翼をください (下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
4.27
  • (246)
  • (207)
  • (76)
  • (10)
  • (2)
本棚登録 : 2164
感想 : 167
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014776

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これは、、、めちゃくちゃ良かったです。
    実話を基にしているフィクションは原田マハさんの得意技ということで(勝手に思っているだけ)、抜群の取材力を感じる素敵なストーリーに仕上がっていました。
    作中で印象的にでてくる"One World"・"世界は、ひとつ"という言葉。
    偶然でしたが、今のタイミングで読み終えることで、心に深く刺さった感覚がありました。

    人間という生き物が、便宜上、国を分けて暮らしているだけで、もともと地球に境はないわけです。
    従来通りに生活するのであれば、国や人種・信仰等で何かを区別する必要は、全くないような気がしました。
    読むなら今、という本です。

  • 完全に実話というわけでは無いようだが、世界一周を成し遂げたニッポンという飛行機は実在しているようだ。

    その飛行機での世界一周に果敢にチャレンジした7人の乗組員の物語。

    そこに、もう1人のキーパーソンを加え、かなりリアリティのある物語になっている。

    太平洋戦争の少し前の話であり、今とは飛行機の性能もかなり異なる。

    目視で山や塔などの障害物をかわしたり、高度を上げると酸素吸引が必要になったり、今では考えられないような苦難が次々に。

    自分も乗組員の1人になったかのように、酸素が薄いと苦しくなったり、高度が上がると寒くなったり(笑)臨場感が半端ない。

    単なる冒険物語に終わらず、ヒューマンドラマもあり、心がほんのり温かくなるような物語だった。

  • 「冒険とは、なんと心地のよいものなのだ」下巻からニッポン号が世界一周に挑戦します。
    高高度で酸欠と寒さと戦い、そびえる山脈をかわし、ひたすら飛びつつける姿に臨場感、一体感があります。8人の仲間が力をあわせて困難に立ち向かう姿は、目が離せない場面の連続です。エイミーがカッコよかった!
    第二次世界大戦が迫るあの時期でしかなし得なかった壮挙。月旅行に等しいとまでいわれる挑戦。「いかなる国、いかなる民族、貧富も性差を越えて、人類を等しく照らす希望になる」「信じること、仲間を、飛行機を」「続いているんだよなぁ、この空。アメリカも、ヨーロッパも、アフリカも日本も全部。」ニッポン号が飛ぶということに世界は一つというテーマが貫かれていて、ジーンときてしまいました。
    最後まで一気に読んでしまいました。

  • 下巻も一気に読んでしまいました。
    めちゃくちゃいい話でした

  • 4.4
    面白かった。

    アメリア・イヤハートの話ですが、実話をベースに良くここまで書き上げたと敬意を感じます。
    本人もあとがきで触れているように、飛行機の話でありながら、技術的な事よりは、登場人物の心情を書かれていて、この作品を良いものにしていると思います。原田マハさんといえば、絵画を題材にしたお話が多いですが、こんな話も書いてたのね、という驚きもありました。

  • エイミーが幸せになっていることを願います。
    世界はひとつ、世界平和を祈ります。

  • 本書への感想は「上巻」にまとめさせていただきました。

  • 読み出したら止まらないタイプの本。

    空を駆けるという同じ志を持つ仲間との出会い、深まる絆、そして別れ。

    ありがちな一期一会の物語かもしれないけど、それらが素晴らしい描き方をされていて涙腺を刺激してくる。

    そして忘れた頃に来る
    せかい・は・ひとつ
    PSE/PSE

    ☆4.3

  • 世界一周に挑戦するも太平洋上で失踪してしまった女性パイロット、アメリア・イヤハート、名だたる英雄たちも成し得なかった大偉業、世界一周飛行を成功させたニッポンとその乗組員…そんな英雄たちが実在していたなんて全く知りませんでした。
    飛行機の物語を読んだのは人生で初めてでしたが、何の知識もなかった私でも興味が湧いてくるストーリー展開はさすがです。

  • 史実とフィクションの融合。「せかい・は・ひとつ」「PSE.PSE 」素敵なフレーズが散りばめられてます。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

原田マハの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×