刑事マルティン・ベック 煙に消えた男 (角川文庫)

  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014806

作品紹介・あらすじ

取材でハンガリーを訪れたルポライターが消息を絶った。単身ブタベストに飛び、同僚からの情報を頼りに捜査に当たる刑事マルティン・ベック。だが、やがて執拗な尾行者に悩まされるようになり--。

感想・レビュー・書評

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  • 長さ、トーンが絶妙、名作だわ

  • 刑事マルティン・ベック・シリーズの2作目で、舞台は1966年夏のストックホルムとブダペスト。

    ベックは遅めの休暇に入ったが、家族と島で過ごし始めた途端に呼び戻された。外務省の高官から依頼されたのは、ブダペストで消息を絶ったジャーナリスト、アルフ・マッツソンの捜索だった。ストックホルムからブダペストに到着し、ホテルにチェックインした直後から行方が分からないという。マッツソンはなぜ、どこへ消えたのか。ブダペストで同じホテルに泊まり調査を開始したベックは、やがて尾行されていることに気づき、警察官からの接触を受けた。

  • 話がなんとなくぼやけたまま終わってしまった。
    盛り上がりに欠けている印象で、ちょっと残念

  • 刑事マルティン・ベックシリーズ。初刊行当時は、シリーズ通りに刊行されていない。これは新装版。
    北欧デンマーク。やっと取れた夏季休暇を家族と過ごす筈が、初日にして呼び戻されるベック。
    当時共産圏だったハンガリーでルポライターが消えたのだ。ブタベストに飛び、同僚からの情報を頼りに捜査に当たるも、まるで煙のように消えた男の行方は分からず。。

  • 当時の社会情勢が分かります
    風景の描写が分かりにくいと感じました
    ストーリーはシンプルですが良いです

  • 夏のバカンスの初日、ストックホルムの島で休暇を過ごしていた、マルティン・ベックが署に呼び戻されるところから物語が始まります。仕事の内容は、ハンガリーで行方不明になったジャーナリストを探し出すというものでした。
    この小説が書かれた当時、ハンガリーはまだ鉄のカーテンの向こう側にあったようです。ヨーロッパ近代史の知識がない自分には、この事件がどうして微妙な問題を含んでいるのかわかり辛い部分がありました。そういう意味では、解説を先に読んだ方が理解しやすいと思います。
    卓越した能力があるわけでもなく、タフガイでもない主人公たちは、けっしてヒーローではありません。どこにでもいそうな普通の男として描かれる彼らの姿が、このシリーズの魅力になっているのでしょうネ。


    べそかきアルルカンの詩的日常
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  • 刑事マルティン・ベック第2作。1966年に刊行されたらしい。

    あらすじ
    スウェーデンジャーナリストが、ハンガリーで行方不明になった。当時は「鉄の向こう側」と呼ばれていた国。ベックは、夏休み返上で捜査にあたる。ヴァルモス・スルカというハンガリー少佐とも出会う。

    ハンガリーが共産圏だったことも知らなかった。相変わらず捜査はスローで地味。ベックが、ハンガリーからスウェーデンに帰ってきて、マルメの警察にいたときの、警察同士の雑なやりとりが好きだ。

  • ハンガリーの首都ブタペストでスウェーデン人のジャーナリストが失踪した。夏休みに入ったばかりのマルティン・ベックは諸事情により嫌々ブタペストへ向かう。

    寒いスウェーデンから暑いブタペストへ。鉄のカーテンの向こう側、外交的な理由から身分を明かして大っぴらに捜査できないベック。

    馴染みのないブタペストでもマイペースなベックが味わい深い(笑)

  • (後で書きます。鉄のカーテンの向こうだったブダペストの描写が魅力的。ブダペストというと即座にヴァレンベリ事件が言及されるのがあの時代のスウェーデンの空気なのだなと)

  • 60年代スェーデンの警察小説。電話すると言えば公衆電話か置き電話、スマホもパソコンもない、書類を巡り、何かがあると場所には足を使って赴かないと行けない、そう言う時代、現在とは捜査の手間のかかり方が違うのは当たり前なのだが、時代を感じさせて古臭い、と言う感覚を一切抱かず一気に読破。ハンガリーに取材に出かけた雑誌記者が消えた。事件はたったこれだけである。当時の政治情勢が関わって、一人の人間が他国で行方が分からなくなった、と言うだけの事が国家間の政治問題に発展しかねない時代、と言う事で優秀な警察官であるマルティン・ベックに「秘密裏に動いて行方を探せ」と言う一見スパイの様な職務が言い渡される。が、ベックはいつも通り飄々と乗り気じゃない捜査に出向いていく。
    ベック側から読み進むと「男が消えた」と言うだけで秘密裏に大袈裟にする必要があるのか、乗らない仕事だな、休暇中に呼び出されて駆り出されてる俺は…とやる気削がれる事この上ない。ハンガリーに渡り、行方不明の記者の痕跡を追っていく中でも、血沸き肉躍る危機又危機、と言うアクションも殆どない。ただベックは警察官の勘でポイントだけを抑えていく。淡々と。パソコンがない時代なので、自分の捜査の裏付けをするのにお馴染のコルベリなど、スェーデンにいる仲間に「調べるポイント」だけを国際電話で依頼し、ベックの職業的洞察力を裏付ける証拠を固めてさっさと母国に帰って行く。
    犯罪を行っている者側から考えると、なんだか解らないが探っている奴が居て排除しなければ自分たちの身が危ないと言う危機感だけで彼を排除する、と言う身に迫った止むに止まれぬ状況下になる訳だが、ベックは捜査で歩くついでにハンガリーと言う国の観光地を回るルートを取って見たり、まるで緊迫感を感じさせない。彼は根っからの真面目で優秀な警察官でありながら、がむしゃらさとか一生懸命さと言う感情を高める事でミスをすると言う事がない男なのである。
    実に合理的なんである。捜査に支障を来さないのであれば遠回りも計算できるし、余裕と言う表現よりやっぱり「合理的」と言う言葉がしっくり来る。
    人間の集中力は45分ほどらしい。仕事をしてると解るが、一瞬きわめて集中してしまうと脱力時間がやって来る。その時間を上手い具合に「さぼっている」様に見えない様に計算出来て初めて「職業人」として一定のレベルをキープ出来ていると言えるんじゃなかろうか。ベックは飄々とそれを行っている。
    解り易いヒーロー像とは程遠いのだが、職業人として実にカッコいいのである。

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著者プロフィール

1935年、ストックホルム生まれ。雑誌記者・編集者を経て65年から10年間ペール・ヴァールーとマルティン・ベックシリーズを10作書き上げる。ストックホルムに詳しく、マルティン・ベックシリーズの陰の主役ストックホルムの町と人々の暮らしの卓越した描写はマイの功績。現在ノルウェー語、デンマーク語、英語の翻訳者。

「2017年 『バルコニーの男 刑事マルティン・ベック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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