君を送る (角川文庫)

著者 : 赤川次郎
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年1月24日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041016442

君を送る (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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    「貴様は、何十年この社で面倒みてもらったんだ!」--<染谷通商>の幹部会で社長の怒声が響き渡った。今年になって4人もの人物が辞めている。今日は、社長の提案した新規事業の参入に反対したとして、営業部長・矢沢の首が飛んだ。入社したころから世話になっていた深雪は、ヤザワの送別会をやろうと決心する。社内の人たちに声をかけてみたものの、やはり前途多難で……。人間関係が複雑に絡まりあったヒューマンドラマ。

  • 赤川次郎『君を送る』(角川文庫)読了。
    社長の逆鱗に触れて辞職に追い込まれた矢沢(営業部長)。入社時にミスをカバーしてくれて以来、矢沢を慕う23歳の深雪。
    ワンマン経営だからこそ起こる人間模様。そして深雪の弟、周治にかかわる三角関係と深雪の立場。
    赤川次郎なのでミステリをイメージしていたが、昭和の香りが漂う小説だった。ちなみに単行本の初版は1995年なので、まだまだ昭和を引きずっている時代かな。
    ひとことでいえば、1980~90年代に流行ったトレンディドラマ風。

    読みやすくそれでいて随所に美しい表現がちりばめられている。
    たとえば、退職が決まった矢沢との二人っきりの食事会に誘われた深雪が、ほんの些細な行き違いから矢沢夫婦の食事の現場を目撃した場面の深雪の心情。
    「充たされていながら虚しく、幸せでありながら寂しかった。」[p.365]
    くーっ。

    ちなみに表紙にはFarewell My Bossと書いてあるので、ここでの「君」は深雪ではなく矢沢を指すのかもね。

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