たちも彼らの手紙の返信を無視できなかったのかな、と思いました。

     そしてナミヤ雑貨店の当主の思いも素敵でした。悩みに答えたもののあの回答でよかったのか、と苦悩したり、そうした優しい人から世代を超えこの奇蹟までつながっていったのかと思うと、また感じ入るものがあると思います。

    第7回中央公論文芸賞

  • 最後がちょっと・・・なんでそうなるのかよくわからなかった。

  • ☆3
    古びた雑貨店に忍び込んだ3人組が、過去から来た悩み相談の手紙に答え、結果的に過去の人々を救うというSF的な物語。1話ごとは短編に近いが、全ての話が所々で繋がっている。
    サザンオールスターズやビートルズなどが時代を象徴するような形でストーリーを彩る。本の感想とは少しずれてしまうが、桑田佳祐のすごさを感じた。過去(バブル前)と現代をつなぐ話のどちらの時代でも一線級の活躍をしている。
    ♪現在(いま)がどんなにやるせなくても明日(あす)は 今日より素晴らしい♪

  • 悩みの相談を請け負っている不思議な雑貨屋さんナミヤ
    児童養護施設とその関係者を巡り、時空を越えた奇妙なやり取りが。

  • 作者は小説界の桑田佳祐だ!!

    • koshoujiさん
      初めまして。遅れましたが『ナミヤ雑貨店の奇蹟 』のレビューに”いいね”ありがとうございました。フォローさせていただきました。<(_ _)>
      2018/03/21
  •  タイトル通り、“奇跡”の物語です。現実にはあり得ない“奇跡”のファンタジーです。
     色々な人が運命の輪でつながっている物語です。
    「袖振り合うも多生の縁」
    です。
     網の目のようにつながる人々の関係が神の眼で描かれていて泣ける。
     プロの作家の手腕はすごい。
     すごいといえば、浪矢雄治のおやじさんの回答がすごすぎます。
     若い時に人生経験を積んでいるのは分かりますが、頓智やユーモアのセンスも抜群です。
     さらに、冒頭に小犯罪を犯している三人組の人生相談の回答もレベルが高い。
     水商売の裏側を知っているとは、人生経験積んでいますね。
     それに、株を買ったら儲かるなんていう発想はとても私には出てこない。
     何せ私は投資なんて博打と同じだと思っているし、金儲けの発想は根本的にないのだ。
     この物語の登場人物はレベルが高すぎる。まあそれは作者のレベルを反映しているのでしょう。
     現実社会に通じていないと説得力のある小説は書けない。
     この物語の登場人物のレベルに遠く及ばない私も、こういった小説を読んで学んでいかないといけないのだ。

     
     浪矢家では、雄治―貴之―駿吾と代代わりが起こり、世代継承しています。
     第2章では、魚屋ミュージシャンの松岡克郎の家業問題が出てきます。
     私は松岡克郎の境遇に同情してしまいます。
     といっても私は好きなことをやって家を潰したのではなく、精神を病んで20年間も好きな読書すらできない状態になり、家を潰す羽目になったのでした。
     親から世代交代をして家を継いでいくというのは大変なことなんですね。
     家業だとか代代わりの話題になると敏感に反応して感傷的になってしまいます。
     家系を継承することができなかった私にとって本作品は二重の意味で泣ける物語なのです。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180214/p1

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