シャム双子の秘密 (角川文庫)

制作 : 越前 敏弥  北田 絵里子 
  • KADOKAWA/角川書店
4.06
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本棚登録 : 111
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014554

感想・レビュー・書評

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  •  鶴書房のミステリ・ベストセラーズ『シャム兄弟のひみつ』亀山龍樹訳。
     これは少年少女向けの縮約版です。
     少し分からない部分があったので、完訳版と読み比べてみました。
     
     新訳版である本書には、飯城勇三氏の解説が付されています。
     この解説が充実しています。これでこそ紙の本を購入する付加価値というものです。
     私は以前、クリスティー文庫『そして誰もいなくなった』に解説がないことについて不満を述べました。
     早川書房は「翻訳権独占」の地位にあぐらをかいているのではないでしょうか。

    少年少女・ネタバレ談話室(ネタばらし注意!)
     シャム兄弟のひみつ ネタバレ検討会
      http://sfclub.sblo.jp/article/184314049.html

  • 何度読んでも感じるんだけど、時代による風習の違いって大きいんだなって。
    今回は最後がいまいちスッキリしない終わりかたでした。

  • 2018年1月21日、読み始め。
    2018年1月28日、読了。

    以前より気になっていた作品だが、「シャム双子」というタイトルの一部にひっかかるものがあり、手にすることがなかった。
    実際に読んでみると、なかなか凝った謎解きになっており、読後はウ~ンとうならされた。

  • 日本の児童文学系の題名つけるなら、「エラリー・クイーン危機一髪!!」とかかなぁ…などとくだらないことを考えながら読み終わりました。
    国名シリーズ、ええと、何番目か忘れました。多分前の方。

    パパ・クイーンがひどい目にあっています。何だかいつものことのような気がしなくもない気分。いつもはエラリーが一人ですったか進んでいく気がしているのですが、今回はどうしようもなくクローズドサークルなせいか、よく話し合っていた印象。

    ところで適当に読みすぎたせいか、双子くんがどうくっついていたのか理解できないままに読み終わった。

  • 国名シリーズでは珍しい、ダイイングメッセージ・クロサーものです。さらに、今回は事件に「乗り出していく」のではなく休暇中のクイーン親子が事件に「巻き込まれて」いきます。カナダからの休暇帰り、車中で言い争う二人を突如山火事が襲います。山頂まで逃げた二人はそこの屋敷に世話になることになりますが、翌朝殺人事件が、握りしめられたスペードの6。異端作だと言われる所以として、読者への挑戦がないことが挙げられますが、これは推理のタイミングが分かってしまうと大分つまらなくなりそうな。謎解きというより話そのものがgood

  • 国名シリーズのひとつにしてクローズド・サークルもの。
    …と聞いただけで、クイーンにあらずクローズド・サークルのマニアとしては「どーせ父子は死なないんでしょ。37564じゃないクローズド・サークルなんて」とぶーたれたくなったが、どうしてどうして。これまで本書を避けてきた不明を恥じた。
    あらすじで見た「山火事」は、ただの閉鎖空間作りのための小道具かと思いきや、さにあらず。なんと、これがガチの危機をもたらすのである。読者と同じく最初は火事をなめていた登場人物たちが、次第に追い込まれていくさまは妙にリアル(なにしろ現実とシンクロしている)。後半では「もう殺人事件どころじゃない」とか言い出したりして、すっかりカタストロフものの趣である。

    ここのところで、そう言いつつも推理を巡らせてしまうエラリーを「ありえない」と笑う評をいくつか見かけたが、私はむしろ、この姿にこそリアリティを感じた。着実に迫り来る、避けえない死。それでも、それに呑み込まれる瞬間までは、誰しも否応なく生きなければならないのだ——昨日と同じ、ごくありふれた今日を。
    ここのエラリーくんや、本書のラスト1行を「ご都合」と笑うような人とは、お友達にはなれそうにない。たぶん、彼らは「螢」(麻耶雄嵩)のラストに激怒して、本を壁へと投げつけるのだろう。

    閑話休題。国名シリーズは「エジプト十字架」に続き2作めという不勉強な私は知らなかったのだが、本書は「シリーズ中の異色作」らしい。生粋のシリーズファンや、論理の鬼としてのクイーン・ファンの中には、推理の「弱さ」(そうかなあ…さすが、本格マニアは厳しいなあ…)や「読者への挑戦状」の欠如をもって良しとしない向きもあるようだが、「そんなの関係ねえ!」なクローズド・サークル好きには、むしろ大いにお勧めしたい。「どーせ父子は死なないんでしょ?」と敬遠・軽視するにはあまりに惜しい、「怪しげな館」「怪しげな人々」「全滅の恐怖」の三拍子が揃った、古き良きクローズド・サークルものである。
    また、タイトルロールの「シャム双子」がすばらしい。国名繋がりのこじつけや奇を衒った小道具ではなく、幾重にも張り巡らされた論理的必然性がある。本書に登場するのは断固として、結合双生児でなければならなかった。キャラクターとしても一服の清涼剤。

    実際、「どーせ父子は死なないんでしょ?」とは現代ならではの視点であって、リアルタイムの読者にとっては「えっ、これってもしや『クイーン最後の事件』…?」というドキドキもあったはずだ。なれば、上記のような「異色」部分も、作者のミスなどではありえない。間違いなく、狙って「外し」たものだろう。
    叶うことならばリアルタイムの読者として、かの「そして誰もいなくなった」にすら先んじていた本書の真価を、十二分に味わってみたかった。

    2015/12/12読了

  • ダイイング・メッセージを中心に置いた異色作。メッセージの示す人物は固定ですが、メッセージの真偽が二転三転するという、なかなかユニークな使い方をしていて面白いです。
    しかし、エラリーの推理に物的証拠が殆どないので、最終的に出した推理も「まだ何処かに穴があるんじゃないか」と思ってしまいあまりスッキリしません。
    また、クローズド・サークルものなのに緊迫感とか山火事の危機感があまり感じられないのも残念なところです。
    読者が心理的に真犯人を候補から外してしまう巧妙なストーリー展開はとても良かったと思います。

  • レビューが間に合わない!

    エラリー・クイーンとその父リチャードは、休暇の締めくくりに訪れたアロー山で山火事に巻き込まれる。
    命辛辛逃げ込んだ屋敷には、奇妙な秘密を湛えた住人たち。
    父子が感じた予感に狂いはなく、翌朝書斎で射殺死体が発見される。
    山頂に位置した屋敷の周囲には燃え広がった炎が渦巻き、彼らを世界から断絶していた。
    迫る生命のタイムリミットまでに、クイーン父子は事件を解決することができるのか。

    最近のマイブームがエラリー・クイーンシリーズです。
    このままいくとあっという間にあらかた読みつくしてしまいそう。
    バーナビー・ロスが作者の『悲劇の四部作』のうち、2作に手を付けた上で読んだこの『シャム双子の秘密』ですが、一風変わった作風ながら非常に楽しく読めました。
    解説の飯城さんも言っているとおり、探偵役のエラリーは、推理以外の場面では役立たずでなんとなく頼りない。
    練りこまれた筋書きと緊迫した舞台、そして意外性のあるオチ。
    ミステリー小説の読者が期待するものすべてがさらりと盛り込まれたすばらしい本でした。

  • 国名シリーズでは、特殊な位置にある作品ですが、ほかの作品の勝ちだと考えます。

  • 図書館にて借りる。クイーン親子危機一髪!

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著者プロフィール

フレデリック・ダネイ(1905-1982)、マンフレッド・ベニントン・リー(1905-1971)のいとこ同士のユニットのペンネーム。クイーン名義の処女作『ローマ帽子の謎』(1929年)以来本格探偵小説の旗手として多くの作品を発表。本作は「エラリー・クイーン・ジュニア」名義で発表された、少年探偵が主人公のシリーズ。

「2017年 『見習い探偵ジュナの冒険 黒い犬と逃げた銀行強盗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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