家守 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 698
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041015933

感想・レビュー・書評

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  • 光文社文庫版の加筆修正再文庫化だそうです。歌野さんの家にまつわる初期短編5編。「人形師の家で」の雰囲気が好き。「家守」は密室トリックは無理だろうと思うし被害者の事情にも想像がついたのですが、何気なく最初に戻って最初に見ていたものが全く違った光景だったことに気づいて驚きました。こういうのは流石上手いですね。「埴生の宿」「鄙」も何とも切ない事情が読み応えがありました。「転居先不明」はブラックですが身勝手さに自業自得だと思ったり。トリックや強烈なインパクトではなく、じわじわとくる余韻をじっくり楽しみました。

  • 「家」にまつわる短編集。「家守」の最期の謎は伏線が出てきた時点ですぐわかった。あのトリックも他で見た気がする。「転居先~」の夫は自業自得、奥さんは気の毒だけど。

  • 短編集。
    最後の「転居先不明」が面白かった。

  • 家にまつわる話で、すべて見事なトリックです。
    何とも言えぬ読後感を与えるのは意図的なものだろうし、短編集として完成されていますね。
    面白くてぐいぐい読ませます。でも歌野さんの実力を考えると、普通の作品集となってしまうのかな。
    すごいですね。

  • 歌野氏が巧みに描く「家」に宿る5つの悪意と謎…。ミステリー短編集です。
    「埴生の宿」は予測できない面白さがあるし 、「鄙」の探偵役だった兄弟は、兄に妙な魅力があり、他でも読んでみたいと思わせられる。
    インパクトはさほどありませんが(再読だから?)楽しめる一冊です。

  • 家にまつわる5つのミステリー

    彫刻の乙女たち、命を手に入れた乙女と人形師
    その家で突然消えた同級生

    殺人事件と過去の誘拐事件
    殺された妻の過去と手放したくなかった家

    痴呆の父、雇われた息子
    つくられた懐かしき我が家

    秘境に旅行にきた兄弟と帰省した男
    村ぐるみ殺人事件と貴重な医者

    誰かの視線、嘘の事件、
    格安で購入した東京の我が家

    薄暗く湿ったような空気の漂う作品たち
    日当たりの悪い部屋にいるようなもやもやした気持ち
    アンハッピーエンドだけどくせになる

  • 「家」がテーマの短編集。
    それぞれの話につながりはありません。
    全く違うテイストの話ばかりでした。
    好きなのは「鄙」かなぁ。
    いい意味、悪い意味、閉鎖された村の独特な考え方がいかされています。犯人を告発するだけがみんなの幸せじゃないんだな、て感じの結末です。
    最後の話は、自業自得かな。
    厚い本ですが、スッと読めるので1日ぐらいで読めました。

  • 「家」をテーマにした短編小説集。それぞれにどんでん返し的展開があり、サクサク読めて面白かった。
    一番好きだったのは最後の話かな。密室殺人の話は、「そんなことできるのか・・・」と思ったけど。

    何作か読んでみたい作家さん。

  • 結構無理のあるトリックだ…しかし可能性は0ではない!後は圧倒的筆力でぐいぐい読ませる短編集。

    普段登場人物に感情移入したい質なので短編集は読まない派なのですが、家に読んでない本が枯渇&次の日から出張なので「新幹線で退屈してしまう!」と焦り、閉店間際の本屋さんであらすじチラ見で購入したら短編集。

    短編1話にどんでん返しやらトリックが2回はあるのでそこも飽きさせないというかもったいないじゃないですか長編でも読みたい!と思いました。

  • あまり短編が好みじゃないせいか、私にはイマイチ乗り切れなかった。
    家が舞台のプチっとした事件の話。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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