無印良品の、人の育て方 “いいサラリーマン"は、会社を滅ぼす
- KADOKAWA/角川書店 (2014年7月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041015209
感想・レビュー・書評
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環境で人材を育てるという考え方から、
ジョブ・ローテーションや海外研修を行ってるのは印象的だった。
ただ仕事を標準化として、すべてのレギュレーションを作成し、誰でもその仕事ができるのを強調してるから、社員の自主性やクリエイティブ性を低くしてるのではないかと思った
(業界的に合ってるかもしれないが)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事で後輩ができ、研修の担当になったことで手に取ってみた本。
文房具はじめ無印良品にはお世話になっているので、私にとっては読む抵抗の少ない本でした。
人を育てる、ということ。マニュアル(標準書)とかの活用をしていることは全体を通して、わかりました。
異動が多いとか、結構突然に逆境に立たされるとか、自分で問題解決をさせていく理由とか。無印良品という企業のコンセプトとビジョンを理解していてかつ好きだという人が集まるからそこ、できるのだと。そしてそういう人が集まるからこそ、企業が社員を信用した研修が運営ができるのだろうなと思いました。
人とのコミュニケーションの点でも、参考になることは多く。さっそく自分の仕事に(後輩の研修以外にも)活用できるかと思いつつ……作中にもあったけれど、そうすぐに活用できるなんてことは無いんですね。トライ&エラーでやっていこうと思いました。
そして私が無印良品の消費者として感じたことは、「案外泥臭いんだなぁ」ということ。良い意味で!
シンプルなコンセプトとデザインなので、何から何まで美しい綺麗なイメージでした。きっとそうやって社員も育てているのだと。
しかしこの本を読むと、「おぉ…」と感じることも多くありました。私のことばでは、それを「泥臭い」と表現しました。
ですが、ゆえに美しくシンプルだと同時に感じるのです。徹底的に考え抜いて作った研修内容やマニュアル。しかし短いスパンで現場の声を拾いあげ修正を繰り返していく。美しいな、と思うのです。
明日から、無印良品で「働く人」にちょっと注目してしまう、そんな本でもありました。 -
無印良品の、人の育て方 “いいサラリーマン"は、会社を滅ぼす2014/7/11 著:松井 忠三
「働きがいをどうつくるか」は、「どう人を育てていくのか」という話にもつながり、これが本書のテーマとなる。人事制度や人の育て方について、無印良品流のノウハウが公開されている。
本書の構成は以下の6章から成る。
①無印良品は、なぜ離職率がこれほど低いのか
②絶え間のない、しなやかな異動で人は育つ
③若手社員を折れない社員に育てる仕組み
④自分でなんとかする力を強化する一つの方法
⑤チームワークはつくるのではない。育てる。
⑥モチベーションを引き出すコミュニケーション術
人間育成をするために必要なのが「修羅場体験」とある。
本書に取り上げられている「修羅場」はまさしく「修羅場」新卒3年目の人に店舗の長を任せたり、何もない海外に一人で単身赴任させたりと「修羅場」なのである。
そして、フォローはあるのかないのか。当事者がしっかりと考え、助けをしっかりと掴み、もしくは助けはないものの自力で解決し、一皮向け、成長し続けるというサイクルが行われている。
どれもがうまくいくわけない。一握りの成功者だけだろうと思ったが無印良品の極端なまでに低い離職率がそれが全社的に行われて浸透していることを意味している。
採用の段階でもしっかりと、無印の信念を理解した人が入っているので、入社後にそれまでの自分がいだいていたものとのギャップが少ないというのはその要因であるかもしれないが、それ以外にも多くの秘密がこの会社にはある。
会長により公開されたノウハウもそのまま自社に入れ込むことはできない。その模倣性が難しいところに同社の強みは存在している。 -
マネジメントやリーダーシップについて書かれたビジネス書と思い購入したが、内容は無印良品で実践されている人材育成の仕組みについて主に書かれている。
上司としての姿勢を学ぶつもりで手にしたので目的とは違ったが、部下を育成する仕組み作りには活用できるエッセンスが多いと思った。 -
★現場=店が教育の中心になっているから強い。
★教育制度を作る人やマネージャーに参考になる。
★社員の声が載っているのがよい。 -
会社の仕組みを変えれば働きがいも出てくる。
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私の勤め先も保守的な大企業で、属人化から標準化へ昇華できずに人事ローテーションがなかなかうまくいっていない。(大きな異動はできない)
◼︎概要
会社にとって資産である人材の育成には「逆境、修羅場体験」が不可欠。流行り物に真実はない。
それを社員が納得するような体制作り(現場が困らないような、マニュアル化といった異動しやすい土台。上司の個人的感情を人事評価につながらないように防ぐ仕組み…など)の紹介や背景にある「人を育てる」ことへの考え、思想が綴られている。 -
無印良品(良品計画)会長である松井忠三氏の、マニュアルに捕われない人材の育成哲学です。
無印良品は、全店舗共通のマニュアルを作っていることが知られています。
一般的にマニュアル化は、マニュアル人間をつくりだすだけ、と敬遠されることもあります。
ところが、本書を読む限り、無印良品はマニュアル化を強みにして、むしろ自発的な社員の育成に成功しています。
それが可能なのは、どうやら、マニュアルを「上から指示されてでやらせれる仕事」のようなトップダウンのものではなく、「自分達で自発的につくりだすもの」といったボトムアップのものとしているからのようです。
もちろん、そのためには、無印良品の精神を社員一人一人に刷り込ませる必要があるわけです。
本書で書かれている内容が、そっくりそのまま無印良品社員の育成に使われている、わけではないのでしょうが、少なくとも松井会長の哲学が表されています。