- KADOKAWA (2016年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784041014806
作品紹介・あらすじ
取材でハンガリーを訪れたジャーナリストが消息を絶った。単身ブタペストに飛び、同僚からの情報を頼りに捜索に当たる刑事マルティン・ベック。だが、やがて執拗な尾行者に悩まされるようになり--。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
失踪事件を追う刑事の捜査が描かれ、物語はスウェーデンからハンガリーへと舞台を移します。主人公マルティン・ベックは、同僚の情報を頼りにブダペストでの地道な捜査を進める中、冷戦時代の影響を色濃く受けたハン...
感想・レビュー・書評
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長さ、トーンが絶妙、名作だわ
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3.4
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一人の男の失踪のせいで、ベックのバカンスは開始早々終わりを告げる。
捜査の舞台は“鉄のカーテン”があった時代のハンガリー。観光気分を味わいながら、地道な聞き込みを堪能出来る。
結末は残酷で、運命の巡り合わせを呪うしかなくなる。
ベックと妻の冷ややかな関係も気になる。 -
このシリーズは世界40カ国で愛読されている警察小説の古典だそうです。1作目が発刊されたのは1965年。なんと58年前!
今回はスウェーデンの刑事マルティンベックがハンガリーのブダペストへ捜査をしに行きます。捜査の内容よりも、当時のスウェーデンとハンガリーを取り巻く世界状況が感じられて、旅行雑誌を読んでいるかのようでした。
3作目も他の国に行くのか? -
刑事マルティン・ベックシリーズ2作目。ブダペストで失踪したと見られる記者の捜査のために、ベックはバカンス返上でハンガリーに向かう。
ストーリーは地味に展開するが、1960年代のブダペストやストックホルムの空気感が伝わり、街も楽しめる。時代も国も全く違うのだが、ベックがごく普通の疲れた中年刑事であり、親近感を感じる。 -
スウェーデンの作家「マイ・シューヴァル」、「ペール・ヴァールー」共著の長篇ミステリー作品『刑事マルティン・ベック煙に消えた男(原題:Mannen som gick upp i rok、英題:The Man Who Went Up in Smoke)』を読みました。
「マイ・シューヴァル」、「ペール・ヴァールー」共著は、一昨年の7月に読んだ『刑事マルティン・ベック ロセアンナ』以来なので、ほぼ2年振りですね… 北欧ミステリは3月に読んだ「ヘニング・マンケル」の『北京から来た男』以来なので2ヶ月振りです。
-----story-------------
夏休みに入った刑事「マルティン・ベック」にかかってきた一本の電話。
「これはきみにしかできない仕事だ」。
上司の命で外務大臣側近に接触した「ベック」は、ブダペストで消息を絶った男の捜索依頼を受ける。
かつて防諜活動機関の調査対象となったスウェーデン人ジャーナリスト。
手がかりのない中、「鉄のカーテンの向こう側」を訪れた「ベック」の前に、現地警察を名乗る男が現れる―。
警察小説の金字塔シリーズ・第二作。
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1966年(昭和41年)に発表されたスウェーデンの警察小説「マルティン・ベックシリーズ」の第2作です… これまでに読んだシリーズ第4作の『刑事マルティン・ベック 笑う警官』、シリーズ第1作の『刑事マルティン・ベック ロセアンナ』でも感じたことですが、犯罪の不可解性や捜査にあたる警察官の行動・推理、その家族の立場等、発表から50年を経た現代社会でも十分通用する内容で、骨太の警察小説・犯罪小説を愉しめる一冊でしたね、、、
本作品は2016年(平成28年)に新訳により再販された作品で、旧版では『蒸発した男』というタイトルだったようですね。
1966年(昭和41年)8月、夏の休暇初日を群島で過ごしていた「マルティン・ベック」は上司でスウェーデン警察本庁刑事殺人課警部の「ハンマル」から緊急の呼び出しを受けた… 「ハンマル」のもとに出頭すると外務省に行き外務大臣の側近という人物の話を聴くように指示された、、、
その人物の話によると、ある大手の週刊誌専属のジャーナリストの「アルフ(アッフェ)・シクスティン・マッツソン」が取材先のブダペストで行方不明になっているので探して欲しいという依頼であった… スウェーデン人がハンガリーで行方不明となるという事例はスウェーデンの外交官で1945年(昭和20年)1月にブダペストでソ連によりスパイ容疑で逮捕されたまま行方不明となった(恐らく1947年(昭和22年)7月にモスクワで処刑された)「ラウル・ヴァレンベリ」の件を想起させ、国際問題に発展するような事態にはしたくないという配慮があった。
夏休み中の「ベック」は不承不承この事件を引き受け、まず国内で「マッツソン」の身辺調査を行うが失踪の要因となるようなものは見つからなかった… ブダペストに渡り「マッツソン」が宿泊していたホテルを拠点に捜索を始める「ベック」には彼につきまとう影があった、、、
ストックホルムで「マッツソン」について情報収集をする「レンナート・コルベリ」から「マッツソン」が交際しているハンガリー人女性で元水泳選手の「アリ・ブック」のことを知らされた「ベック」は探して会いに行くが、その女性からは「マッツソン」という人物は知らないと言われてしまう… 「マッツソン」の足取りを追い続ける「ベック」であったが、ある暑い晩散歩に出たときに二人組の男に襲われた。
生命の危険に晒された「ベック」だったが、ハンガリー人少佐「ヴィルモス・スルカ」等に救出され、「ベック」を襲った二人組が逮捕されたことから、「マッツソン」は彼等と麻薬取引を行っており、東欧諸国等で調達した麻薬をスウェーデンで売りさばき、多額の収入を得ていたことが判明、、、
また、スウェーデン国内で「マッツソン」の調査を進めていた「コルベリ」等は、「マッツソン」は酒癖が悪く、泥酔して女性に手を出そうとしたり、女性を侮辱したことがきっかけで何度もトラブルを起こしていたことが判明… そして、「ベック」は、「マッツソン」の目撃証言の服装や残された服装、ブダペストでの他の旅行者のパスポート紛失等から、「マッツソン」はスウェーデン国内から出ておらず、別な人物が「マッツソン」になりすましてブダペストを訪問していたという推理を組み立てる。
あとは、真犯人と目する人物を落すだけ… 「マッツソン」のジャーナリスト仲間の自宅を訪ねた「ベック」は、時間をかけて徐々に犯人を追い込んでいく、、、
今回の事件は2週間程度で解決しましたが… ブダペストでの現地捜査で思うような成果をあげることが出来ず焦燥感が募るものの、スウェーデン国内に残った仲間たちの協力を得つつ、地道で辛抱強い捜査が功を奏する結果となりましたね。
刑事たちを中心とした、登場する人物が、身近にいても違和感のない存在として描かれているので、感情移入しやすいのことが魅力のひとつだと思います… あと本作品の魅力は当時のブダペストの佇まいが、とれもリアルに、情感豊かに描かれていることかな、、、
ブダペストの街中を流れる雄大なドナウ川や、その水辺の建物や人々の生活、モーターではなく蒸気でドナウ川を走る観光船、桟橋や市民プールでくつろぐ人々、市民の憩いの場であり硫黄の匂いのする温泉プール、ギーギーと音を出す古いホテルの古いベッド、レストランでの魚のスープ 等々、東欧の古い都市の魅力が、たっぷりと描かれていて、一度、訪れてみたくなりましたね。
以下、主な登場人物です。
「マルティン・ベック」
スウェーデン警察本庁刑事殺人課犯罪捜査官・警部補
「オーケ・ステンストルム」
同刑事殺人課捜査官
「レンナート・コルベリ」
同刑事殺人課捜査官
「フレドリック・メランダー」
同刑事殺人課捜査官
「ハンマル」
スウェーデン警察本庁刑事殺人課警部
「アルフ(アッフェ)・シクスティン・マッツソン」
ジャーナリスト
「オーケ・グンナルソン」
マトソンのジャーナリスト仲間
「ベングド・エイラート・ユンソン」
マトソンのジャーナリスト仲間
「アリ・ブック」
ブダペストに住む元水泳選手
「テッツ・ラーデベルゲル」
ドイツ人ツアーコンダクター
「テオドール・フルーベ」
ドイツ人ツアーコンダクター
「ヴィルモス・スルカ」
ハンガリー人少佐 -
刑事マルティン・ベック・シリーズの2作目で、舞台は1966年夏のストックホルムとブダペスト。
ベックは遅めの休暇に入ったが、家族と島で過ごし始めた途端に呼び戻された。外務省の高官から依頼されたのは、ブダペストで消息を絶ったジャーナリスト、アルフ・マッツソンの捜索だった。ストックホルムからブダペストに到着し、ホテルにチェックインした直後から行方が分からないという。マッツソンはなぜ、どこへ消えたのか。ブダペストで同じホテルに泊まり調査を開始したベックは、やがて尾行されていることに気づき、警察官からの接触を受けた。 -
話がなんとなくぼやけたまま終わってしまった。
盛り上がりに欠けている印象で、ちょっと残念 -
刑事マルティン・ベックシリーズ。初刊行当時は、シリーズ通りに刊行されていない。これは新装版。
北欧デンマーク。やっと取れた夏季休暇を家族と過ごす筈が、初日にして呼び戻されるベック。
当時共産圏だったハンガリーでルポライターが消えたのだ。ブタベストに飛び、同僚からの情報を頼りに捜査に当たるも、まるで煙のように消えた男の行方は分からず。。 -
当時の社会情勢が分かります
風景の描写が分かりにくいと感じました
ストーリーはシンプルですが良いです -
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夏のバカンスの初日、ストックホルムの島で休暇を過ごしていた、マルティン・ベックが署に呼び戻されるところから物語が始まります。仕事の内容は、ハンガリーで行方不明になったジャーナリストを探し出すというものでした。
この小説が書かれた当時、ハンガリーはまだ鉄のカーテンの向こう側にあったようです。ヨーロッパ近代史の知識がない自分には、この事件がどうして微妙な問題を含んでいるのかわかり辛い部分がありました。そういう意味では、解説を先に読んだ方が理解しやすいと思います。
卓越した能力があるわけでもなく、タフガイでもない主人公たちは、けっしてヒーローではありません。どこにでもいそうな普通の男として描かれる彼らの姿が、このシリーズの魅力になっているのでしょうネ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2 -
ハンガリーの首都ブタペストでスウェーデン人のジャーナリストが失踪した。夏休みに入ったばかりのマルティン・ベックは諸事情により嫌々ブタペストへ向かう。
寒いスウェーデンから暑いブタペストへ。鉄のカーテンの向こう側、外交的な理由から身分を明かして大っぴらに捜査できないベック。
馴染みのないブタペストでもマイペースなベックが味わい深い(笑) -
(後で書きます。鉄のカーテンの向こうだったブダペストの描写が魅力的。ブダペストというと即座にヴァレンベリ事件が言及されるのがあの時代のスウェーデンの空気なのだなと)
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60年代スェーデンの警察小説。電話すると言えば公衆電話か置き電話、スマホもパソコンもない、書類を巡り、何かがあると場所には足を使って赴かないと行けない、そう言う時代、現在とは捜査の手間のかかり方が違うのは当たり前なのだが、時代を感じさせて古臭い、と言う感覚を一切抱かず一気に読破。ハンガリーに取材に出かけた雑誌記者が消えた。事件はたったこれだけである。当時の政治情勢が関わって、一人の人間が他国で行方が分からなくなった、と言うだけの事が国家間の政治問題に発展しかねない時代、と言う事で優秀な警察官であるマルティン・ベックに「秘密裏に動いて行方を探せ」と言う一見スパイの様な職務が言い渡される。が、ベックはいつも通り飄々と乗り気じゃない捜査に出向いていく。
ベック側から読み進むと「男が消えた」と言うだけで秘密裏に大袈裟にする必要があるのか、乗らない仕事だな、休暇中に呼び出されて駆り出されてる俺は…とやる気削がれる事この上ない。ハンガリーに渡り、行方不明の記者の痕跡を追っていく中でも、血沸き肉躍る危機又危機、と言うアクションも殆どない。ただベックは警察官の勘でポイントだけを抑えていく。淡々と。パソコンがない時代なので、自分の捜査の裏付けをするのにお馴染のコルベリなど、スェーデンにいる仲間に「調べるポイント」だけを国際電話で依頼し、ベックの職業的洞察力を裏付ける証拠を固めてさっさと母国に帰って行く。
犯罪を行っている者側から考えると、なんだか解らないが探っている奴が居て排除しなければ自分たちの身が危ないと言う危機感だけで彼を排除する、と言う身に迫った止むに止まれぬ状況下になる訳だが、ベックは捜査で歩くついでにハンガリーと言う国の観光地を回るルートを取って見たり、まるで緊迫感を感じさせない。彼は根っからの真面目で優秀な警察官でありながら、がむしゃらさとか一生懸命さと言う感情を高める事でミスをすると言う事がない男なのである。
実に合理的なんである。捜査に支障を来さないのであれば遠回りも計算できるし、余裕と言う表現よりやっぱり「合理的」と言う言葉がしっくり来る。
人間の集中力は45分ほどらしい。仕事をしてると解るが、一瞬きわめて集中してしまうと脱力時間がやって来る。その時間を上手い具合に「さぼっている」様に見えない様に計算出来て初めて「職業人」として一定のレベルをキープ出来ていると言えるんじゃなかろうか。ベックは飄々とそれを行っている。
解り易いヒーロー像とは程遠いのだが、職業人として実にカッコいいのである。 -
やっぱりおもしろい。刑事たちのキャラが最高。
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5月30日読了。図書館。
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DVDをレンタルする前に読了
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年に1冊、新訳が発売されている「マルティンベック」シリーズの第2作目。わりと地味目のお話です。
当時のハンガリーという国の状況がわかってないと、ちょっとピンとこないかもしれません。
新訳版の訳者あとがきには、マイ・シューヴァルのインタビューも載っていて、ファンには嬉しい裏話もあります。 -
2016/04/20読了
著者プロフィール
マイ・シューヴァルの作品
