本の「使い方」 1万冊を血肉にした方法 (角川oneテーマ21)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 1127
レビュー : 130
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041016497

作品紹介・あらすじ

本を読むときは、1行たりとも読み飛ばしてはいけない――本を選び、読み、活かすにはどうすればいいか。「自分の頭で考える力」をつけるための要諦を、稀代の読書家が具体的に説き明かす。著者初の新書書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • この本すごかった。普通「本の使い方」ってタイトルだったら、「効率よく」「簡単な」読書術が書かれてると思うでしょ?
    でもこの本は違う。なんてったってまず読むべき本が「分厚い古典」で、さらにそれを「一字一句、もらさないように」読まないといけないとのこと。

    この時点で気づくわけ、この本は、「読書好きのための本」だって。
    苦手なひとがいきなり難しそうな古典なんて、読めるわけ無いからね 笑
    実際、著者の出口さんも無類の本好き。週に1,2回は本読んでて電車を乗り過ごしてしまうらしい。

    で、そんなこと言ったら、本読むの苦手なひとはこの本を読んでも、対して役に立たないのでは、と思うでしょ?
    でも私はこの本を、本が苦手なひとにこそ読んでほしいと思ってる。

    なんでかって言うと、この本では本好きおじいちゃんの出口さんが、いかに本が素敵かについて延々と語っているから。
    確かに「本の使い方」というタイトルにあるように、読書術についても書かれてる。しかもすごく納得する内容で。

    でも、出口さんの本に対する姿勢は「本は著者との対話である」 「本を読むことは、著者の思考のプロセスを追体験することである」と真摯的。
    読書術はあくまで手段であって、目的は、どうやって本を愛するかについての本だと思うね。

    で、本がめちゃくちゃ好きなひとが、本の素晴らしさについて語ってるわけだから、当然、本が素敵なものに思えてくる。
    話の引き合いに出される本はなんと160冊以上。本好きすぎでしょ。
    これを読み終わるころには、図書館にでも行ってみようかなってなる。

    そんな、本が超大好きな出口さんが進める、本の読み方は
    「一所懸命おもしろい本を読んでいけばいい。それだけです。」

    本読むのは苦手だ、でも好きになってみたい。そんなひとにこの本はおすすめです。

  • 第1章は読書と教養の重要性について。毒のある本のほうが読み手の心に残り、人生を変えるよすがになる。第2章は時代を超えて読み継がれる古典について。古典を読み、著者が物事をどのようなプロセスで考えているか学ぶことで、思考力を鍛えられる。第3章は出口流の本の読み方。第4章は目的別のお勧め本の紹介。第5章は出口氏が過去に読んだ本の紹介。小学生時代から全集を読まれており、過去の読書量が比べ物にならないくらい多い。名著がたくさん紹介されていたので読みたくなった!

    p23
    より良い仕事、より良い生活を送るためには、教養が必要です。教養に触れ、インプットが多くなればなるほど、アウトプットの幅が広がり、発想が豊かになります。

    p25
    ストックしてある知識や情報の量が多ければ多いほど、思考や直感など脳の活動の精度は高くなります。

    p30
    私は、人間が生きる意味は「世界経営計画のサブシステム」を生きることだと考えています。すなわち、人間が生きていく以上、「この世界をどのようなものだと理解し、どこを変えたいと思い、自分はその中でどの部分を受け持つか」を常に考える必要があると思っているのです。

    p40
    毒があったほうが、読み手の心に深く残ります。心のどこかに引っ掛かって、私たちの人生を変える、よすがになります。

    p40
    香りのない花は、どんなに美しくても、印象が何も残りません。花には、独特の香りがあるからこそ、美しさが際立つのです。
    本も同じで、毒が心地よく回って、「ああ、目からウロコが落ちた」「おもしろすぎて、誰かに話したくてしかたがない」と思える本が、私にとってのいい本なのです。

    p46
    ギリシャ・ローマ時代からルネサンス期にかけて、「人を自由にする学問」とみなされていた科目があります。文法学、修辞学、論理学(言語に関わる3学)、算術、幾何、天文、音楽(数学に関わる4科)の7科目です。
    この7科目は「自由七科」、あるいは「リベラルアーツ」と呼ばれています。奴隷でない自由人として生きていくために必要な教養とされていたのです。

    p70
    けれど、ひとりひとりが「これは、本当なのか」と問いかけ、自分の頭で考えて、選び、自分の暮らしを大切にしていかなければ、良い生活を送ることも、良い仕事をすることも、叶わない。そのための判断材料として必要な教養を蓄えておくべきなのです。

    p95
    木田元さん(哲学者)がよく言われているように「きちんと書かれたテキスト(古典)を1字1句丁寧に読み込んで、著者の思考のプロセスを追体験することによってしか人間の思考力は鍛えられない」のです。

    p102
    岩波書店の『書物誕生』シリーズ(全30巻)などから始めることもできます。
    『書物誕生』は、学問の最前線で活躍する気鋭の学者が東西の代表的な古典を取り上げ、その古典が生まれた時代背景や、古典の持つ歴史的な深みと広がりについて言及するシリーズです。
    主として将来を嘱望された若手が書いている

    p105
    人間は、星の欠片でできています。人体を構成する元素は、もともとは宇宙にあったものです。だから私は、天文学(宇宙論)に興味があります。

    p138
    ビジネス書を読んで、その内容を受け売りするよりも、小説や歴史書から、人間はどんな動物でどんな知恵を持っているのか、社会はどんな構成要素で成り立っているのか、人はどんな場面でどのように行動するのかなどを学んだほうが、はるかに有益です。

    p145
    本の中で語られている主張には、必ず根拠があります。そして、その根拠は数字やファクトに還元することができるはずです。根拠(根拠やファクト)をベースに自ら検証して判断すれば、少なくとも本の主張を鵜呑みにすることはなくなります。

    p152
    本は、おもしろそうに思える本を素直読んでいけばいい。将来的に、役に立つかもしれないし、役に立たないかもしれない。それはどちらでもいい、と思います。
    自分の興味がある本を、ひたすら読む。あるいは、人から薦められた本を食わず嫌いをしないで読んでみるのもいい。
    功利的に本を読んでも、だいたいはうまくいかない気がします。世の中にそんなにすぐに役に立つおいしい話はありません。好きな本を読んで、じっくりと体に毒が回ってくるのを待てばいいと思います。

  • 20150116 読了

    今年はしっかりと読書を習慣にしたい、とぼんやりと思っていた矢先に積ん読してした本書を思い出す。
    一万冊を血肉にした男、とのキャッチコピー通り読書に関する深い眼差しを持っている人物と感じた。

    一般の読書本はどことなくハウツー本のような雰囲気があって、読み終わった直後は実践しようと思うのだか、続かない。だが、本書は違う。例えば著者もさまざまな読書術を試してみたようで、速読などの方法も知っているが、その上で否定している。著者が提案するルールはいたってシンプル。「自分が面白いと思った本を読め」というもの。ただし、本を、読むことは著者との真剣勝負。そのため、本気で読むべきだという考え方には身が引き締まる。

    読書をすることにより、人間としての深みを目指すという気持ちになれた一冊。

    以下、印象に残ったキーワードなど

    ・学びには、人から、本から、旅からの三種類。そのバランスは人によって異なる。
    ・古典を読むべき。
    ・立ち読みをして、最初の5ページで決める
    ・数字、ファクト、ロジックを用いて自分の頭で考える。

    締めくくりのフレーズ
    今のあなたが、残りの人生で一番若い

  • 出口さんの読書についての本もこれで3冊目なので、すっかり洗脳されているようです、私。
    すべてすべて、出口さんのおっしゃるとおり。

    でもこういう本は読書嫌いな人は読まないでしょうね。
    そういう人にこそ、読んでほしいなと思うのですが。

  • 読みやすい本ばかり読んではいけない。私なら読んでて当たり前の本は何だろう。

  • 実は前に読んでいた。
    全く記憶にない。これじゃ血肉にならんわな

  •  稀代の読書家ライフネット生命CEO出口氏による、読書の意義、本との向き合い方、推薦書籍などを解説・紹介した新書。

     速読を推奨する書籍が多い中、速読など出来ない私にとっては著者の「速読よりも熟読」という言葉に励まされた。本との向き合い方も、著者との対談であり真剣勝負であるという考え方は新鮮だった。ただの情報の読み取りではなく、その本を書いた者と対話をするという感覚で読むことが大切なのだ。
     出口氏の推薦書籍も読んでみようと思う。ただし出口氏が良いと言うから良い、などと思わないようにしたい。他者が良いと言った書籍を読み、自分がそれに対して素直にどう思うか、それも自分を知る手段の一つなのだと思う。

  • 読書について参考になること多し。
    出口さんの読書歴、読書量に驚愕。
    でもサイエンス系はあまり読まれないのかな?という印象。歴史と美術関連がお好きのようですね。

  • ほんとにすごい読書家。読んできた本の質が違う。量も違うけど、そのリベラルアーツなどへの造形的の深さにも驚いた。今年は、軽いものだけだなく、読みごたえのあるものも読みたいと思う。分かりやすくて使い捨てのビジネス書だけでは、読書とは言えないと痛感した。

  • フォトリーディング
    本の活用

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プロフィール

APU(立命館アジア太平洋大学)学長

「2018年 『教養が身につく最強の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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