ぼくの嘘 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041015872

感想・レビュー・書評

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  • 誰かを好きなあなたに恋をした。

    笹川勇太は親友・古賀龍樹の恋人・森せつなに恋をしている。彼女の忘れた上着を抱きしめた瞬間を,学校一の美少女・結城あおいに目撃され,証拠写真を撮られてしまった。弱味を握られた勇太は,あおいの友人であり想い人である小桜かすみとその彼氏の動向を探る協力をさせられることに。

    誰かを恋する横顔に惚れてしまう勇太。実は彼の父親は離婚歴があり,浮気相手との間に生まれたのが勇太で,その母親と結婚することになった。精神的に不安定な母親との関係も一筋縄ではいかない勇太だが,あおいとは憎み合うような関係から,少しずつ意識し始める。この作品は勇太とあおいの視点が交互に採用されており,どちらの考えていることも読者にはわかるのだが,その少しずつの歩み寄りがなんだかストレートにむずがゆい。最終的に勇太のとった選択は,なかなか難しいというかまるで映画というか,なるほどフィクションの世界を愛好していた勇太が選びそうではある。実現するのはなかなか難しいが。

    バイプレーヤーとして,図書委員の八王子さんがなかなかよい味を出している。彼女があおいに薦める「これは読んでおくべきという恋愛小説の古典的名作」は,あまりにもスタンダードだが,なかなか鋭い読みであおいのリクエストに応えている。

    実はこの『ぼくの嘘』は,龍樹とせつなの物語『わたしの恋人』の続編だそうで,とても面白かっただけに,続編から読んでしまったことをちょっと後悔した。

  • 人を好きにならずにすむ方法があるなら教えてほしい。なぜなら彼女は、親友の恋人だから。笹川勇太は恋する相手をめぐって、学内一の美少女・あおいに弱みを握られてしまった。そんな彼女も、恋となると思うようにはいかない。好きな人と会うため、勇太に恋人のふりをしデートしてほしいと頼んで来 きた。振りまわされながらも、次第にあおいに心惹かれてゆく勇太。そして複雑な関係の二人に時間が。恋と友情を描く青春小説!

  • こちらのほうが面白いと聞き、早速読んでみました。
    面白いどころか、これを書くための前作では?と思ってしまうほど良かった!
    ラブコメな軽いノリは相変わらずなので、あまり深くつっこんではいけませんが
    読んでよかった!

  • 一気に読めた。ラストが最高にグッと来て、声が出そうになるくらい!
    主人公たちの胸中の描写が、イメージしやすい上に共感できることが多くておもしろい。とにかくラストがよかった!

  • きゅんきゅんする、というより、物事を深く考える慎重で現実的な2人が、長い年月をかけて信頼関係を構築してく話だった。「わたしの恋人」はわりとフワフワした感情に満ち溢れていた分、続編である本作は、深みを感じられて良かった。

  • 今日マチ子さんの青が美しいカバーイラストに惹かれて「ぼくの嘘」を購入した。
    それはまるで漫画のようなみずみずしい青春小説なのだけれど、それは物語の展開だけでなく、登場するふたりもまたくるくると表情を変えているような気になるほどきちんと描かれていて、心地良ささえあった。
    久しぶりに甘酸っぱくて気持ちの良い小説を読んだなと思っていたらこの作品は続編だったということを知って少し沈んだ。カバーにそんなことは一言も書いていない。
    解説を読めば読むほど、まだ見ぬ第一作「わたしの恋人」にとても焦がれてしまった。
    そして本を閉じた時、ふと、ああ、これはあの場面なのだなとじんわりまた甘酸っぱい気持ちになった。

  • H28年度イベント「ブックリンク~本でつながる心と心~」で、中学生が紹介してくれた本です。

  • 本作品は、先に文庫化されている『わたしの恋人』(角川書店,2014年)の続編である。
    今回の主役は、前作の主人公・古賀龍樹と森せつなの名アシスト役だった、オタク少年・笹川勇太くん。
    親友として二人の恋を静かに見守ってきた笹川くんだが、実は人知れず切ない片想いをしていたわけで…。
    そしてそのことが、同じクラスの美少女・結城あおいに知られてしまったことから、笹川くんの受難の日々(?)が幕を開ける――というのが、本書のあらすじ。
    前作に引き続き今作も、勇太:ぼく/あおい:あたし~という風に、語りの視点(一人称)が交互に入れ替わるシンプルな構成で話が展開していく。(ちなみに前作は、龍樹:おれ/せつな:わたし~だった。)

    なんといっても、あおいちゃんのキャラが良かったな。
    自分が美人だって自覚してて、自信に溢れてて…ともすれば、一見ワガママな女王様みたいに見えるけれど、本当は周りとの調和を考えて気を配れる子だし、クラスで目立たない人のこと(せつなとか笹川くんとか)もちゃんと見てるし。
    なにより、フェアなところがいい。笹川くんの弱味を一方的に握るだけ~じゃなくて、自分も弱点を晒す潔さがね、いいよねw
    最初は渋りながらも、結局は素直にあおいちゃんの命令に従ってしまう、笹川くんの振り回されっぷりも楽しかった♪

    そんなわけで私は終始あおいちゃんびいきだったもんだから、終盤はもう本当にハラハラさせられたー!
    それでもラストは笹川くんが頑張ってくれたお陰で、感動の結末が……!?

    なるほど。『ぼくの嘘』って、そっちだったか!~ということも含めて、意外性(?)もあり、とても納得のいく終幕だった。
    やっぱ恋愛はタイミング勝負、タイミングを逃さない人だけが掴めるものなのねん☆
    このタイミングで合ってることを祈る~って、お伺いを立てちゃうところが、なんとも笹川くんらしいけど。でもそこがまた良いんだよねw

    個人的には、前作よりこちらの方が面白かった!!
    龍樹とせつなのその後には触れられてなかったけど、二人も幸せだといいな♡

  • 普通の学園生活では交わることのないオタクの男の子と、モデルも務めるハイスペックな女の子の話。

    終盤までは、それなりに楽しみつつもありきたりな内容って感じでしたが、最後の展開はちょっと驚きつつよい感じでした。

  • 初恋料理教室の人か!この作家さんすきかも。
    そういう嘘なのね。辛抱強い。
    ところで笹川君はどんな仕事をしているのだろう。ふと気になった。

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プロフィール

1978年、大阪府堺市生まれ。大阪芸術大学卒業。2004年『ねこまた妖怪伝』で第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞し、デビュー。児童小説で活躍する一方、『ハルさん』(創元推理文庫)、『初恋料理教室』(ポプラ社)、『わたしの恋人』『ぼくの嘘』(共に角川文庫)などの一般文芸書作品も執筆している。

「2018年 『おなじ世界のどこかで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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