物を売るバカ売れない時代の新しい商品の売り方 (ワンテーマ21)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 56
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041015674

作品紹介・あらすじ

「業界5位」のビール会社が××を売って「業界1位」になった!北海道のホテル-「空港からクルマで5時間」の町に観光客が押し寄せる、愛知のスーパー-「値段は普通、スペース1/4」それでも儲かる。物を売るな、物語を売れ!

感想・レビュー・書評

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  •  小売において重要な示唆を含む72の販売実例をもとに、販売促進で「エモ」、感情的な消費を目的にせよ、と説く一冊。
     小売において安さ、実用性、利便性や知名度は重要だ。それは競争力になる。けれども、その理性に訴える売り方は更なる競合者に負けたとき一挙に乗り替えられてしまう。ならば感情に訴え、物語を利用して売る手法を考え抜かねばならないのではないか? その言に耳を傾けておくべきだろう。
     なお小売業のあらゆる事例が取り上げられているため、ビジネスのための実例集というだけでなく、「いい話」のセレクションとしても楽しむことができるだろう。

  • 最低でも五回は読みたい。
    品質、価格、作り、等々、商品やサービスが成熟しきった日本では、確かにただただ物を売るだけの時代は過ぎ去った。

    そこに必要なのは「物語」
    元来、人類は文字を操る前から、教訓や歴史を口伝による物語で繋いできたわけだ。

    久々の良書だな。

  • "これからのセールス・プロモーションについて判りやすくまとめられている一冊。
    良い物は売れる、という時代は終わった。物と人が紡ぐ「物語」を売る事の重要性を説いている。
    読んでよかった一冊。

    「物語を売る」=「商品の良さを、より理解してもらう」というブランディング的な思考だと感じた。
    良さは既に持っている事が多い。必死こいて探すものではない。
    改めて企業や製品の過程や、ポジショニングを考える必要がある。
    そして、その「良さ」を効果的に伝える事が最後に重要だ。

    -----------------

    ◆同業者なら誰でもしっている情報、当たり前過ぎて伝えてこなかった事実を先駆けて開示すると独占的かつ永続的な効果がある by クロード・ホプキンス

    ◆価格を下げると価値も下げる
     ex)10,000円のワインを1,000円で売ればその価値になるし、逆もまた、相応の価値を得る。

    ◆ストーリーの黄金律
    1.何かが欠落している、または欠落させられた主人公が
    2.何としてもやり遂げようとする遠く険しい目標やゴールに向かって
    3.数多くの葛藤、障害、敵対するものを乗り越えていく

    ◆ストーリーブランディングの3本の矢
    1.志
    2.独自化のポイント
    3.魅力的なエピソード

    ※独自化のポイントを見つけるには、ファーストワン、ナンバーワン、オンリーワンを探すと良い。
     東京近郊で気軽に登山を楽しめる山No.1=高尾山!のように、カテゴリを限定していくのも◎

    ◆お客さんとはWin-Winではなく、Love-Loveを目指す
    1.物語を売る(伝える)
    2.おもしろそうだと思わせる
    3.五感すべてに訴える
    4.共通の体験をする
    5.自分をさらけ出す
    6.ミステリアスを残す
    7.期待値を1%でも上回り続ける

    ◆その他感じたことを雑記
    商品+人(想い)=ストーリー
    同じ授業内容でも面白いほうが記憶に残る→人は面白そうだと感じた事に興味を持って記憶する
    社長の想いも、おもしろ社員も、お客様の声も、全てストーリーになる
    むやみにストーリー作りをしていくのではなく、理念とビジョンが大前提。
    その次に良い製品・サービスである事が前提。その上でのブランディング戦略。"

  •  同じものなら、付加価値の高いものに有難みを感じる。苦労を乗り越えてこれができたという物語を提供することで、消費者に何度も選ばれうる愛される商品になる。勿論、商品そのものの品質のよさは大前提としてなければならない。
     人もまたしかり。成功も失敗も盛り込んだ、自分だけの経験こそがその人の物語となり、その人の「売り」となる。

     物語によって共感を得ることにより、物や人の本来持っている価値が正しく理解される。

     成る程。

  • 物が飽和した時代に物を売る方法。
    スーパーより高い野菜が通販で売れる謎
    なぜこのもやしが買いたくなるのか?
    奇跡のリンゴが映画になった理由
    小さなオフィス機器販売会社がモテる理由
    同じ新幹線の車内販売で4倍売れる秘訣
    結局全ては人なんだという法則

  • フォトリーディング
    物語を売る

  • 差別化のコツなどがうまく纏められている

  • 同著者の「1行バカ売れ」ほど面白くはなかったが、豊富な事例集としては参考になった。

  • 「物語を売れ」。良く聞く事だが、いくつものエピソードを聞くのは面白い。

  • 最初から最後まで新しいものの見方を授けてくれる本。本書は物をただ物として売るのではなく、その商品や会社の背景などをストーリーにすることでファンを獲得し、売り上げを増やすことを説く。私は、マーケティング素人であるにも関わらず、新規の知識をたくさん得られたし、それでいて説明がわかりやすくて理解しやすかったし、また、本書内でたくさん取り上げられている事例もとても面白かった。今回初めて、オーディオブックで読了したが、音声だけでも大変わかりやすく、整理された内容だった。続編はテキストで読もうと思う。

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著者プロフィール

コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。
大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。特に企業や団体の「理念」を一行に凝縮して旗印として掲げる「川上コピー」が得意分野。「物語」の持つ力をマーケティングに取り入れた「ストーリーブランディング」という独自の手法を開発した第一人者として知られる。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポート、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』『コト消費の嘘』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)など多数。海外においても「ストーリーブランディング」をテーマにした本がベストセラーになっている。

「2023年 『ストーリーブランディング100の法則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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