アイズ (角川ホラー文庫)

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  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041017951

感想・レビュー・書評

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  • かなり難解な本ばかり立て続けに読んできたのでちょっと休息、ということでエンタメ系小説を開いた。
    昔読んだ「リング」シリーズは私には「怖い」感じはなかったが、面白く、しかも次々と意想外な視点を提案し、描破しぬけるストーリー構築の力業に魅力があった。
    その鈴木光司さんの「ホラー」短編集である。
    ホラーといっても、さほど恐怖感を激しくあおるものでもなく、どちらかというと「世にも奇妙な物語」にふさわしいような、軽めの印象だった。
    この本を絶賛する気は無く、また、この本にべた惚れした読者をくさす気も無い。個人的に気になった点を書いておく。
    大半の短編小説が、最初の方で主要な登場人物が出た際に、日本語漢字でフルネームが記されることに違和感を覚えた。しかも、読み間違いを避けたかったのかいちいち読み仮名までふってあるために、ますます違和感が強くなった。
    短い小説なんだから、人物を毎度フルネームで紹介する必要があるのかどうか。
    しかし、小説というものは、その本質からいって、虚構の肉を生産することが基本ではある。氏名とか、何時何分とかいう細かいディテールが、「本当らしい虚構」を読者の現実に似た体験として結実するために、必要とされる。いわば最初から小説は「どうでもいい些事」をツラツラと連ねていくことに本道がある。
    しかしこの作品集のように名前をフルサイズで示されると、読者である私の容量小さなワーキング・メモリの何割かはそれに占められてしまうので、少々効率が悪い。しかもあっという間に短編が終わってしまうと、次にとりかかるまえに、自力でなんとかワーキング・メモリをクリアしなければならない。これがちょっとおっくうだった。
    あと、文章術、小説構築術に関して。
    「指にはめた指輪の台座には、こぼれ落ちようとする朝露の大きさで、ピンクダイヤモンドが光っている。」(P164)
    この文がテクニカルなのは、ここでの重要事がダイヤモンドではなく、引き合いに出される「朝露」のイメージの方だからだ。しかも4行後には、「葉先から水滴がこぼれ落ちて」と来るから、イメージが継続されている。
    ところがこうしたテクニックは、小説のレトリックとして珍しいものではない。
    むしろ、この作品にあっては、「朝露」は単に朝の情景を描写しているということにしか役だってはいないのだから、さほど効果的ではない。
    厳しいことを言えば、あまり緊密度のない、研ぎ澄まされていない文章で、この作家の天分であるストーリー構築を生かし切れていないもどかしさを感じた。
    まあ、そんなに悪いとは言わないけれど。

  • ホラー短編集。あまりにも『リング』『らせん』『ループ』の三部作が傑出していたせいか、しばらく鈴木光司作品は低迷していたかに見えた。しかし、巻頭作品『鍵穴』を読んだ時、昔の鈴木光司が帰ってきた事を実感した。

    『鍵穴』『クライ・アイズ』『夜光虫』『しるし』『檜』『杭打ち』『タクシー』『櫓』の8編が収録されており、全て恐怖の質が異なり、オトナのホラー短編といった趣きである。個人的な好みは『鍵穴』『夜光虫』『しるし』かな。

    3月にBSフジで3週連続で6編がドラマ化されるようだ。ドラマ化されるのは、『鍵穴』『タクシー』『クライ・アイズ』『檜』『夜光虫』『杭打ち』。

  • (オーディオブックにて)

  • 死者に呼ばれる又は連鎖する話しが多い。ちょっと怖い感じの話しの短編集。それほどではないがそれなりに面白い。いつも読んでる小説と違った雰囲気で気軽に読めた。

  • ホラーは苦手だけど、映画が公開されるということで『しるし』だけ読んでみた!思ってたよりは全然怖くなくて、オカルト要素のほうが強かった。ただ映画の予告映像観たら超怖かった…!!これからはドアの魚眼レンズを覗くたびにこの話を思い出してしまう!

  • 入り込みやすい文体はいいのだが、ゾっとする結末にはほど遠く物足りなかった。

  • 脅かすだけのホラーじゃない。怪談って言う方が合っているかな。化けて出る側にも理由があって、納得できる。人情ものでもあるかな。
    でも、怖いことは怖いけど。

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