八月の六日間

著者 :
制作 : 謡口 早苗  大武 尚貴 
  • KADOKAWA/角川書店
3.66
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本棚登録 : 1575
レビュー : 262
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041015544

感想・レビュー・書評

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  • 仕事でストレスを抱えて
    恋人と別れて傷ついた気持ちを
    誰にも話すことの出来ない性格の主人公。
    そんな彼女にとって、
    山を登りはじめたきっかけは、同僚からの誘いで、
    続けて来たのは、その時のちょっとした出会いなのだけど
    そういうことって、必然だったんだろうと思う
    山へ行く準備をしたり
    持って行く文庫本を選んだり
    その時から、気持ちが日常から少しづつ
    解き放たれているのだろうなと感じる
    選ぶ単行本も、また興味深いのです
    山を登って、失敗があって、出会いがあって
    時も経ち、会社での環境も変わり
    自分も変わっていくけれど
    きっと、嫌いじゃない自分に変わっていってる

    先に進めず、迷っている道から、ちょっとずれてみる
    そういうことの大切さを、山が教えてくれた

    わたしもまだまだ大丈夫って思える
    少し前向きに考えられる
    いい小説に出会えました

  • 最近少しずつ読んでます。願わくは、女学生時代にベッキーさんに出会いたかったし、大学生の頃に円紫さんと巡りあっていたかった。

  • アラフォー店バリキャリの主人公が頑張って休みを取り
    山に登り、一人になり、時に人と触れ
    仕事のこと、友人のこと、元恋人のこと
    自身のことに思いを馳せる。

    山々の風景や詳細な荷物の様子は非日常であり
    好奇心が刺激されてワクワクする。

    前日は遅くまで仕事と酒で当日のコンディションは最悪
    荷物の過不足があったり、道に迷ったり
    体調を崩すしたり。
    そんな主人公を通して知る登山は
    案外遠くはない存在なのかもしれないと
    ささやかな期待が膨らんだ。

  • 編集者の主人公が日々の仕事の隙間に大好きな登山に出掛けていく様子を描く。アラフォーでお仕事も順調の彼女が山に求めるものは…

    二十年前から登山にはまり1ヶ月に2山登ることもあった時代がわたしにもあった。仕事が変わり自然と山仲間から遠のき山からも離れてしまった。今でもその頃が懐かしく一つ一つ思い起こすことができる。山が与えてくれるものはそれに変わるものが無い程の宝物である。
    この本はそれをわたしに代わって伝えてくれた。

    作者は自分では山に登らず取材だけでこの本を書き上げたという。ルート時間等、参考にはならないけど「あっここの急登たいへんだった」「この風景目に浮かぶ」など作者はここを歩いたのではないかと思わずにはいられなかった。
    他の作品でも感じることだが女子の気持ちが何故にこんなに描けるのでしょう。

    九月の五日間
    有明温泉~燕岳登山口~合戦尾根~燕岳~大天井~ヒュッテ大槍~槍ヶ岳~水俣乗越~槍見河原~横尾~徳沢

    二月の三日間
    福島裏磐梯、毘沙門沼~休暇村~ペンション風の宿~スキー場スノーシューハイク

    十月の五日間
    上高地~徳沢園~横尾~蝶ヶ岳~常念岳~大天井~燕岳~中房温泉

    五月の三日間
    麦草峠~白駒池~高見石小屋~塞の河原~渋の湯

    八月の六日間
    折立~太郎平小屋~薬師沢小屋~雲の平~高天原温泉~岩苔乗越~三俣山荘~双六小屋~鏡平山荘~わさび平小屋~新穂高温泉

    八月のコースが魅力的
    主人公がリュックに必ず携える旅の友の文庫本が今の彼女の心が現れている気がした。そして興味深かった。

  • 登山やトレッキングには正直興味が、無い。この本はそんな私に静かに押しつけがましくなく、「山に登ること」について話してくれた。ふうん、そうなんだ..... けっこう解った気がするよ。

  • 何かで紹介されてて読みたい本としてキープしてたもの。面白かった。連作短編というか、長編というか。一人登山をするアラフォー独身女性のお話。まさに私のようだ。つーか、この主人公の方が断然きつい山に登ってるけど。でも登山をしたくなる。途中で友達が他界してて、それもKを思い出す。会津磐梯山の雪山ツアーは特に楽しそうだった。羊羹丸かじりのジャコウジカさんと再会するのも嬉しい。やっぱ一人で生きていくにはこういう趣味が大事なんだよな。

  • H30/11/4

  • アラフォー女子の最近の趣味は「登山」!この人の目から見た世界は瑞々しいなあ。北村薫さん、久しぶりに読んだけどやはりすごいわ。辛いことも下界においてきて、ぞんぶんに楽しむ登山は綺麗な世界だけれど、すこしさみしいところが素敵です。特に女性におすすめ。

  • 山に行きたくなる作品でした。


    ーーー

    ・正義が勝つとは限らないーーなんて、小学生だって知っている。勝つのは、多くの場合、力の強い奴や声の大きい奴、頭のいいやつや可愛い奴だ。

    ・喜びは、片方にあるのではない。その間にある。

    ・夢には色はないという。

  • もう若くはない、けれども年をとったというほどでもない、そんな世代の女性編集者の日常と山登り。どこかにいそうな女性の、ごく日常の物語だから、読者も自分ごとに置き換えられる。北村さんならでは。

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、09年『鷺と雪』で第141回直木賞、15年には第19回日本ミステリー文学大賞を受賞した。エッセイや評論、編集の分野でも活躍している。近著に『八月の六日間』『太宰治の辞書』『中野のお父さん』など。

「2019年 『覆面作家の夢の家 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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